これは…あれですね…。


後に伝説回と呼ばれるやつですね。


アニメ見るときによく言われる「3話切りの法則」。


つまらなくても、とりあえず3話までは見ろと。まどマギくらいから広まった考え方だっけな。


1話(つかみ)→2話(展開)→3話(前半の見せ場)


と1クールだと3話で一回話がオチることが多いので、そこまで見ないとわからないという理屈。


実際、「美しい彼」は3話の卒業式キスで、一気に世間の反応が大きくなったのを覚えています。他のドラマで、ラブシーンがくるのも大抵3話。


でも恋二度は珍しく、3話でジャンプして4話で爆発しました。2話かけて畳み掛けたから、より視聴者へのぶん殴り度が高くなってます。


ベジータならスカウター壊れてる。やっばい。死なせる気か。生きるけど。生きて最終回まで見るけど。


個人的に、今までの日本のBLドラマのキスシーンで好きだったのは、


①「オールドファッションカップケーキ」


②「窮鼠はチーズの夢を見る」


③「Life~線上の僕ら」


④「モアザンワーズ」


他にも好きな作品はたくさんあるけど、純粋にキスシーンだけで選ぶならこの4つ。


過去に感想書いてます下差し




これらの作品に共通しているのは、相手の心と体を求めるキスを、ちゃんと見せていたこと。


抱き合って、キスして、「はい、カット~!」という声が聞こえてきそうなキスシーンを、今までに何度も見てきました。それまでとても良かったのに、ラブシーンになると、途端に演技が固く単調になってしまったり。


これはBLに限らず、男女のラブストーリーでも同じです。日本のドラマは、こういうの文化的にも本当に苦手。建前&見せない文化ですから。


3話で先生に抱き止められ、拒めなかった宮田が、気持ちを確認したあとの4話では、自らベッドで距離を縮め、先輩にそっとキスをする。からの!怒涛の感情の爆発したラブシーンに突入。


この辺りから素晴らしすぎて、マジか…と震えましたよ。


導入の常に紳士的な先輩が、荒々しく宮田の髪を掴む描写は、むき出しの欲望にまみれていて考え抜かれているし、ポジションを変えた宮田が、ゾッとするような冷酷な情熱で飢えた視線を先輩に向けるのなんつー表現だよ。


体の奥底から相手を求めているキスシーンが、ここにもあった。


先週の下になった宮田が苦しげに呻くシーンもそうだけど、いや普通ここやる??テレビドラマでこんなとこまできっちりやる??と感心しきり。


良い意味で唖然。


制作と俳優があまりに本気。


テンプレやって、適当にこんなんで喜ぶんじゃない?みたいなフォーマット感が皆無。


この作品で決めてやるぞ。という心意気がビシバシ伝わってくる。すっごいじゃん…こんなん見せられたら称賛するしかない。


汗まみれでベッドで求め合う2人の美しさに、素直に感動して見惚れました。まさに渾身の出来。


スタイリッシュなヴィジュアルで普段RAMPAGEのパフォーマーとして、バチバチに踊っている長谷川慎さんの、俳優としての何かが覚醒したのが見えました。この人はたぶん化ける。


ベッドに倒れこむまでの、お互いの顔を見ては目をそらし、これから情事が始まる予感を弄びながら楽しんでいる雰囲気とか、今までになかったものを徹底的にやろうとしている。


エロいけど、決してそれだけの作品ではない。


いや、本当にすっごいですよ、このドラマ。完全におかしい(褒め言葉)。


プロポーズの変なピンクハウスとか、外から侵入できる温泉とか(これは原作通りだけど漫画的な表現で実写でやると変)、細かい粗は多少あります。


あります…が!


それを超えるエモさと萌えで満たしてくれるから、大して気にならない不思議。


自分がBLドラマに求めていたもの、全てがここにある。


このまま伝説をつくってほしい。



恋二度3話までの感想はこちら下差し