宮田 珠己大好きです。

元サラリーマン。現作家。たまにジェットコースター専門家。すでに意味不明の人物です。

本を読むとしこたま笑います。笑い死にしそうになるくらい笑いました・・・・

ただのアジア放浪記と思って手にとると、大やけど負いますよ。決してアジアを旅するためのガイドブックにはしないで下さい。

百聞は一見にしかず・・・・・かな?



●旅の理不尽●

宮田さんがサラリーマン時代にアジアを旅した時の旅行記。しかしあなどるなかれ、普通の旅行記には笑いなど少ないが、この本には笑いがたくさん。というかほとんどお笑いの世界・・・・・

なぜか宮田さんには面白いモノが寄ってくるのだろうか?うらやましい。

ちなみに副題は「アジア悶絶編」ですが、それ以外の編はありませぬ・・・・

                                  書評:活字中毒者





宮田 珠己
旅の理不尽―アジア悶絶編


レギュレイターズデスペレーション。表紙を横に並べるとなんと絵がつながってます。片方ずつ見ると別の絵に見えるんですが。こういう演出は好きです。


作者のリチャード・バックマンスティーブン・キングの別名義作家です。そう思って読むとたしかに一緒の作者の手によるものだと分かります。しかし考えることが面白いですよね。売れてる作家なのに別名義で出版するなんて。


この作品は前紹介のデスペレーションとは舞台は違いますが、登場人物の名前は同じなんです。背景も性格も違いますから、別人物と言っても差し支えないんでしょうが、中々面白い仕掛けです。ただしデスペレーションから続けて読んだ人は内容がごっちゃになってします恐れアリです。ご注意を。

しかしぜひとも2冊まとめて読んでもらいたいですねぇ。


●レギュレイターズ●

オハイオ州静かな住宅街にSFアニメや西部劇の登場人物が突如として現れた。次々と住民を襲撃していく様はまるでできの悪いB級映画・・・・・しかしそれを素晴らしい作品に仕上げたのがキング・・・もといバックの手腕か。

デスペレーションと同じく世界を救えるのは少年なのか?こちらはテンポのよさで一気に読み進んでいくでしょう。また寝れない夜が・・・・・

                                   書評:活字中毒者

リチャード バックマン, Richard Bachman, 山田 順子
レギュレイターズ

スティーブン・キング好きですか?ボクは大好きです。現時点で出ているものは大半を読んでいます。

気がつけば本棚にはキングの本がタクサン・・・・ハードカバーも文庫も含めて。

なぜかキングの本はハードカバーで集めたくなります。表紙にやられているのだとは思いますが・・・

とにかくかっこいい絵が多い。かっこいいが影がある、明るいところで見ているとキレイだが、ひとたび暗闇で一人で見るとコワイ。ほとんどキングの文章そのままのイメージと同じ気もします。

今回紹介するデスペレーションはキング名義ですが、同じくこの後紹介するレギュレイターズと同時刊行という不思議な形態で販売されました。レギュレイターズはリチャード・バックマン名義です。初めて2人を知る人には意味不明です・・・・しかし、ファンはすでに知っています。キング=バックマンということを。



●デスペレーション●

キングにしては珍しくメイン州が舞台ではなく(キングの作品にはメイン州を舞台にしたものが多いのです)ネバダ州を舞台にした作品です。小さな鉱山町に息吹く「悪」、悪の手先か?なぞの警官。落ちぶれた中年作家、神のごとき力を宿した少年。物語は静かなトーンで進んでいきます。しかし静かな進みの中で繰り返される殺戮。キング持ち前の人物・状況描写で読み出したら止まらなくなること間違いナシです。

次の日の出勤が朝早い方。読みすぎ・寝不足注意です。

                              書評:活字中毒者



スティーヴン キング, Stephen King, 山田 順子
デスペレーション

もともと自然とか生き物に異常に興味のあるボクは、モチロン生物の進化にも興味があります。
書店で表紙を見て活字中毒者の血が騒がないわけがありませんでした。
1909年にカナダで発見された5億年前の奇妙な生物の化石から物語は始まります。
この化石が奇妙キテレツ、妙ちくりんな生物ばかりです。もちろん挿絵もふんだんにありますが、ボクの想像力を激しく刺激してくれた素晴らしき本です。総ページ500以上にも及びますので、活字中毒者にはお勧めですよ。


●ワンダフル・ライフ―バージェス頁岩と生物進化の物語●

カナダのバージェス頁岩で発見された5億年前の奇怪な化石生物群。当時の科学者達は現存する節足動物のグループに分類したが、それから半世紀後再度の研究によりこれらの生物群は既存のグループのどこにも当てはまらない奇妙奇天烈なものだった。
今日の生物からは想像もできないような世界を。私達人類にもつながる生命の素晴らしさ。ワンダフル・ライフ
書評:活字中毒者

スティーブン・ジェイ グールド, Stephen Jay Gould, 渡辺 政隆
ワンダフル・ライフ―バージェス頁岩と生物進化の物語

ボクの活字中毒遍歴の始まりともなった、かなり中毒性の高い本です・・・・


初めて読んだのは小学校4年生の時。いつも自然の中で遊んでばかりいるボクは、ファーブル昆虫記やシートン動物記などの本には興味がありましたが、小説と呼べる本はまだ未知の世界でした。 


道徳の授業で担任だった里中先生がボク達生徒のために朗読してくれたのです。

関西弁のイントネーションや、女性登場人物の声色などを駆使して読み聞かせてくれた内容はボクの中でジワジワと麻薬のように浸透していったのです。


●兎の眼●

赴任したての教師「小谷先生」と一風変わった少年「鉄三」、彼らをとりまく個性豊かな人々。

一所懸命心を開き鉄三と接しようとする小谷先生。小谷先生に一切心を開こうとしない鉄三。

鉄三や子供達と必死の思いで接していく小谷先生は、徐々に本当の心のふれあいを見つけていく・・・

すべての人々がまるで自分の口から言葉を発するかのように文章が目に飛び込んできます。

大人と子供のかかわり方。イジメの現場。人の心の温かさ。

すべての子供を持つ親、教育現場に立つ教師の皆さん、そして感受性豊かな子供達。すべての人に読んでもらいたい本です。

灰谷文学代表作

                                   書評:活字中毒者


灰谷 健次郎
兎の眼