所在地 京都市右京区花園妙心寺町35
山号 (妙心寺塔頭)
宗派 臨済宗妙心寺派
本尊 観世音菩薩
創建 応永11年(1404)
開基 波多野重通
水琴窟の名庭がある妙心寺の塔頭です。
【退蔵院】
越前(福井県)の豪族波多野重通が、妙心寺三世の無因禅師を開山として、応永11年(1404)に創建した妙心寺の塔頭である。
現在の方丈(重要文化財)は慶長年間(1596~1615)の建立で、正面室内中央に桟唐戸を装置せず、仏間背面に長五畳の眠蔵をつくるなど古式を伝えるものであり、西側の鞘の間は、江戸中期に庭園鑑賞用として改造されている。
寺宝のうち瓢鮎図一幅(国宝)は、瓢筆でなまずを押えるという禅の公案(試験問題)を絵にあらわしたもので、中国水墨画の新様式を学んで我国水墨画の先駆者となった相国寺の僧、如拙が足利義持のために描いたもの。
初期水墨画の代表作といわれる。
ほかに、花園天皇・後奈良天皇宸翰(重要文化財)などを蔵する。
また、方丈をめぐる庭園(史跡・名勝)は、室町時代の画家狩野元信の作庭と伝えられている200平方メートルの名園で回遊式に鑑賞式を加味した石組本位の枯山水庭園。
一見無造作に石や橋が配置されているようにみえるが、全体としてみごとに絵画的な調和を保っている名と評される。
なお、昭和期につくられた余香園は、回遊式山水庭園で2,600平方メートルの敷地に四季折々の花をみることが出来、江戸時代の水琴窟が配置されている。
京都市
最寄駅であるJR山陰本線花園駅を下車。
退蔵院は妙心寺の中にあります。
南総門から入る。
広い境内に塔頭がいっぱい。
山門(重要文化財)。
山門の西側に退蔵院があります。
境内図。
退蔵院山門。
薬医門。
招き猫がお出迎え。
庫裡。
大玄関脇から方丈へ進む。
「名勝及史蹟 退蔵院庭園」の碑と説明板。
説明板。
【退蔵院庭園】
通称元信乃庭
方丈の南と西に面して作庭されている。
南面の庭は一面に苔が張りつめた平坦地に赤松を植栽されたのみで禅院の方丈前庭に多く見られる形態である。
西面の庭は枯山水様式で絵画的な構築の鑑賞本位の庭園である。
池の中央部に中島を配した亀島を、西側に三尊石、南西部に蓬莱島、手前に鶴島、北西部築山の奥には立石による段落ちの枯れ滝を組み栗石を敷いて渓流を表現している。
中島の岬には二ヶ所の石橋が渡され、石組みの表現は豪快華麗のなかに閑静な趣きがある。
室町時代の画聖狩野元信の作と伝えられている。
退蔵院
文化財保護委員会
袴腰造の玄関から入る。
方丈。
説明。
方丈内部の様子。
国宝「瓢鮎図」の模写。
説明。
本物は京都国立博物館に寄託されている。
方丈南側の庭園。
方丈西側の庭園。
元信の庭。
説明。
袴腰の玄関から出る。
今度は余香苑へ向かう。
門を抜けると墓地がある。
仏文学者西条八十の詩。
墓地の脇を進む余香苑への路地。
門を入ると正面に枝垂桜。
ちょっと盛りが過ぎたのが残念。
右に陰の庭。
左に陽の庭。
先へ進む。
羅漢石。
余香苑と跳珠亭。
水琴窟。
売店。
退蔵院住職の色紙。
鯰の水墨画付き。
3,500円。
茶室大休庵の瓢箪の窓。
瓢鮎図に由来するのだろう。
大休庵前にも枝垂桜がありました。
桜の花。
庭へ向かう。
藤棚。
藤棚奥の休憩所。
座ってぼーっとするのも良い。
藤棚からひょうたん池を見る。
余香苑を後にしました。
最後に御朱印?
塔頭の一つがこんなにも見所がある妙心寺。
全部見てまわったら、一日では足りないのだろう。
京の寺(目次)へ戻る