昨年7月に公演した「壁」の感想文を発見しました。
一昨年の横浜開港150年記念に公演した
芥川龍之介作「雛」(赤レンガ倉庫ホール)公演で
薩摩琵琶を演奏して参加いただいた塩高氏です。
先日、野方区民ホールにて、
劇団アドックの「壁」
(脚本 神尾哲人 演出 伊藤豪 原作 三浦綾子「壁の声」)を見てきました。
ぐっと骨太の社会派の内容で大変満足しました。
音楽でも演劇でもこの満足感は久しぶりでした。
一昨年辺りから演劇にも関わるようになったのですが、
昨年、横浜赤レンガ倉庫で音楽を担当した「雛 (脚本 神尾哲人 演出 伊藤豪 原作 芥川龍之介)」を超える素晴らしい舞台でした。
アドックとのお付き合いは
昨年から本格的に始まったのですが、
昨年の公演では地味で目立たなかった、
若手の関根秀直君が大大大成長していて、びっくりしました。
今回は彼が主役。表情といい、台詞といい、
動きといい、あの関根君が!!!と驚くほどの成長ぶりで、
以前の彼を知る仲間も驚いていました。
関根君は今年の新年会で、
「この道でやっていきたい」とはっきりと宣言していましたが、
きっと精神的に大きな決断と変化があったことだろうと思います。
今回は本当に素晴らしかった。今やアドックの若手看板俳優です。
見ていて本当に嬉しくなってしまいました。
今後もぜひとも精進を重ねていただきたいと思います。
こういう若手に私がしてあげる事など実際はほとんどありませんが、
何か機会があったらどんどん応援してあげたいと思います。
そして次世代に向けた逸材として、
ぜひまわりの先輩達も暖かく見守ってあげて欲しいと願うばかりです。
さて、内容は三浦綾子原作の「壁の声」。
相変わらず伊藤豪さんの演出も冴えていて、
内容がグイグイとこちらに迫ってきました。
無実の吃音症の青年が死刑となって行く話しなのですが、
「人を裁くとは何なのか」「裁かれるとは・・」「生とは、死とは・・」
深く深く問いかける充実した内容の作品でした。
今は、何処を見てもエンタテイメント。
何でもかんでもエンタテイメント。
ほとほと嫌になる事がたまにあるのですが、
そういう時代に流されずに、
且つ仲間内だけで盛り上がる観念的な前衛に逃げることなく、
ブレない信念を持って、この世の中に腰をすえて演劇活動しているアドックに賞賛を送りたいと思います。