涙の分だけ墜ちてゆく -5ページ目

薬物依存の自覚なし

薬物汚染…現在では社会問題にまでなっているけど…

入り口は様々…

…でも、その輪が広がってゆく過程は類似しているような気がします。

過去の薬物経験を自分の中だけで抹消し、誰にも話さなければ良いのに、安易に誰かに話してしまう…

あたしの場合もそうだった。

卒業式の日に経験した事をエッコや真弓と話した事がきっかけとなって、クサやチョコを常用するようになった。

それが当たり前になると、次はタマやコークをキメるようになった。

こんな事、尾崎ファンの友達に話したら怒られちゃうと思うけど、ドラッグをキメる事で尾崎の世界観に近づけるような錯覚を起こしていた事も否めなかった。

一緒にドラッグをやるのはエッコや真弓だけとは限らず、恵美にも教えちゃったし、レイヴパーティーでは、その日に初めて会った仲間達とも当たり前のようにドラッグをやっていた。

ドラッグを使ってのおしゃべり、ドライブ、ライブイベント、セックス、ゲーセン…

そんな事に夢中で…逆に言えば、ドラッグがなきゃ楽しくなかった。

Hも、かなり好きな方なのに、初めて寝る相手とでもドラッグをキメてないと、あまりドキドキしなくなっちゃった。

それにキレた時の倦怠感やイライラをコントロール出来なくなっていて、気に入らない事があると先生でも、親でも、友達でさえもボロクソに罵倒して…

自分では、

「いつでも辞めれる」

「あたしは中毒になんてならない」

なんて、思っていたけどキッチリと中毒になっていた。

「ロード」のモデル竜崎さん

SEが流れ、バンドメンバーが表れた。

ボス~!

ジョニ~!

ドラゴ~ン!

太い声やら黄色い声が飛び交っている!

ジャア~ン!!!

ぅわわわわああああ~ヾ(≧∇≦*)ゝ

のっけから「Mr.リッケンバッカー」だお~!!

恵美は目をハートマークにして拳を突き上げてるし…

「きゃああああ~ライナ来たよ~キターーリッケンバッカ~キター!!」

わ~った!わ~った!わかったってばぁ~!!

恵美…興奮し過ぎだし…

高橋ジョージは、この時すでにTHE虎舞竜として活動を始めていたから、トラブルの楽曲をライブで見れる事が凄くハッピーに思えた。

涙のダイアリー
愛しのローリー
抱きしめたい
朝まで踊ろう
ロード
恋のジュークボックス
やきもきBaby

トラブルナンバーで、会場内のテディボーイ達はヒップシェイクフリフリでロックンロールしてる!

それを見ながらあたしと恵美もツゥィスティンシャウト!

さっき恵美と内緒でゴックンしたタマもキマってアゲアゲでロケンロー!
キャロルナンバーでブッ飛んだ!

グッドオールドロックンロールでは腰がどうなっちゃってるのかわかんないくらいにお尻を振りまくった!

もぉ~最高~!

♪グッバ~イマリ~ア
今夜はおやすみ~
一緒に合唱しながら号泣!

…やっぱり、普通のテンションじゃないよね。

ライブが終わって楽屋に押しかけて竜崎さんに

「お疲れ様でしたぁ~」

と言うと、

「おまえら悪い事してるだろ…駄目だぞ!ロックンロールは純粋に楽しまなきゃ!」

「あっ…はい…えと、すみませんでした」

怖かったぁ~

でも、にこやかに笑って頭なでなでしてくれて、

「二人ともありがとな。またおいで」

って一緒に写真とってくれました。

この日、まだTHE虎舞竜が発売する前の「ロード」を竜崎さんが歌いました。

後日、知ったんですが高橋ジョージさんと竜崎さんは友達で、「ロード」のモデルになっているのが竜崎さんだったって…

あんな経験して、たくさん傷ついた人だからこそ、人に優しくいれるんだなぁって納得しました。

豊橋のロックンロールバンド♪ミッシェル

ミッシェルは、主にトラブルとキャロルのコピーをやっているバンドです。
他のロックンロールバンドと違うのはヴォーカルの竜崎さんが彫師で裏社会で生きる人だという事。

色々な噂があって地元のロックンロールファンでもミッシェルのライブは敬遠する先輩もいたけど、あたしは普通の女子高生だし、ただロックンロールが好きなだけだから何の抵抗もなくライブに参戦した。

恵美なんかは豊橋に着くまでの名鉄電車の中で、ずっと

「ちゃんと帰れるかなぁ~怖いよぉ~」

と、言っていた。

あたしは、そんな恵美を見て吹き出しそうになったけど我慢して、お互いの近況とかを話したりして恵美の気持ちをリラックスさせた。

ライブハウスに着くと、いつものようにリーゼントにレザーの上下でキメたお兄さん達がいっぱいいた。

以前、別のイベントで顔見知りの先輩も何人かいたので挨拶して開演を待っていた。

名古屋のイベントでは見た事のない顔ぶれもいっぱいいたなぁ~

やっぱりライブはウキウキドキドキする!

恵美もあたしもハートが爆発しちゃいそうだった。

今日の日のためにトラブルの曲を知らない恵美に、トラブルのアルバムを三枚貸したんだけど、恵美はその中でも、

「Mr.リッケンバッカー」

が、気に入ったらしくて、

「あの曲やってくれるかなぁ~」

と目をキラキラさせていた。