メタル悪魔崇拝者 vs イランこまわり君バカ警察 | katoo the world

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イラン警察は首都テヘラン西郊シャフリヤール(Shahryar)で「悪魔崇拝」を奨励した容疑で外国人3人を含む250人以上を逮捕したと発表した。国営イラン通信(IRNA)が伝えた。

警察は「悪魔崇拝者のネットワーク」を摘発し、男146人、女115人を逮捕したと発表。逮捕者の中には欧州人も3人含まれていたという。

「逮捕者らは衣服や顔、髪に悪魔崇拝の紋章やシンボルを着け、望ましくないわいせつな状態」だったとされる。イスラム教シーア派が多数を占めるイランの当局は過去に、ロックやヘビーメタルなどのコンサートを「悪魔崇拝者の集会」と見なしていた。

3人組メタルバンドのライブに集まった250人以上を逮捕したと言う事だろうか?
”望ましくないわいせつな状態”とは、果たしてどの様な状況だったのだろうか?

まあ、メタルと言えば、その過激な音楽性に合わせて、暴力、戦争、猟奇殺人、アナキズム、アンチクライスト、悪魔崇拝と言った過激な歌詞が物議を醸して来た。

映画「メタル ヘッドバンガーズ・ジャーニー」に於いて、テーマである「メタルは何故嫌われるのか?」について、Twisted Sisterのボーカルのディー・スナイダーが検閲制度(PMRC)について語った。

PMRCは過激な性的表現や暴力的表現、ドラッグの使用やアルコールの摂取を賛美するような表現がされていると見なした音楽作品に対し、ペアレンタル・アドバイザリーのステッカーを貼るように義務付ける社会団体。

1985年、PMRC発起人であるティッパー・ゴアが「Twisted Sisterの歌詞はサドマゾヒズム、ボンテージ、レイプだ」との発言に対して、ディー・スナイダーは「この曲のサドマゾヒズム、ボンテージ、レイプは彼女の心の中のみにあるのです」とバッサリ切り捨てた。

「ンマー、”激しく突く”だなんて、何て卑猥な歌詞ザマショ!汚らわしい!」と騒ぎ立てるセレブ奥様に対して、「社会の問題について歌ったんですよ?あれ、奥様何考えちゃってるのかなぁ?さては欲求不満かな?HA!HA!HA!」とやったのだから痛快だ。

まあ、ソレとは別として、実際に猟奇的な歌詞で人気を博するバンドも存在する。

「I've had one desire since I was born to see my body ripped and torn(生まれたときから願いはひとつ この身体が引きちぎられるのが見たいと)」

デスメタルバンド「ブラッドバス」(Bloodbath=大流血、虐殺)の「Eaten(直訳:食べられた)」の歌詞は、カニバリズム(食人)をテーマにしているが、「Eaten」を聴いても、他のデスメタルの気味の悪い歌詞を聴いても、聴き手はそのせいで暴力的になったりにしないとの研究報告が、豪マカーリー大学の音楽研究所より発表された。

シドニーにある同大学のビル・トンプソン教授は、「デスメタルのファンは良い人たちで、わざわざ出かけていって人を傷つけたりしない」と話した。

ブラッドバスのリードボーカルを務めるニック・ホームズはBBCニュースの取材に対し、「問題とは思っていない。研究が示すように、歌詞は無害な遊びだ」と語った。

そして、「Eaten」の歌詞については「個人的な思いとして書いていない。もしEatenを聞いて人食いに食べてもらいたいと願う人がいたら、正直驚くと思う」と付け加えたと言う。

真面目か?

まあ、大学教授が「デスメタルのファンは良い人たちで、わざわざ出かけていって人を傷つけたりしない」との発言は有難いが、その反面、ここ数年メタルバンドメンバーの不祥事は加速度的に凶悪化しているのは事実だ。

米デスメタル・バンドCannibal Corpseのギタリスト、パット・オブライエンが近所の家に侵入し、女性居住者を攻撃したとされる強盗と暴行、通報を受けて駆けつけた警察官に刃物を持って襲いかかろうとした事で逮捕された。
その後、彼の自宅に隠された大量の弾薬と他の揮発性物質が爆発、炎上した。
現場検証からは、80を超える銃器、その他の武器、3つの頭蓋骨が発見された。

アメリカのヘヴィ・メタル・バンド、Manowarのギタリスト、カール・ローガンが、児童ポルノ所持の容疑で逮捕され、未成年者に対する第三級性的搾取の容疑6件で起訴された。

トランプ元大統領支持派が起こしたアメリカ連邦議会議事堂襲撃事件に参加したことが報じられていた、ICED EARTH/DEMONS & WIZARDSのギタリスト ジョン・シェイファーが逮捕された。

FBIインディアナポリス地方局の声明によると、ジョンは議事堂内での暴力行為など6つの容疑がかけられており、また警察へ熊撃退用のスプレーを散布した暴徒の中にいたとも伝えられている。

AS I LAY DYINGのティム・ランベシス(Vo)が別居中だった当時の妻の殺害を計画し、殺人教唆の罪で逮捕された。
刑期を終え、バンドにも復帰したティムだったが、2020年焚き火の事故で自身の体の25パーセントに火傷を負った。

初期ブラック・メタル・シーンの中核的な存在となったバンド「メイヘム」の狂乱の青春を描いた映画『ロード・オブ・カオス』で描かれる、バンド間の抗争~放火などの犯罪行為~殺人事件は実話を元に制作されたモノだ。

まあ、児童ポルノ所持はさて置き、ある意味分かりやすく反社会的で凶悪なメタラー振りには、実にトホホ…と肩を落とす次第だ。

かつてディー・スナイダーが提言した「品行正しい一般的な人物による危険な音楽」であった筈のメタルが、単なる「危険人物による危険音楽」に成り下がってしまった。

まあ、危険人物をも含めてメタルが社会的に浸透した結果とも言えなくも無いが、メンバーが女性宅を襲撃し、警察官にも攻撃し、自宅にテロリストの如く重火器と3つもの頭蓋骨を保有しているとは、Cannibal Corpseの名はその悪名を更に高めるモノである。

気味の悪いデスメタル vs 思い切り笑いたい方にオススメのかとぅ
https://ameblo.jp/katoo-the-world/entry-12578095110.html

MEGADETHエレフソン脱退 vs メタル=危険人物による危険音楽
https://ameblo.jp/katoo-the-world/entry-12678524042.html

さて、そんな危険音楽のメタルだが、今回イラン警察は「悪魔崇拝者のネットワーク」を摘発し、男146人、女115人を逮捕したと発表した。

何でもロックやヘビーメタルなどのコンサートを「悪魔崇拝者の集会」と見なしていたとの事で、逮捕された方々の写真を拝見して驚く。

炎天下の下、黒マントに身を包み、北欧ブラックメタル的メイクを施したアラブ人が多数いる。

「悪魔崇拝者のネットワーク」が実際にメタルライブ会場だったか否かは明らかにされていないが、ライブ会場だったとしたらコレは中々に気合いの入ったメタルヘッズである。

コレをイラン警察が「逮捕者らは衣服や顔、髪に悪魔崇拝の紋章やシンボルを着け、望ましくないわいせつな状態」と認知しているとしたら、そんなモノはこまわり君と言っても過言では無い、単なるバカ警察である。

先述の映画「メタル ヘッドバンガーズ・ジャーニー」の続編「グローバル・メタル」では、監督のサム・ダンがメタル第三国と見られる日本を始めとするアジア・南米・中東を訪れ「メタルとグローバル化」について考察する興味深い内容だ。

中東に於いても人気メタルバンド「ORPHANED LAND」が紹介され、中東圏に於けるメタル人気が本物である事を示した。

今回逮捕された方々が悪魔崇拝者なのかは不明だが、単なる音楽好きのメタル・ヘッドバンカーズが逮捕されていたとしたら、こんな暴挙が許される筈など無い。

好きな音楽を聴き、人生を楽しむ権利は誰にも普遍的にあるモノ。

そして神を信仰しようが、悪魔を信仰しようが、法の下で健全に、社会的に生きている方々を踏み躙る今回の逮捕を、私は決して許す訳には行かない。

そんな事より先に、イランは高いインフレ率と失業率、都市化による都市部の環境悪化、環境破壊、地震災害への脆弱性、難民問題など、山積する課題の解決に取り組みたまえ。

困窮する国民はメタルを心の拠り所に、辛い日常を耐え忍んでいるのだ。

国民を裏切り、課題を見誤り、国土を衰えさせる貴様らとは違い、メタルは裏切らない。

絶対にだ。

かとぅ