ふるさと納税の馬鹿 vs 国民の目を醒ますCMプランナー | katoo the world

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東京都の特別区長会(会長・吉住健一新宿区長)は13日、ふるさと納税などによって、特別区の財源が奪われているとして、不合理な税制を是正するよう求める要請書を、自民党の萩生田光一政調会長宛てに提出した。

区長会によると、ふるさと納税制度の導入や法人住民税の一部国税化などの税制改正により、2023年度は特別区全体で約3200億円減収すると試算されている。文書では「『東京は財源に余裕がある』などの一方的な見方によって特別区の財源が奪われている」と指摘した。

2008年から開始されたふるさと納税だが、導入から15年経った今以て豊富なメディア展開により露出されている。

都市集中型社会における地方と大都市の格差是正・人口減少地域における税収減少対応と地方創生を主目的とした寄附金税制の一つで、法律で定められた範囲で地方自治体への寄付金額が所得税や住民税から控除される、総務省鳴り物入りの施策だ。

ただ、地方創生は良いとしても、AmazonギフトカードやiPADなど、納税地区に関係の無い返礼品に群がるモラルに欠けた政策に、当初より疑問を投げ掛けて来たこの私かとぅ。

京浜工業地帯の中心を担う川崎市が、ふるさと納税制度により、大幅に税収が落ちたと言う。
17年度には30億7000万円の減収で、18年度には何と39億円の減収である。

逆に福岡県行橋市は、8月からタブレット端末「iPad」を返礼品に加えた事で、今年度の寄付額を過去最多の8億4千万円だった昨年度の約3倍に上る25億円と見込んでいる。

たかだか7万人の何の産業も無い人口の地方都市に、返礼品目当てで25億円もの納税が成された。
3倍の納税額で行橋市は果たして、何を行うと言うのだろうか?

仮に行橋市独自の産業を返礼品とするのであれば、その産業への支援として活用するのも良いだろう。

しかし、iPadの何に、行橋市が関わっているのか?
返礼品の上限金額は30%と制定されているが、10億円近い額がApple社、即ちアメリカに流れている事となる。

そして、その納税額はそのまま、本来納税されるべき自治体に入らない事となるのだ。
此れでは、ふるさとどころか、アメリカに納税しているのに等しい。

貴様はアメリカ出身か?欧米か?

静岡県小山町などが、返礼割合が4割のアマゾンジャパンの買い物に利用できるギフト券で、平成30年の受入額が約249億円を集めたとは言語道断である。

静岡県小山町はアマゾンと産業的に何の関係も無いだろうし、ギフトカードはコンビニで購入しているのだろうか?
ソレに乗っかる納税者も実に節操の無い愚かに見える。

私はふるさと納税を一切活用していないので、勿体無い事をしているかも知れないが、ソレで結構。
何だか良く分からない制度や仕組みで儲かったとしても、特段嬉しくも無いので、勝手にやっているが良い。

高級和牛だか、豪華海鮮だか、iPadだか知らんが、そんなどうでも良いモノが欲しくて、自分の居住する自治体へ納税しないと言う事は、自らの生活インフラの劣化を促している事に等しい。

しかしながら今や「ふるさと納税だけでは損してます!」などと言うWebCMも散見され、そもそもの意図を見失った愚策に堕したふるさと納税であると言わざるを得ない。

ふるさと納税を得として活用するのは勝手だが、ソレを活用しない事を損と言われるのは些か心外である。

そんな歪な制度が15年に渡り活用されている事に疑問を抱かない国民性自体が、私には異常に見える。

怒りの北秋田市40代男性主査 vs ふるさと納税しないかとぅ
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Amazonギフト券納税 vs LOUD PARK2019@宮前市民館
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iPadふるさと納税 vs 返礼品7億5000万円希望かとぅ
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ただ、ふるさと納税に対する内部からの異論には、流石に多くの国民も気付いているだろう。

そう!年末調整~確定申告時期にメディアにて連呼されるふるさと納税CMへの違和感である。

CM出演者を挙げてみる。

さとふる:東京03、松重豊、麻生久美子、ファーストサマーウイカ

ふるなび:貴乃花、アルパカ

ふるラボ:上田剛彦、増田紗織

ふるさとチョイス:吉幾三

楽天ふるさと納税:劇団ひとり

…馬鹿である。

都市部の財源が流出するという重大問題が顕在化するふるさと納税だが、そんな事はどこ吹く風で馬鹿に振り切っているのだ。

此処に私は2つの真意を感じずにはいられない。

まず一つは「ふるさと納税の訴求ターゲットは馬鹿」と言う事である。

馬鹿の関心を惹く為には、馬鹿なCMを放映するのが効果的である。

かつて消費者金融大手「武富士」はレオタードで踊るダンサーの馬鹿CMで一世を風靡したが、ソレは「馬鹿CMを楽しむ馬鹿は、金に緩い多重債務馬鹿者」と断定し、ターゲットにした実にオンデマンド広告の走りであった。

だから、「馬鹿の、馬鹿による、馬鹿の為の、馬鹿」と断言せざるを得ない馬鹿CMが乱発されるし、ソレにより馬鹿が挙って、AmazonギフトカードとかiPADを求めてふるさと納税を活用する。

そんなモノの何が地方創生か!?
斬り捨てるぞ、国賊めが!

そしてもう一つが、「ふるさと納税は馬鹿である。もう良い加減気付け、国民よ!国民よ立て!馬鹿にされて来たふるさと納税を怒りに変えて、立てよ!国民よ!」と言う、CMプランナーによる決死の訴えである。

CMプランナーたる者、幾らその本意に沿ぐわずとも、発注が有ればふるさと納税のCMを作らざるを得ない。

しかしその余りの馬鹿振りに、15年間押さえて来た忸怩たる想いを押さえる事が出来なくなったのだ。

ならば徹底的に馬鹿としてふるさと納税を描こう。
ふるさと納税を真に恥ずべきモノとしてCM展開する事で、国民の目を醒まそう。

例え総務省に切られても、クライアントに干され様とも、ふるさと納税の馬鹿を告発しよう、と言うCMプランナーの覚悟が見え透けるのだ。

私もかつて、大手広告代理店にてその辣腕を振るい、カリスマプロデューサーの名を欲しいままにした経験が有る。

しかし、幾らクライアントの意を汲む広告代理店とは言え、クリエイターとしてセルアウトする程、日和っちゃいねえ!
そんな表現の為に、この仕事を選んだ訳じゃない!

だから「ふるさと納税の馬鹿」なるこの想い、受け取ってくれカカロットォ!

そんな決死の想いで我々国民の眼を醒まして頂いた、CMプランナーへは最大限の敬意を示したい。

私が無意識にのうちにとっていたのは“敬礼”の姿であった。
涙は流さなかったが、無言の男の詩(うた)があった。 

奇妙な友情があった。 

かとぅ