★★★★★★★★★☆ 9点
文句無し!完璧な映画なのでは?
スタッフキャスト
監督/原作/脚本:西川美和
企画協力:是枝裕和、分福
挿入歌:手島葵
撮影:山崎祐、編集:宮島竜治
出演:本木雅弘、竹原ピストル
藤田健心、白鳥玉季、堀内敬子、池松壮亮、黒木華
山田真歩、深津絵里
松岡依都美、岩井秀人、康すおん、戸次重幸
淵上泰史、ジジ・ぶぅ、小林勝也
木村多江(声のみ)、マキタ・スポール(声のみ)
感想
西川美和監督作はゆれる、夢売るふたりを観てます。
ゆれるの香川照之のラストにシビれた一人です。
永い言い訳はとても良い映画でした!
完璧系の映画!傑作!
なんて言うんですかね、
特に何も起きないのに(色々起きてるんですけど、)
ずーっと画面に引きつけられるこの感じ、子役の感じに、
是枝裕和作品のエッセンスを非常に感じました。
なんであんなにも画面にひきつけられるのだろうか?
他の映画と何がどうちがうのだろうか?
一つは情報が過剰でなく、観客が能動的に
読み込んでいくような映像になってるからなのかな?
とも思うのですが、その映像ってどうやって作るのだろう。
前作の夢売るふたりでは是枝裕和的な
何も起きていないのにひきつけられるような
抑制した画面ではなかったので、
今作から西川美和ネクストレベルに
来たような気がします。
演出の積み重ねによって
ひきつけられる映像になってるのかなー。
西川美和の作家性として、
家族の崩壊と嘘というものを描いている。
今作の子役の境遇が是枝監督の誰も知らないと
少し似ているので、
そこでも是枝監督を思い出したり。
主人公の本木雅弘のギリギリ憎めないダメ男感も良かった。
ここも重ね重ねになりますが、
是枝監督の最新作海よりもまだ深くの
阿部寛のギリギリ憎めないダメ男感も似ている。
↓もっくんのこの泣きそうな猫みたいな顔最高!
主人公の名前を衣笠幸夫にするに当たって、
衣笠祥雄に許可を取るために連絡したところ、
快諾され「限りなき挑戦」というサイン色紙を
もらったとの事!
さすが衣笠祥雄!聖人!
なぜ衣笠祥雄と同姓同名なのか?
という部分ははちごろうさんの永い言い訳評が
非常に素晴らしくて勉強になりました。
ちょっとしか出ないのに印象的な深津絵里力も凄い。
黒木華はいつも良い映画に出てる印象!
黒木華が出てる映画は全部良い映画説!
竹原ピストルさんはトラックドライバーにしか見えない。
竹原ピストルさんがちょいちょい怖いんですよね。
「初めて会ったのにそんなこと言うんだ」とか、
お酒のビン(だったかな)を持って帰ってきた瞬間とか
怒ってるの?風に見えて超怖かった。
そんな怖さ、野性味とともに人懐っこさも持ってる。
怖いそうにみえて寂しがりやで人懐っこい人
って結構いますよね。
竹原ピストルは海炭市叙景に出てるとの事!
お父さんみたいにはなりたくない!と言ってからの、
お父さんに酷い事言っちゃった。というシーンで涙。
自分もお父さんみたいになりたくないと
思って育ったのもあってか泣いてしまいました。
自分の稚拙な文章であれこれ書きたくない。
とにかく観て感じて欲しい!という映画でした!
今年の邦画の最重要作のひとつ
なのは間違いない。オススメ!
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妻が死んだ。
これっぽっちも泣けなかった。
そこから愛しはじめた。