メットを叩きつけるほど熱くなった小園にこの試合はくれてやります。(6/30ジャイ12回戦2-3) | カープがやっぱり好きなんよ

カープがやっぱり好きなんよ

どんなにボロクソに負けても、次の試合もやっぱり見てしまう。
18才までに広島で刷り込まれたカープ魂は、50を超えても東京で生き続けるのです。

1点を追いかける9回表2死満塁。大勢の投じた速球158キロの高目のボール球を小園が強振しキャッチャーフライとなって試合終了。ジャイのメンバー達と東京ドームの中が歓喜の渦に包まれる中、憮然とした顔、いやそれこそ真っ赤な顔してベンチに引き上げてきた小園が悔しさと怒りに任せヘルメットを思い切り床に叩きつけました。

 

まぁいつもの小生ならば、テメェはプロ野球選手だろうが、そういう甘ったれの感情に任せた自分勝手な言動は誰もいないベンチ裏で一人でやってくれ、見ている方も極めて気分が悪いし、周りのメンバーにも迷惑じゃろがと小園にブチブチ苦言を呈する(別に野球道具を大事にせぇとしょうもないことを言うつもりはないです、笑)ところなのですが、今日は小生も「ちょっと違う感情」を抱いたんですよね。

 

小園にしてはとても珍しい光景でしたよ。よっぽど自分が不甲斐なくて悔しくて腹が立ったんでしょう。いつもは例えばタイムリーエラーしてしまった時も、例えば大きなチャンスで三振に倒れた時でも、なんだか申し訳なさそうにしながらも平然を装って、体温の低い穏やかな感じ、まぁ「はにかむ」とまではいきませんが少々スカし気味で、ちょっと「他人ごと」みたいな表情でいることが多かった小園。

 

今日みたいに自分の「負の感情」を剥き出しにして激昂するような彼の姿は初めて見たかもしれません。よっぽど悔しかったんでしょう。よっぽど勝ちたかったんでしょう。月間MVPを獲得し、現在首位にいるこのチームは自分が4番として牽引しているのだという確かな自信や自負も芽生えてきた中、この東京ドーム3連戦にかける思いも相当なものがあったのだと思いますわ。

 

初戦にショートで魅せたミラクル背面キャッチのダブルプレーをはじめ守備でも再三の美技でチームを助け、敗戦濃厚の9回には先頭打者でヒットを打って出塁し、最後はワイルドピッチでホームにもんどりうって突入して同点をもぎ取った躍動感。小園自身がどっぷりと試合に入り込んでいる感じでしたよね。2戦目も投手陣の踏ん張りと菊池先輩の起死回生弾を目の前で見て、皆で喜びを爆発させた劇的な勝利でした。で、3戦目の今日は「4番の重圧」にもがき苦しみました。

 

得点圏で打席に入るたびに「得点圏打率セリーグトップの小園」と嫌味なほどにアナウンサーに紹介される小園ですが、実はこのところ彼の打撃状態は冷え気味で、自慢の得点圏打率もずっと下がる一方だということは鯉党も小園自身もよーくわかってます(泣)。今日も初回の2死2塁でファーストゴロ、7回に1点差に詰め寄った直後の2死2塁でもどん詰まりのファーストフライに倒れてしまいました。そんな中で迎える9回表の最後の大チャンスです。

 

大勢から羽月のセフティバントと2つの四球で2死満塁として打席に入った小園。明らかにコントロールが乱れている大勢。野間にはストライク1球だけで四球、上本には1球もストライクが入らずにストレートの四球で二死満塁ですからね。で、小園の初球は高目のボール球でしたが、これを躊躇なくマン振りして空振りした小園。少しでもバットに擦ればグランドスラムになりそうな強烈なスイングでしたが掠りもせず(苦笑)。皆もよく知る通りこれがいつもの彼のスタイルですからね。5月MVPを受賞した打撃もこのスタイルの賜物。馬鹿じゃねぇのか状況もわからんのか!アップアップの投手なのに初球からボール球を振って助けんな!と言われても、これが彼のスタイル。

 

2球目もこれまたボール気味でしたがスイングをかけてファール。3球目は明らかに外れてボール。4球目も高目のボール球気味でしたが振り抜いた打球はドン詰まりのキャッチャーフライでゲームセットでございます(泣)。まぁ見てる方の10人が10人とも「小園がスイングせずそのまま立ってりゃストレートの四球で押し出しだったわ」と指摘するであろう結末。そしてメットを叩きつけた小園(泣)。

 

もとい。

 

いいじゃないか、小園海斗よ!

 

本当に悔しい時は、オヌシはこれくらい感情を剥き出しにしてもいいんです。どんなに悔しい時でもいつも平静を装って、というかヘラヘラと笑ってるような顔をしてるのは、君のとても良いところでもあるけれど、時にはこうやって感情を剥き出しにすることがあってもええんじゃと、昭和のおっちゃんの小生は思うのでございます。

 

なだけに、ゲームセットの後のベンチで負の感情のままにヘルメット叩きつけたオヌシの姿が、言い方は悪いのですがなんだか「嬉しかった」んです。そうよ、その「悔しさ」と「熱さ」を持って次のステップに進んでいこうじゃないのってね(泣)。真のスーパースターとなるために彼にとってはきっと大きな糧になる筈の試合です。悔しい悔しい敗戦ですが、敢えてカッコつけて小園に言ってやりたいのです。

 

この試合は小園にくれてやる!

そのかわり、この壁を乗り越え

もっと大きくなれ、小園海斗!

 

そうですよ。島内や栗林がどんなに打たれようとも、小園や坂倉がどんなにチャンスを潰そうとも、今の広島カープは彼らのチームなのでございます。彼らが失敗して試合に負けたとしてもそれは彼らに「くれてやる試合」なのです。落ち込んでる暇はない。不甲斐ない自分に腹をたて熱くなってまた前を向いて立ち向かって欲しい、そう切に願っております。

 

↓クリックお願いします。

にほんブログ村 野球ブログ 広島東洋カープへ
にほんブログ村