プールサイドの人魚姫 -13ページ目

プールサイドの人魚姫

うつ病回復のきっかけとなった詩集出版、うつ病、不登校、いじめ、引きこもり、虐待などを経験した著者が
迷える人達に心のメッセージを贈る、言葉のかけらを拾い集めてください。

Nikon Z7Ⅱ,Mモード,WB曇天,ISO80,SS/10秒,f/16 Z14-30mm f/4 S

 

 緊急事態宣言が延々と続く中、都内の橋の殆どはライトアップを中止していたが、この時だけは違ったようだ。東京五輪開催に合わせて、隅田川に架かる橋の幾つかが五色の色にライトアップされる事を私は知らなかった。足の怪我が漸く歩けるまでに回復したため早速、竹芝桟橋の夜景を撮影に行った。その時に、何気なく隅田川方面に視線を投げると、派手な色に光る築地大橋が眼に飛び込んで来た。

 なるほど、五輪開催中だから五輪カラーにライトアップされるんだな。と納得し、その場で撮りたいと言う撮影意欲がメラメラと燃え上がって来た。然し、怪我から回復したばかりで、竹芝から築地大橋まで歩いて行く元気は流石に残っておらず、日を改める事とした。

 数日後、都営大江戸線の勝どき駅で下車し、勝どき橋を目指す。頭の上には真夏の太陽が煌々と照り輝いており、陽が沈むまでには時間がたっぷりあったので、隅田川テラスを散策しながら太陽と川面と雲のコラボを撮影したりして時間を潰した。

 18時を過ぎた辺りから漸く夕闇が始まりを見せる。天候の変化を観察しながらそれらをカメラに収めるのも愉しい作業である。その先に待っている目的を達成するまでの時間の流れもまた撮影の醍醐味。

 暮れなずむ空を眺めつつ築地大橋へと歩を進める。三脚にカメラを固定し、その瞬間を待ち望んでいる若きカメラマンが数人いた。この日の為に私はZレンズをもう一本購入した。それがZ14-30mm f/4 S である。このレンズ14mmと超広角にも関わらず目玉が飛び出していないのである。だから保護フィルターを装着出来るのだ。しかもかなり軽い!型番にSが付いているのは『S-Line』と呼ばれ、次世代の高度な光学性能を追求したレンズの事を言う優れもの。

 19時を少し過ぎ、辺りに暗闇が迫った頃、築地大橋が見事な五色に点灯。橋全体が五色カラーに光るのはこの築地大橋だけだと思う。一箇所だけでの撮影では勿体ないので、築地大橋の目近で撮影したりと、この橋を撮影するだけでも1時間以上掛かったのではないだろうか。足の怪我などすっかり忘れて、心地よい疲労感に包まれながら帰路に着いた。

Nikon Z7Ⅱ,Mモード,WB晴天,ISO64,SS1/250,f/6.3 Z24-200mm f/4-6.3VR

 

 

もしも願いが叶うなら

身も心も貴方に捧げ

貴方の好きな色に染まりたい

もしも願いが叶うなら

私をあらゆる色に染め上げて

貴方を迎え入れたいの

もしも願いが叶うなら

色とりどりの夢を見て

枯れ行く前に染まりたい
 

 

 怪我をする少し前、隅田公園へ紫陽花を撮りに出向いた。花を撮るのであれば定番はマクロレンズであるが、ミラーレス一眼を購入した時、ほぼ同時にZマウントのレンズも手に入れた。Z7Ⅱのパフォーマンスを最大限引き出すのであればZレンズは必須である。マウント口径55mmは従来のFマウントに比べ1.4倍。圧倒的な光量は、被写体の持つ微妙な質感やディテールを緻密に表現し、臨場感溢れる写真を提供してくれる。

 Z24-200mmは、広角から中望遠まで幅広くカバーし、雄大な風景から繊細な植物に至るまで、これ1本で事足りてしまう便利なレンズである。Fマウントの24-120mmと比べると、一回り小さくしかも軽い!。Zレンズの性能をどうしても試してみたくなり、24-200mmを使用。望遠側で試し撮りを行った。

 この高倍率ズームレンズは被写体に意外と寄れる。まるでマクロで撮っているかのような錯覚を覚えた。そしてまた単焦点に負けないほどの背景ボケが実にソフトで美しい。タムキューの出番が無くなるのでは?思ったほどである。

 一年前の同じ時季にやはり紫陽花を撮っているので比べてみたが、カメラとレンズが良いからなのか、同じ紫陽花とは思えぬほど今回の方が圧倒的に美しくしかも溢れる生命力の表現が実に見事なのである。Z7Ⅱにしてからマクロレンズをまだ一度も使用していないので、いずれ挑戦してみたいと思う。

Nikon Z7Ⅱ,Mモード,WB晴天,ISO64,SS1/250,f/20,SIGMA 12-24mm f4.5-5.6ⅡDG

 

 以前の記事内で、3台目のカメラを買うとすればSONYを選ぶと断言したが、それは撤回する事となった。私が選んだのはミラーレス一眼フルサイズ機、Nikon Z7Ⅱ。昨年12月に発売されたばかりの新製品である。

 一眼レフデビューしてまだ2年も経たない内に3台目を購入とは時期尚早と言われるかも知れない。名機D810は僅か1年足らずしか使わなかった。購入に至った切っ掛けはやはり重量である。D810+レンズ+三脚を入れたバッグを背負って体重を計ってみると70キロだった。私の体重は平均62キロ前後なので約8キロ程の荷物を持って撮影時は少なくとも1万歩く事となる。

 健常者ならさほど苦にもならいと思うが、私は心臓病を抱えており無理をすれば心不全を招く事となる。出来るだけ写活の寿命を伸ばしたければやはりカメラは出来るだけ軽い方が良い。それでも現在の自分を培ってくれたのはD700,D810であるし、以前に比べ体力・筋力が着いたのもそれらのカメラのお陰なのだ。だから2台のカメラにはありったけの敬意を表し、Nikon一筋となった訳である。

 Zシリーズは、Z5、Z6、Z7、Z6Ⅱ、Z7Ⅱ、Zfcがミラーレス機として展開されている。D810よりグレードを下げたくないし、それ以上の機種となれば選択肢は自ずと決まって来る。購入に当たり、1週間じっくりと時間を掛け、それぞれの機種の特徴などを調べ、風景撮影に向いているZ7Ⅱに的を絞った。そしてヨドバシカメラで、試写。先ず最初に手に取ったのは同価格帯のCanon、そしてSONY。両者とも確かに優れた機種だとは思ったが、どうも手に馴染まないしシャッター音が気に入らなかった。

 そしてお目当てのZ7Ⅱである。グリップを握った瞬間、「おお!これはいい!」すんなり手に馴染むのである。そしてZ50mmf1.2レンズが装着された状態で試写。ファインダーを覗いた瞬間、「えええー!!」と声が出てしまったのでる。それは正に初めての体験!別世界を覗いているかのようであった。

 やはり軽さは私にとって正義である。これで更に自分のカメラワークが拡がったと確信している。宝の持ち腐れにならぬよう、更に精進しなくてはと思う今日この頃である。※写真は石原さとみさん主演のドラマ『恋はDeepに』のロケ地『豊洲ぐるり公園』。この場所は東京湾とレインボーブリッジの撮影スポットとして人気があるので、何度も足を運んでいる。休日は大勢の釣り人で賑わっている。

Nikon D810,Mモード,WB晴天,ISO100,SS/25秒(電子先幕シャッター),f/16 SAMYANG14mm F2.8 ED AS IF UMC

 

 

この写真は隅田川に架かる清須橋の撮影に行った際の帰り道での事。隅田川テラスに沿って曲線を描く首都高速道路が実に美しく映えるので、三脚を使用しての長時間露光撮影に臨んだ。レンズは単焦点で最も安価なサムヤン14mmの超広角レンズ。

 このレンズは日中の明るい時の撮影ではゴーストが発生しやすく明るい時間帯の撮影には不向きだと思われるが、それが一旦夕暮れが辺りを染める頃になると、その描写力が発揮される。闇に包まれれば尚更、その威力発揮する。夜景や星空を撮影するレンズとして人気があるのも頷ける。そしてなんと言っても軽く機動性にも優れている。

 難点はレンズが飛び出しているため、保護フィルターを装着出来ない。だからこのレンズを持ち歩く時は傷が付かないよう細心の注意を払わなくてはならない。

 この写真の遥か前方に見えるのは新大橋である。高速道路に沿って更に先へ進めば両国ジャンクション。テラスを延々と歩いて行けば辿り着けるだろうが、清須橋を撮影した時点で1万3千歩。そこからさらに1万歩く気力は流石に残ってはいなかった。

Nikon D810,Mモード,WB曇天,ISO1250,SS1/100,f/1.4 SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art

 

 

雨のしずくに濡れながら

朝の陽射しを夢見て眠る

泣き止んだ幼子のように

暗闇の静寂に包まれながら

息を潜めて

日の出を待っている

闇に咲く花 君は

哀しいほどに美しい

 

 

4月18日深夜の事である。いつも通り睡眠剤を飲みベッドに横になった。一旦は眠りの体制に入ったのだが、雨が止んでいる事に気付いた。「そうだ、今しかない!」と思い衝動的に飛び起き撮影の準備をした。深夜2時30分…。

 雨に濡れた花のイメージで頭の中が一杯になった。真夜中の撮影だから一番明るいレンズをと思い単焦点レンズのシグマ35mmf1.4 Artを選んだ。三脚を使うと自由に構図を作れないため、手持ち撮影だが、ISO感度を上げれば何とかなると思った。頼りになるのは街灯の明かりのみ。ツツジは街中の至る所に咲いており、探し回る必要はなかった。自宅近辺から撮影を開始、前谷津川緑道を東武練馬駅方面へと向かった。

 暗闇の中の撮影は想像以上に困難を極め、ファインダーを覗いても花の姿を捉える事が出来ない。カメラの補助光がピント合わせの時に一瞬光るが、それでも暗ずぎて中々ピントが合わない。撮影失敗を量産したがマニュアルフォーカスに変更してから徐々にコツを掴み始めた。

 こんな真夜中にシャッターをパシャパシャ切っている私の姿を見たら誰でも『危ないおっさん』としか思えないだろう。撮影に夢中になっていて足元の状態に気付かず大きな切り株に引っ掛かり怪我をしてしまった。怪我の程度も確認せず痛い足を引き摺り撮影を続行。気が付くと東の空に朝の気配が訪れ始めていた。帰路に着いた時、時計は午前5時を回っていた…。

Nikon D810,Mモード,WB晴天,ISO64,SS1/40,f/2.8 TAMRON SP90mm f/2.8 Di MACRO VC USD

 

 

 

背中に刺さる

あなたの視線が痛い

振り向けない

私の心にそっと語り掛け

そよ吹く風のように

合図を送る

あなたが優しす過ぎるから

私はここから

一歩も動けない
 

 

 この人物写真は、隅田川テラスへパンジーの撮影に行った帰りの工程で撮影したもの。一眼レフを始めたばかりの頃、ポートレートと言う言葉をよく見聞きする事はあったが意味を理解していなかった。私はご存知のように風景写真をメインとしているが、人物撮影に興味がない訳ではない。寧ろ機会さえあれば積極的に撮影したいと思っている。写真愛好家の皆さんにはそれぞれ得意分野というものがあり、それに合わせてレンズの種類などを揃えているだろう。私の場合は色んな被写体に興味があるため、レンズの種類もそれに沿って本数も増えて来る。

 この女性を撮影した時、タムロンSP90mmのマクロレンズだったが、90mmは中望遠としても使えるため、少し離れた所から背景をぼかしつつ、女性の後ろ姿を際立たせての撮影が可能。

 その日の撮影予定を終えてしまえばカメラをバッグに収めて帰り支度をするのだが、電車に乗るまでの間に思わぬ被写体と出会う可能性があるため、私はいつも時間ギリギリまでカメラを仕舞う事はしない。この時がまさにそれで、私より数m先を二人の女性が足早に歩いていた。その時点ではまだ撮影と言う気持ちはなかった。赤い服を纏った女性が街灯の下で立ち止まり、もう一人の女性は暗闇の中に消えて行った。街灯の明かりに照らし出され浮かび上がった女性の後ろ姿が妙に魅力的だったため、私は咄嗟にシャッターを切った。

 写真は言うまでもなく光と影で構成されている。これらを絶妙なバランスで組み合わせ一枚の写真を完成させる。それが写真家の仕事であると思っている。私はプロではないが、写真を撮る度に新たな世界と可能性を手に入れている。それが向上心へと繋がるのだと信じているから。

Nikon D810,Mモード,WB晴天,ISO64,Nikkor 20mm F1.8G ED

 

 

  昨年の秋、昭和記念公園で紅葉の撮影を行ったが、それだけでは物足りず紅葉ならやはり寺だろうと考えた。本当なら京都まで足を伸ばしたかったが時間、金銭的余裕もなくそれならば東京近郊で京都気分をと思い選んだのが千葉県松戸市にある『本土寺』。700年以上の歴史を持つ古刹である。

 千葉県と言えば最後に訪問したのは離婚する前、子どもたちが小学生だった頃だから随分昔の事である。私は子どもの頃から寺の静寂が好きだった。小学2年の時に『登校拒否』となり、朝ランドセルを背負い家を出るのだが学校へは向かわずその途中にある『蓮生寺』の釣り鐘堂に籠もり、ひとり遊びに浸っていた。その釣り鐘堂の天井には、とぐろを巻いた大きな龍の絵が描かれており、その龍とにらめっこをして時間を潰した。その龍の顔とギョロッとした大きな眼、開いた口から伸びる赤く長い舌を今でも鮮明に覚えている。その龍が「こんな所にいないで学校へ行きなさい」と戒めているように思えた。私にとってその龍は友人であり守り神でもあったのかも知れない。現代版トトロのような存在で、天井の龍の事を知っていたのは勿論、私だけであった。

 話題がすっかりそれてしまったが、本土寺は想像より広く日本庭園のような部分もあった。太陽の陽射しを浴びて輝く五重塔は圧巻で、大きな地蔵と数百体はあると思われる小さな地蔵に思わず手を合わせてしまった。銭洗い弁天の笊に乗った楓が如何にも風流で、まさに京都を彷彿とさせる寺院ならではの出会いがあり、良い旅気分を味わう事が出来た。

Nikon D810,Mモード,WB晴天,ISO100,SS/5秒(電子先幕シャッター),f/16 Nikkor 20mm F1.8G ED

 

 

 晴海客船ターミナルもまた人気の撮影スポットであるが、残念な事に今年から来年に掛けて解体されるらしい。1991年東京湾開港50周年に合わせ開業。テレビドラマや映画のロケ地として人気を博した。国際クルーズ路線に対応する入国管理設備を備えているものの、レインボーブリッジより内側にあるため、大型クルーズ客船の寄港は困難であり外国客船の寄港地の役目を横浜港に譲った。

 この場所は私もお気に入りで、過去に3度訪れている。写真家たちに人気のあるモニュメント(オブジェ・風媒銀乱)があり、東京湾を背景にしての夕景・夜景は絶景である。この写真は昨年9月の初旬に撮影したもの。

 ファインダーから眺める神秘的な風景は、息を飲むほど美しくそして壮観である。このような風景に出会うと「カメラを始めて良かった!」とつくづく思う。カメラは確かに金食い虫ではあるが、それに投資した以上の産物をプレゼントしてくれる。Nikon意外のカメラを試した事はないが、もし3台目を購入するとしたら私は迷わずソニーを選ぶ。その理由はレンズにある。憧れの『カールツァイス』を使ってみたいから。勿論、Nikonマウントのカールツァイスも存在するが、ソニー=カールツァイスと言うイメージを随分昔から持っており、いつか余裕があれば使ってみたいと思っている。ならば最初からソニーにすれば?と思うかも知れないが、価格が中古でも20万以上と高く手が出ないのである…。

Nikon D810,Mモード,WB晴天,ISO64,SS1/160,f/11 SAMYANG14mm F2.8 ED AS IF UMC

 

 

 

 

夕陽に照らし出された

あなたの影が

川面の上を流れて行く

行き交う船は流れ星

想いを馳せれば

沈んでしまう

そんな頼りない私たち


 

 昨年12月12日、隅田川と夕景を撮影するため佃島から月島辺りへと出掛けた。この辺りには一年ほど前に訪れているので、美しい夕景と隅田川を撮影出来るだろう事は承知していた。後は天候の問題。運を天に任せその時刻を待った。

 そして眼前に広がる絶景とも言える見事な夕映えをカメラに収める事が出来、そしていつもの如く詩が閃いた。敢えて詩を着けなくとも、この一枚だけで十分詩的要素を含んでいる。写真にはやはりメッセージ性が必要であると思う。それを踏まえて私は被写体に臨んでいる。写真は生き物、その瞬間の輝く生命を如何に捉えるかである。この全宇宙凡てが生命で溢れ返っている。道端に転がる石1つとってもそれは地球の一部なのだとこの宇宙は教えてくれている。

Nikon D810,Mモード,WB晴天,ISO64,SS1/250,f/9,VR 24-120mm f/3.5-5.6G

 

 

 

春風を身に纏って

ヒラリと舞い降りる

希望と夢を携えて

花待ち人たちへの

彼方からの贈り物

夢見る季節の始まりは

清らかなりて

宴の準備


 

 3月29日、満開のピークは過ぎていたが都内で最も有名な桜の名所『千鳥ヶ淵緑道』へ赴いた。名所だから当然ながら混雑は覚悟していたのだが、想像を遥かに上回る人の波に溺れてしまいそうだった。天気も良く程よい風もあり絶好の花見日和で、スマフォを翳して撮影に勤しむ人人人…。コロナ禍の事など何処吹く風と言った調子で見事に咲き誇った桜の前ではしゃぐ若者。地方から観光で来たと思われる十数人の高齢者がマスクを外し大きな声で会話、大笑い、そして記念写真。

 ボート乗り場は長い行列、戸外とは言え密である。一年以上に渡りコロナに翻弄されじっと耐えて来たその鬱憤が桜の開花とともに爆発したような賑わいだった。花音痴な私でもソメイヨシノや八重桜くらいの区別は着く。地面に咲いている花に比べれば桜の撮影はさほど難しくはないが、枝が大きく張っているため構図を間違えるとバランスの良くない写真に仕上がってしまう。その意味で他の花より桜は苦手である。夜桜を撮りたかったのだが、コロナの影響でライトアップ自体が中止になっており残念だった。