フルコンタクト空手は直接打撃により、相手にダメージを与え、倒せば一本勝ちとなるルールです。
しかし鍛えた選手同士では倒す事は困難です。
試合時間内で倒す事ができなかった場合、判定になります。
判定では
前進している側
手数が多い側
が有利に働きます。
この戦略を体格や体力が勝る側が行った場合、対処が困難です。
相手よりもスタミナや機動力を付け、迎え撃つ事も対処法の一つではありますが、もっと基本的な対処法を知る必要があります。
それは、
正拳突き
です。
・前進ラッシュ対策
相手の前進しながらのラッシュに対して、体重が軽い側が同じように迎え撃っても負けてしまいます。
サイドステップをしながら迎え撃つ事は効果的ですが、この戦略はより体力を消耗します。
そこで、有効な対処法が正拳突きです。
先ず相手と同調する感覚を覚えます。
相手と自分とで距離を置き、相手の単純な動きを鏡合わせのように真似をします。
その感覚のまま、今度は相手がパンチをします。
同じように真似をしますが、こちらは正拳突きで合わせます。
相手の動きに合わせますが、気負う必要はありません。
相手が気負ったとしても、こちらは気負ってはいけません。
淡々と正拳突きを合わせるのです。
次に相手はパンチの前進ラッシュをします。
ラッシュに合わせて正拳突きを合わせますが、数や左右が厳密に同じである必要はありません。
淡々と正拳突きを合わせるのです。
すると、相手の攻撃は逸れて、こちらの正拳突きが当たり続けるようになります。
・正拳突きの秘密
相手の突きに対して、突きを拳を返さずに突いた場合、こちらが後から動く為、先に当てられてしまいます。
しかし拳を返す動きが伴った正拳突きの場合、接触した際に相手の突きが逸れてゆき、結果こちらの突きだけが当たるようになります。
この時の注意点は、相手にダメージを与えようとしてはいけない事です。
相手にダメージを与えようとすると、拳の返しが遅れ、相手の突きを反らす事ができません。
あくまで“合わせる”ように意識します。
合わせる正拳突きの利点は、スタミナの消費が少ない事です。
フルコンタクト空手はスタミナの消費が激しい競技な為、スタミナを付ける事が必須です。
そして、スタミナ配分も考えなければいけません。
その為、序盤に相手がラッシュを仕掛けてきた場合、こちらも同じようにラッシュで対抗しては、お互いにスタミナを消耗してしまいます。
しかし、スタミナを温存する為、そのまま打たれたり、受けばかりでは、判定で不利になります。
そこで序盤に相手がラッシュしてきた場合、正拳突きで合わせる戦略が取れれば、スタミナを温存しつつ、判定でも優位に、悪くても五分五分になります。
そして、相手のラッシュには必ず途切れが生じます。
その途切れに合わせて打撃を入れると、軽い突きでも効果的です。
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