フルコンタクト空手は、顔面への突きは反則ですが、蹴りは有りです。
蹴りの技術はキックボクシングの蹴り方と似ています。
しかしフルコンタクト空手には、キックボクシングの蹴り方とは異なる、独特で効果的な蹴り方があります。
その蹴り方の要となる稽古法が
前蹴上げ
です。
前蹴上げは、技として使うより、ウォーミングアップとしての位置付けだと捉えている人が大半です。
しかし前蹴上げを応用した蹴り技は、大変効果的です。
・前蹴上げの注意点
前蹴上げの際、勢いよく足を高く振り上げる場合があります。
このような蹴り方はウォーミングアップやストレッチとしての効果はありますが、これから紹介する蹴り方には繋がりません。
ここで覚えていただきたい前蹴上げのやり方は
蹴り足以外を極力動かさない
事です。
この際、無理に足を高く上げる必要はありません。
効果的な蹴りに繋がるポイントは
軸足を返さない
腰を入れない
です。
このポイントは、通常の蹴りのセオリーに反します。
しかし、とても効果がある蹴りに繋がるのです。
・前蹴り
通常の前蹴りは膝を抱え、脚を伸ばして蹴ります。
前蹴上げ式前蹴りは、膝をあまり曲げず、膝を抱えず、そのまま足をぶつけるように蹴ります。
前蹴上げ式前蹴りの利点は、通常の前蹴りよりも予備動作が少なく、威力が高い事です。
・膝蹴り
通常の膝蹴りは膝を曲げ、足先を伸ばして真っすぐ蹴ります。
前蹴上げ式膝蹴りは、膝をあまり曲げず、足先は伸ばさず、膝の横を当てます。
前蹴上げ式膝蹴りの利点は、通常の膝蹴りよりも予備動作が少なく、反則である金的に当たりずらい事です。
・ミドルキック
通常のミドルキックは軸足を返し、腰を入れて蹴ります。
前蹴上げ式ミドルキックは、軸足を殆ど返さず、腰を入れずに蹴ります。
前蹴上げ式ミドルキックの利点は、間合いが近くても強い事です。
但し、通常のミドルキックよりリーチは短くなります。
・ハイキック
通常のハイキックは軸足を返し、腰を入れて蹴ります。
前蹴上げ式ハイキックは、軸足を殆ど返さず、腰を入れずに蹴ります。
前蹴上げ式ハイキックの利点は、至近距離から強く蹴れる事です。
但し、通常のハイキックよりリーチは短くなります。
このように、前蹴上げ式の蹴り方には、通常の蹴り方には無い利点が沢山あります。
また、身体への負担が少ない蹴り方です。
とても使い勝手が良い蹴り方なので、是非、参考にしてください。
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