プールサイドの人魚姫 -12ページ目

プールサイドの人魚姫

うつ病回復のきっかけとなった詩集出版、うつ病、不登校、いじめ、引きこもり、虐待などを経験した著者が
迷える人達に心のメッセージを贈る、言葉のかけらを拾い集めてください。

Nikon Z7Ⅱ,Mモード,WB晴天,ISO64,SS1/500,f/5.6 TAMRON SP90mm f/2.8 Di MACRO VC USD

 

 

微風がわたしの心を

揺らして過ぎる

蕾の時から待っていた

やがてこの日が来る事を

貴方がわたしを

見つけてくれて

そっと優しく

摘み上げてくれるのを


 

 秋桜を撮るためだけに今回は4箇所を巡る結果となった。先ず始めに向かったのは都会のオアシスと呼ばれている『浜離宮恩賜庭園』。緊急事態宣言中であったため、事前に予約を取る必要があった。平日だった事もあり訪問者は指で数えるほど少なく、のんびり出来たのは良かったのだが…。

 コスモス畑を見て回ると、既に見頃のピークを過ぎていたためか、枯れて萎れた花がかなり目立ち、自分が思い描いていた絵が撮れない残念な結果となった。東京五輪開催のため、今年は例年よりかなり早い時期に種を蒔いたようだ。

 なんとしてもコスモスを撮りたいと言う気持ちは全く収まらず、日を変えて次に向かった先は江戸川区にある『篠崎ポニーランド』。この場所にも規模はさほど大きくはないが、コスモス畑が幾つかある。子どもたちが小さかった頃、家族4人で瑞江に15年ほど住んでいたため、故郷に帰省したような懐かしさと親しみを感じた。

 ところがである、何処を見渡しても想像していたコスモスの姿が見当たらない。更に、ポニーランド自体はこの日、葛西臨海公園へ出張乗馬のため休園だった。ポニーもコスモスも見れないと言う踏んだり蹴ったりの結果だった。確かに畑はあり、僅かだが強い風にも負けず健気に咲いている秋桜はあった。畑に居たご老人に聞いてみると、既に刈り取ってしまったらしい。

 今年はすかっり秋桜に見放されてしまったようだと独り言を呟きながら、帰り道の足取りは重く重くカメラ機材も更に重く感じた。だが、秋桜への執念はさらに深くなり、次に訪れたのは『葛西臨海公園』。大観覧車を背景にしてコスモスを撮ろうと意気込んで行ったのだが、コスモスなど何処にも咲いておらず、観覧車の下には枯れ切ったひまわり畑があるだけだった。「二度あることは三度ある」と言うが、全くその通りになってしまい、気持ちが砕けると言うよりも、ここまで秋桜に嫌われたかと、つい笑ってしまった。目的を果たせなかった時の疲労感は、通常の3倍、4倍にも感じられ、「やーめた!」と放り出してしまいたくなるのだが「絶対撮ってやる!」という執念の炎がメラメラと燃え盛って行った。

 ここに行けば何とかなると目指したのが最後の砦『昭和記念公園』。だがこの頃、わたしは体重が増え始め、心臓にかなり負担が掛かっていた。それでも体調不良を無視して強行した。この日は好天に恵まれ、残暑もかなり厳しかった。歩くのが辛いと思いつつ、立川口のゲートを潜る。コスモス畑の拡がる場所まで歩いて30分は掛かったが、目前に拡がる広大な畑を見て、漸く念願がかなったと思ったのだが…。

 台風16号の影響で強風に晒されたコスモスたちは、殆どが斜めになぎ倒されていた。空に向かって真っ直ぐ伸びるコスモスが見当たらない…。然し、それでも諦めずじっくり時間を掛けて撮りまくった。多分、2時間は撮影だけに費やしたと思う。本当は西に沈む夕陽を背景にしたコスモスを撮りたかったが、ゲートは17時に閉門となる。そのため、夕暮れ時のコスモスは諦めるしかなかったが、何とか思い描いた花を何枚か撮影出来たので、漸く肩の荷が下りた。帰りはヘトヘトで呼吸も苦しく誰もいなければその柔らかい芝生の上で眠ってしまいたかった。

 

Nikon Z7Ⅱ,Mモード,WB電球,ISO500,SS1/50,f/1.4 SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art

 

ゆらりふわりと

漂う君に

僕はほんの少し

嫉妬する

方向性なんて必要ない

その君の

自由な生き方に


 

 私は年に数回、水族館へ行く。目的は水中生物の鑑賞ではなく撮影のため。被写体は『クラゲ』と決めているため他の生物は撮らず少し眺める程度である。クラゲにも種類があるが、最も興味があるのは『ミズクラゲ』。

 足の怪我がまだ完全に癒えていなかったので、それを考慮し最も近くさほど歩かない距離にある池袋の『サンシャイン水族館』を選んだ。緊急事態宣言中で、入場制限があるのを知らず訪れたため、事前に整理券が必要である事を館内入口で始めて知った。案内板に整理券の取得方法が書いてあったので、スマフォをかざしてみたのだが、どうもうまくいかず、結局、受付の女性にその場でお願いし、紙の整理券を発行してもらい、30分ほど待ってから入場する事が出来た。

 クラゲの撮影は初めてではないので、撮るコツはある程度理解していた。以前にもクラゲの記事を掲載しているが、その時はまだ一眼レフのD700で、レンズはタムロンのマクロSP90mmだったが、今回は更に明るいSIGMA 35mm F1.4を使用。水族館は館内がかかなり暗いため、ISO感度をある程度上げる必要がある。ホワイトバランスは電球がおすめ。ゆっくり動いているクラゲではあるが、実際にファインダーを覗いて撮ろうとすると中々ピントが合わず意外と素早い動きをするものだと改めて実感する。

 追尾AFで撮れば良いのだが、つい忘れてただ只管シャッターを切りまくった。クラゲを追って撮るのではなく、ある一定の場所にフォーカスを当て、そこに来た時にシャッターを切れば上手く撮れたりする。焦って追い掛ける必要はなく、釣りのようにじっくり構えて待てばよいのだが自分の性格上待てない!この当たりの駆け引きは人間同士の恋愛に似ているかも知れない。逃げる恋は追ってはいけないのである。

 緊急事態宣言が解除されてコロナがある程度収まって来たら江ノ島水族館へ行きたいと思っている。江ノ島に行ったら撮りたい物が沢山ある。海、そして江ノ電も是非カメラに収めたいと思う。

Nikon Z7Ⅱ,Mモード,WB晴天,ISO64,SS/15秒,f/16 Nikkor 20mm F1.8G ED

 

 

 東京のような大都会でなければ撮影出来ない物は数多くあるが、ジャンクション(JCT)もまたその一つであるだろう。隅田川大橋を渡り、日本橋箱崎町方面へ少し歩くと、箱崎ジャンクションに着く。走る車の光跡も一緒に撮りたければ平日の交通量の多い時間帯が狙い目である。

 近くを隅田川が流れているので、橋や、川面に映り込むビル群の夜景を撮るには一石二鳥と都合が良い。最初、日曜日に訪れた時、交通量が極端に少なかったため、思い描いていた都会の風景が撮れず失敗。その教訓を活かして今回は平日に撮影。西新宿JCTと比べると、若干規模が小さいかなぁと思ったが、それでも何とか想像以上の物が撮れたので気分が良かった。

 帰り道では隅田川大橋や、高速道路を下からのアングルで何枚か撮影した。都会の夜景は山や緑の田園風景とは違い、人間が造り上げた人工物の塊であるが、そこには迸る大きなエネルギーを随所に感じ取る事が出来るし、そしてまた芸術的センスも合わせ持つ鉄筋、或いはコンクリートの造形物に畏敬の念さへ抱いてしまうのである。

Nikon Z7Ⅱ,Mモード,WB曇天,ISO64,SS1/250,f/20(9)Z24-200mm f/4-6.3VR

 

わたしたちは

苦難に負けない

強い意志と

互いを思いやる

至上の優しさを備えている

 

 

 8月中旬(お盆の時季)に昭和記念公園へ向日葵の撮影に行く予定を立てていたのだが、8月には珍しく季節外れの長雨、夏とは思えぬ低温により断念。ネットで東京近郊のひまわり畑を探索するも、何処もコロナの影響を受け入園出来ない状態。唯一、昭和記念公園だけが入場可能だった。だが、お目当てのハイブリッドサンフラー(背が高い)は、既に見頃を過ぎ、皆、太陽に背を向ける様に項垂れていた。

 背の低いサンフィニティの方は元気よく咲き誇ってるようだったので、諦めの悪い私は淡い期待を胸に懐きつつ立川へと向かった。脚の怪我から回復してまだ間もない為、一抹の不安はあったが脚を気にしつつひまわり畑へと歩を進めた。

 立川駅に着いた頃は厳しい残暑を抱えた太陽が眩しく輝いていたのだが、途中から一気に雲が湧き出て来て、何と雨がぱらつき始めたではないか!「おいおい、ここまで来て雨かよ…」と一旦は帰ろうと思ったが、後10分も歩けば向日葵に出会えると思うと、雨に濡れた向日葵もまた絵になると思い、現地を目指した。

 するとその内、雨は止んでくれた。本当は昨年のようなギラギラ太陽と一緒に向日葵をカメラに収めたかったのだが、雲が多すぎてそれは諦めるしかなかった。マクロレンズのタムキューで撮りたいとも思ったが、タムキューは重いのである。軽いミラーレスとはバランス的にしんどいと思い、ここは紫陽花の時と同様にZマウントのズームレンズを使用。サンフィニティは背が低いため、花と同じ目線で撮ろうとすれば腰を低く、或いは地面にしゃがみ込んでの撮影となる。

 便利な液晶モニターを使えばローアングルからでもさほど苦もなく撮れるのだが、私はファインダーを覗かないと撮った気になれないのである。詰まらない事に拘っていたら、カメラ自体の性能を活かせないのは分かっているのだが…。しゃがむ時、どうしても怪我をした右足に体重が掛かってしまい、結構キツイ姿勢をとってしまったが、撮影が始まると怪我の事など吹っ飛んでしまい夢中でシャッターを切っていた。

 私の直ぐ近くに2歳位の男の子がおり、その子が私に向かって駆けて来て肩の当たりに「ドン!」とぶつかったが、私「OK!OK!」と言いながらファインダーから眼を離す事はなかった。

 帰り道、ミラーレス一眼の軽さを実感しつつ、重たかったD810を懐かしく感じていた。一眼レフを始めて約2年、私を育ててくれたカメラに感謝しつつ、次は何を撮ろうかと次の被写体の事で頭の中は一杯だった。

Nikon D810,Mモード,WB晴天,ISO100,SS1/80,f/4,VR 16-35mm f/4G

 

 東京タワーは私にとって特別な存在である。東京タワーを眺める度に脳裏を過ぎるのは幼き頃の父との想い出。以前、記事にした府中刑務所の事だが、父と伯父と3人、静岡行きの東海道線に乗り、雨に煙る灰色の空に突き刺さる様に聳え立つ真っ赤な東京タワーを、小さな窓から眺めていた。そんな私の姿を察した様に父が言った。「とし坊、今度父ちゃんと一緒に東京タワーに上ろうな…」。

 私は飛び上がらんばかりに嬉しかったが、その約束は果たされる事はなかった。府中刑務所に移送される前、藤枝警察署の留置場の面会時に、服役中、私の面倒を誰がみるかで親戚の福治伯父さんと良一爺ちゃん(祖父の弟)でもめていた。結局、良一爺ちゃんの家でお世話になる事となったが、父は二人の前で声を噛み殺すように号泣し、何度も頭を下げたと言う。

 良一家で世話になり始めて半年ほど経った頃、一枚の葉書が届いた。夕食を終え、縁側でくつろいでいる時、良一爺ちゃんが声を掛けて来た。「とし、信(のぶ)から葉書が来たぞ!」。

 アルコールが切れた震える手で書いたのだろう、ミミズが這ったような字で小さな葉書に青いボールペンでびっしりと隙間なく書かれていた父の想いが葉書から溢れ落ちるようだった。

 ーーとし坊、元気にしていますか、父ちゃんは今、パンを焼く仕事をしています。藤枝に帰ったら、とし坊に美味しいパンを腹一杯食べさせてあげるからねーー。

 アルコールさえ飲まなければ本当に優しい父で、そんな父が私は大好きだった。

 「とし、信に返事をかけよ」良一爺ちゃんが私の頭を撫でながら言った。私が父にどんな返事を書いたのか記憶にはないが、父の葉書の事は昨日の事のように覚えている。

 東京タワーのてっぺんで、今も酔っ払いながら「とし坊!!」と父が呼んでいるような気がしてならない。

Nikon Z7Ⅱ,Mモード,WB曇天,ISO80,SS/10秒,f/16 Z14-30mm f/4 S

 

 緊急事態宣言が延々と続く中、都内の橋の殆どはライトアップを中止していたが、この時だけは違ったようだ。東京五輪開催に合わせて、隅田川に架かる橋の幾つかが五色の色にライトアップされる事を私は知らなかった。足の怪我が漸く歩けるまでに回復したため早速、竹芝桟橋の夜景を撮影に行った。その時に、何気なく隅田川方面に視線を投げると、派手な色に光る築地大橋が眼に飛び込んで来た。

 なるほど、五輪開催中だから五輪カラーにライトアップされるんだな。と納得し、その場で撮りたいと言う撮影意欲がメラメラと燃え上がって来た。然し、怪我から回復したばかりで、竹芝から築地大橋まで歩いて行く元気は流石に残っておらず、日を改める事とした。

 数日後、都営大江戸線の勝どき駅で下車し、勝どき橋を目指す。頭の上には真夏の太陽が煌々と照り輝いており、陽が沈むまでには時間がたっぷりあったので、隅田川テラスを散策しながら太陽と川面と雲のコラボを撮影したりして時間を潰した。

 18時を過ぎた辺りから漸く夕闇が始まりを見せる。天候の変化を観察しながらそれらをカメラに収めるのも愉しい作業である。その先に待っている目的を達成するまでの時間の流れもまた撮影の醍醐味。

 暮れなずむ空を眺めつつ築地大橋へと歩を進める。三脚にカメラを固定し、その瞬間を待ち望んでいる若きカメラマンが数人いた。この日の為に私はZレンズをもう一本購入した。それがZ14-30mm f/4 S である。このレンズ14mmと超広角にも関わらず目玉が飛び出していないのである。だから保護フィルターを装着出来るのだ。しかもかなり軽い!型番にSが付いているのは『S-Line』と呼ばれ、次世代の高度な光学性能を追求したレンズの事を言う優れもの。

 19時を少し過ぎ、辺りに暗闇が迫った頃、築地大橋が見事な五色に点灯。橋全体が五色カラーに光るのはこの築地大橋だけだと思う。一箇所だけでの撮影では勿体ないので、築地大橋の目近で撮影したりと、この橋を撮影するだけでも1時間以上掛かったのではないだろうか。足の怪我などすっかり忘れて、心地よい疲労感に包まれながら帰路に着いた。

Nikon Z7Ⅱ,Mモード,WB晴天,ISO64,SS1/250,f/6.3 Z24-200mm f/4-6.3VR

 

 

もしも願いが叶うなら

身も心も貴方に捧げ

貴方の好きな色に染まりたい

もしも願いが叶うなら

私をあらゆる色に染め上げて

貴方を迎え入れたいの

もしも願いが叶うなら

色とりどりの夢を見て

枯れ行く前に染まりたい
 

 

 怪我をする少し前、隅田公園へ紫陽花を撮りに出向いた。花を撮るのであれば定番はマクロレンズであるが、ミラーレス一眼を購入した時、ほぼ同時にZマウントのレンズも手に入れた。Z7Ⅱのパフォーマンスを最大限引き出すのであればZレンズは必須である。マウント口径55mmは従来のFマウントに比べ1.4倍。圧倒的な光量は、被写体の持つ微妙な質感やディテールを緻密に表現し、臨場感溢れる写真を提供してくれる。

 Z24-200mmは、広角から中望遠まで幅広くカバーし、雄大な風景から繊細な植物に至るまで、これ1本で事足りてしまう便利なレンズである。Fマウントの24-120mmと比べると、一回り小さくしかも軽い!。Zレンズの性能をどうしても試してみたくなり、24-200mmを使用。望遠側で試し撮りを行った。

 この高倍率ズームレンズは被写体に意外と寄れる。まるでマクロで撮っているかのような錯覚を覚えた。そしてまた単焦点に負けないほどの背景ボケが実にソフトで美しい。タムキューの出番が無くなるのでは?思ったほどである。

 一年前の同じ時季にやはり紫陽花を撮っているので比べてみたが、カメラとレンズが良いからなのか、同じ紫陽花とは思えぬほど今回の方が圧倒的に美しくしかも溢れる生命力の表現が実に見事なのである。Z7Ⅱにしてからマクロレンズをまだ一度も使用していないので、いずれ挑戦してみたいと思う。

Nikon Z7Ⅱ,Mモード,WB晴天,ISO64,SS1/250,f/20,SIGMA 12-24mm f4.5-5.6ⅡDG

 

 以前の記事内で、3台目のカメラを買うとすればSONYを選ぶと断言したが、それは撤回する事となった。私が選んだのはミラーレス一眼フルサイズ機、Nikon Z7Ⅱ。昨年12月に発売されたばかりの新製品である。

 一眼レフデビューしてまだ2年も経たない内に3台目を購入とは時期尚早と言われるかも知れない。名機D810は僅か1年足らずしか使わなかった。購入に至った切っ掛けはやはり重量である。D810+レンズ+三脚を入れたバッグを背負って体重を計ってみると70キロだった。私の体重は平均62キロ前後なので約8キロ程の荷物を持って撮影時は少なくとも1万歩く事となる。

 健常者ならさほど苦にもならいと思うが、私は心臓病を抱えており無理をすれば心不全を招く事となる。出来るだけ写活の寿命を伸ばしたければやはりカメラは出来るだけ軽い方が良い。それでも現在の自分を培ってくれたのはD700,D810であるし、以前に比べ体力・筋力が着いたのもそれらのカメラのお陰なのだ。だから2台のカメラにはありったけの敬意を表し、Nikon一筋となった訳である。

 Zシリーズは、Z5、Z6、Z7、Z6Ⅱ、Z7Ⅱ、Zfcがミラーレス機として展開されている。D810よりグレードを下げたくないし、それ以上の機種となれば選択肢は自ずと決まって来る。購入に当たり、1週間じっくりと時間を掛け、それぞれの機種の特徴などを調べ、風景撮影に向いているZ7Ⅱに的を絞った。そしてヨドバシカメラで、試写。先ず最初に手に取ったのは同価格帯のCanon、そしてSONY。両者とも確かに優れた機種だとは思ったが、どうも手に馴染まないしシャッター音が気に入らなかった。

 そしてお目当てのZ7Ⅱである。グリップを握った瞬間、「おお!これはいい!」すんなり手に馴染むのである。そしてZ50mmf1.2レンズが装着された状態で試写。ファインダーを覗いた瞬間、「えええー!!」と声が出てしまったのでる。それは正に初めての体験!別世界を覗いているかのようであった。

 やはり軽さは私にとって正義である。これで更に自分のカメラワークが拡がったと確信している。宝の持ち腐れにならぬよう、更に精進しなくてはと思う今日この頃である。※写真は石原さとみさん主演のドラマ『恋はDeepに』のロケ地『豊洲ぐるり公園』。この場所は東京湾とレインボーブリッジの撮影スポットとして人気があるので、何度も足を運んでいる。休日は大勢の釣り人で賑わっている。

Nikon D810,Mモード,WB晴天,ISO100,SS/25秒(電子先幕シャッター),f/16 SAMYANG14mm F2.8 ED AS IF UMC

 

 

この写真は隅田川に架かる清須橋の撮影に行った際の帰り道での事。隅田川テラスに沿って曲線を描く首都高速道路が実に美しく映えるので、三脚を使用しての長時間露光撮影に臨んだ。レンズは単焦点で最も安価なサムヤン14mmの超広角レンズ。

 このレンズは日中の明るい時の撮影ではゴーストが発生しやすく明るい時間帯の撮影には不向きだと思われるが、それが一旦夕暮れが辺りを染める頃になると、その描写力が発揮される。闇に包まれれば尚更、その威力発揮する。夜景や星空を撮影するレンズとして人気があるのも頷ける。そしてなんと言っても軽く機動性にも優れている。

 難点はレンズが飛び出しているため、保護フィルターを装着出来ない。だからこのレンズを持ち歩く時は傷が付かないよう細心の注意を払わなくてはならない。

 この写真の遥か前方に見えるのは新大橋である。高速道路に沿って更に先へ進めば両国ジャンクション。テラスを延々と歩いて行けば辿り着けるだろうが、清須橋を撮影した時点で1万3千歩。そこからさらに1万歩く気力は流石に残ってはいなかった。

Nikon D810,Mモード,WB曇天,ISO1250,SS1/100,f/1.4 SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art

 

 

雨のしずくに濡れながら

朝の陽射しを夢見て眠る

泣き止んだ幼子のように

暗闇の静寂に包まれながら

息を潜めて

日の出を待っている

闇に咲く花 君は

哀しいほどに美しい

 

 

4月18日深夜の事である。いつも通り睡眠剤を飲みベッドに横になった。一旦は眠りの体制に入ったのだが、雨が止んでいる事に気付いた。「そうだ、今しかない!」と思い衝動的に飛び起き撮影の準備をした。深夜2時30分…。

 雨に濡れた花のイメージで頭の中が一杯になった。真夜中の撮影だから一番明るいレンズをと思い単焦点レンズのシグマ35mmf1.4 Artを選んだ。三脚を使うと自由に構図を作れないため、手持ち撮影だが、ISO感度を上げれば何とかなると思った。頼りになるのは街灯の明かりのみ。ツツジは街中の至る所に咲いており、探し回る必要はなかった。自宅近辺から撮影を開始、前谷津川緑道を東武練馬駅方面へと向かった。

 暗闇の中の撮影は想像以上に困難を極め、ファインダーを覗いても花の姿を捉える事が出来ない。カメラの補助光がピント合わせの時に一瞬光るが、それでも暗ずぎて中々ピントが合わない。撮影失敗を量産したがマニュアルフォーカスに変更してから徐々にコツを掴み始めた。

 こんな真夜中にシャッターをパシャパシャ切っている私の姿を見たら誰でも『危ないおっさん』としか思えないだろう。撮影に夢中になっていて足元の状態に気付かず大きな切り株に引っ掛かり怪我をしてしまった。怪我の程度も確認せず痛い足を引き摺り撮影を続行。気が付くと東の空に朝の気配が訪れ始めていた。帰路に着いた時、時計は午前5時を回っていた…。