2対1と鯉の1点リードで迎えた4回裏。先頭のエンカーナシオンが栗林のスライダーを捉えてセンター前ヒットで出塁し無死1塁。打席には1回裏に栗林から先制タイムリーを打っている宮崎。振り抜いた打球がゴロで三遊間の深いところに飛びます。うわこれも抜けたかと思いきや足を運んだショート勝田成がこの打球を逆シングルでキャッチ!そのまま体勢を横に倒しながらスナップスローで2塁ベースへストライク送球。ドンピシャのタイミングで2塁ベースに入ったセカンド菊池がこれを捕球すると、なんとそのままノーステップで身体を捻って1塁へ送球!ですわ。それが文字通り「矢のような」豪速球でファースト坂倉のミットにズドン!でございます。あまりにも美しすぎる6−4−3のダブルプレーが見事に完成でございます(涙)。これぞプロ野球!の、金を払ってでも見たい、そんなプレーでしたよね。
もちろんショート勝田成の動きも素晴らしかったのですが、やはりこのプレーの中心というかまさに「扇の要」となったセカンド菊池先輩のあまりにも凄すぎる動きですよね。動画をスロー再生して何度も見返してみましたがそのたびに「うへぇ」と変な声を出して唸ってしまうような(笑)そんな動きでございます。ジャストインする2塁ベースへの入り方も美しいのですが、瞬時に「前ステップするのではなくノーステップで投げる方」を本能的に選択、身体を捻りながら上半身だけというか「肩の力だけ」で150キロ!の豪速球を1塁ベースに投げ込むチカラ、一体なんなんだこのバケモノみたいな強肩。遠投させたら135メートル投げ、ブルペンに入れば155キロくらい投げちゃうんじゃねえの(笑)。まさに恐るべし菊池涼介(36歳)、いやぁそんなプレーでございました。
更に7回裏。蝦名に左中間フェンス直撃スリーベースを喰らった1死3塁から栗林が松尾汐恩に逆転タイムリー打たれて2対3と1点勝ち越された直後。なお2死1塁の場面で代打勝又が失意の栗林のフォークを捉え、ゴロ打球が1.2塁間を襲います。ファースト坂倉がこの打球に懸命にファーストミットを伸ばしますが、その僅か先を抜けてライト前に転がっていく白球。うわライト前ヒットで1.3塁になっちまうのか。いや。そこは「彼のエリア」でございます。なんと1.2塁間の奥の更にその奥の方(笑)もはや「前進守備した時のライトの位置」といった方がいい場所(笑)なんですが、なぜかそこに菊池先輩がいらっしゃるのでございます(笑)。ファーストがギリギリ取れなかったゴロ打球ですからね、何故にそれをセカンドが捕球することができるのか、もはや全く意味不明(笑)でありますが、まさにそれこそがあの「エリア33」の真骨頂。
と、まぁちょいと大袈裟に長々と書いてみましたが、まぁ菊池先輩のセカンド守備の「こういうやつ」って、これまでにもそれこそ飽きるほど見てきましたからね、まぁ鯉党にとっては「あぁそうそう、菊池のアレね、アレでしょ?」くらいのことかもしれませんけどね。で、スライディングキャッチで捕球して、起き上がり様にくるっと回って1塁へ送球して間一髪アウト、で、超美技の完成!ならぬ「エリア33の完成!」でございます。いやぁめでたしめでたしでした。
いや、違う。
違いました(笑)。
そのゴロを1.2塁間の奥の方、ほぼ「前進守備のライトの守備位置」でスライディングキャッチしたところまでは一緒です。が、しかし。なんと菊池先輩はスライディングキャッチから起き上がると1塁ベースの方には見向きもせず、そのままクルッと身体を反転して2塁ベースに向けて送球。その一瞬はテレビカメラでさえも追うことができなかった動きでしたわな(笑)。で、かたや1塁ランナーの松尾汐恩クンは2塁を蹴って3塁へ向かおうとしているところです。そりゃライト前ヒットですから1塁ランナーを3塁に向かって走ります。いえいえ打球はライト前に抜けてませんけど(笑)。これぞエリア33でございますわ。
で、2塁ベースに入ったショート勝田の元に、何事もなかったかのように菊池先輩から白球が届けられます(苦笑)。2.3塁間に挟まれてしまった松尾クンはいったい何が起きたのかの理解もできないままでタッチアウト。試合展開においてもとても大きなプレーになりましたわ。1点を勝ち越されてなお1.3塁となってしまう場面でしたからね。いやぁしかし、この菊池先輩の恐るべき空間把握能力の高さはいったいなんなのでしょう。もはや我々のような凡人では説明不可能な神の領域に入っております、まさに「エリア33」としか表現できない感じ。あっぱれでございました。
もとい。
まぁ皆様ご存じの通り今シーズン色々あった菊池先輩でございます。球場の中でもそして球場の外でも色んなことがございましたわな。そもそもが、もう36歳というオッサン年齢でのシーズンですからね、怪我も重ねてきて満身創痍の状態。ここ数年の彼のプレーは、三連覇した全盛期の頃に比べれば、正直なところ、打撃も走塁も守備も「劣化」してきているのは事実。パフォーマンスが落ちているにも関わらず2000安打の記録を達成させるためだけに彼を聖域化して出場させているように見える状態では批判もたくさん集まります。それ加えて真偽のわからぬスキャンダルで多方面から叩かれまくったシーズン。
それでもやはり彼のプレーには人を惹きつけるチカラがございます。今日みたいなプレーを見せつけられると、それこそ「色んなこと」を吹き飛ばして、思わず言いたくなるんですよ「それでも菊池が好きだと叫びたい」って(これは牧クンのパクリですな、笑)。いえいえ、思わず言いたくなるんですよ、「彼に何があろうとも、いつまでもずっと球場で見ていたい選手でございます」って。そんな男です、菊池涼介。色んなことに負けず、メゲずにまだまだ頑張って欲しいです。あ、書き忘れましたが、この試合の先制点は3回表の満塁からの菊池先輩のタイムリーヒット。そして決勝点も9回表の菊池先輩の2点タイムリーです。まぁどっちもドン詰まりの打球でしたけどね。そんな消化試合でございました(笑)。がんばろう鯉諸君!
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