昨年最後の安全保障系の記事において、
現在のウクライナと
負けに向かっていた
1943年頃の日本が
似ていると書きました。
軍の発表は大本営発表化し、
熟考された作戦では無く、
場当たり的な特攻と玉砕が
横行していると。
そしてそのウクライナの大本営発表を
日本の安全保障関係者も
メディアもSNSも信じ、
記している事に、
日本国内の状況も1943年化しており、
私は深く憂慮しています。
この認識は、
ウクライナの一部メディアも持っており、
ウクライナ社会の2023年の問題点として、
「長引く戦争の中で、
敵を内側に見つけ出した」
「ロシア人を嘲笑し、軽蔑し、
ロシア軍を無能と捉える」
事に終始した事と分析しています。
日本の戦中期、
特に戦局が苦しくなってきた1943年以降、
特高警察や憲兵が
盲目的に日本優勢を信じない
国民や政治家を敵視し、摘発しました。
それは2023年のウクライナも同様で、
ウクライナ優勢を口にしない国民に
親ロ派のレッテルを貼り、
長引く戦争の責任を
無能な役人、国外退避した男性たち、
十分以上の支援をしない欧米諸国など、
自分たちの陣営に敵を求め始めました。
その結果生じるのが、
大本営発表絶対主義です。
存在しない戦果まで信じなければ
親ロ派のレッテルが貼られ、
ロシア人、ロシア兵は
侮蔑の対象であると同時に、
無能集団と化していきました。
「鬼畜米英」と叫んでいた日本と
まるで同じです。
孫子の有名な一節
「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」
は洋の東西を問わず
安全保障における普遍の真理ですが、
敵を侮り、自らを過信し、戦争を行った
かつての日本と、現在のウクライナです。
実際、
個々のエピソードは別にして、
ロシア軍は全体としては
非常に強力な防衛ラインを構築し、
欧米の新鋭戦車を大量投入した
ウクライナ軍の反転攻勢も、
ロシア軍の強力な防御陣地に阻まれ
開始4日で挫折し、
逆に現在では重要な要衝地を
失ったり、包囲されています。
特にこの1ヶ月、さらには年始からの
ロシア軍の進軍スピードは
戦局の一定の変化を物語ると思われます
また、
開戦から3か月で破綻すると言われた
ロシア経済も開戦2年を前に堅調ですし、
大量のドローンを一斉投入する
ロシアが確立した新戦術は、
元日も休まず戦果を挙げ続けており、
今後の戦場の主流になることは
ほぼ確定していますが、
ウクライナは
「無能なロシア軍が
万歳突撃を敢行して敗退」
と連日のように
報じてきた2023年でした。
毎日勝利し、
そして領土は失っていくという矛盾を、
指摘する事も許されない
世相がそこにありました。
1943の日本と
2023のウクライナの
世相の共通点ですが、
これは2023年の日本の
ウクライナ関連の
SNSやYoutubeでも同じでした。
「万歳突撃で敗退するロシア軍」
がネットに溢れ、
それ以外の事を書く人には
「親ロ派がっ!!」
と罵詈雑言が飛ぶ状況です。
主要メディアも
その傾向は大して変わりません。
応援する事と、
現実を見ない事は意味が違います。
しかし、
大本営発表しか信じない世相が
ウクライナも日本も
蝕んでいる現実があります。
「万歳突撃で
日々数百人単位で戦死している」
と、ウクライナが
主張するような状況のロシア軍では、
ウクライナの反転攻勢の挫折以降、
逆にロシア側が占領地域を広げている
現実は説明出来ません。
そして、
もはや動員は不要と
記者会見で述べたプーチン大統領と、
50万人の動員が必要と述べた
ゼレンスキー大統領の発言の差も
説明できません。
ウクライナメディアが認識する、
母国の社会的問題点は、
1943年の日本の問題点でしたし、
それは今の日本も大きく変わりません。
戦時下における人間の心理の
一形態なのだとは思いますが、
ここに陥ってしまうと、
孫子の時代から続く
勝ちへの王道の真逆となり、
負けパターンに陥ってしまいます。
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