プールサイドの人魚姫 -14ページ目

プールサイドの人魚姫

うつ病回復のきっかけとなった詩集出版、うつ病、不登校、いじめ、引きこもり、虐待などを経験した著者が
迷える人達に心のメッセージを贈る、言葉のかけらを拾い集めてください。

Nikon D810,Mモード,WB晴天,ISO100,SS/25秒(電子先幕シャッター),f/16 SAMYANG14mm F2.8 ED AS IF UMC

 

 

この写真は隅田川に架かる清須橋の撮影に行った際の帰り道での事。隅田川テラスに沿って曲線を描く首都高速道路が実に美しく映えるので、三脚を使用しての長時間露光撮影に臨んだ。レンズは単焦点で最も安価なサムヤン14mmの超広角レンズ。

 このレンズは日中の明るい時の撮影ではゴーストが発生しやすく明るい時間帯の撮影には不向きだと思われるが、それが一旦夕暮れが辺りを染める頃になると、その描写力が発揮される。闇に包まれれば尚更、その威力発揮する。夜景や星空を撮影するレンズとして人気があるのも頷ける。そしてなんと言っても軽く機動性にも優れている。

 難点はレンズが飛び出しているため、保護フィルターを装着出来ない。だからこのレンズを持ち歩く時は傷が付かないよう細心の注意を払わなくてはならない。

 この写真の遥か前方に見えるのは新大橋である。高速道路に沿って更に先へ進めば両国ジャンクション。テラスを延々と歩いて行けば辿り着けるだろうが、清須橋を撮影した時点で1万3千歩。そこからさらに1万歩く気力は流石に残ってはいなかった。

Nikon D810,Mモード,WB曇天,ISO1250,SS1/100,f/1.4 SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art

 

 

雨のしずくに濡れながら

朝の陽射しを夢見て眠る

泣き止んだ幼子のように

暗闇の静寂に包まれながら

息を潜めて

日の出を待っている

闇に咲く花 君は

哀しいほどに美しい

 

 

4月18日深夜の事である。いつも通り睡眠剤を飲みベッドに横になった。一旦は眠りの体制に入ったのだが、雨が止んでいる事に気付いた。「そうだ、今しかない!」と思い衝動的に飛び起き撮影の準備をした。深夜2時30分…。

 雨に濡れた花のイメージで頭の中が一杯になった。真夜中の撮影だから一番明るいレンズをと思い単焦点レンズのシグマ35mmf1.4 Artを選んだ。三脚を使うと自由に構図を作れないため、手持ち撮影だが、ISO感度を上げれば何とかなると思った。頼りになるのは街灯の明かりのみ。ツツジは街中の至る所に咲いており、探し回る必要はなかった。自宅近辺から撮影を開始、前谷津川緑道を東武練馬駅方面へと向かった。

 暗闇の中の撮影は想像以上に困難を極め、ファインダーを覗いても花の姿を捉える事が出来ない。カメラの補助光がピント合わせの時に一瞬光るが、それでも暗ずぎて中々ピントが合わない。撮影失敗を量産したがマニュアルフォーカスに変更してから徐々にコツを掴み始めた。

 こんな真夜中にシャッターをパシャパシャ切っている私の姿を見たら誰でも『危ないおっさん』としか思えないだろう。撮影に夢中になっていて足元の状態に気付かず大きな切り株に引っ掛かり怪我をしてしまった。怪我の程度も確認せず痛い足を引き摺り撮影を続行。気が付くと東の空に朝の気配が訪れ始めていた。帰路に着いた時、時計は午前5時を回っていた…。

Nikon D810,Mモード,WB晴天,ISO64,SS1/40,f/2.8 TAMRON SP90mm f/2.8 Di MACRO VC USD

 

 

 

背中に刺さる

あなたの視線が痛い

振り向けない

私の心にそっと語り掛け

そよ吹く風のように

合図を送る

あなたが優しす過ぎるから

私はここから

一歩も動けない
 

 

 この人物写真は、隅田川テラスへパンジーの撮影に行った帰りの工程で撮影したもの。一眼レフを始めたばかりの頃、ポートレートと言う言葉をよく見聞きする事はあったが意味を理解していなかった。私はご存知のように風景写真をメインとしているが、人物撮影に興味がない訳ではない。寧ろ機会さえあれば積極的に撮影したいと思っている。写真愛好家の皆さんにはそれぞれ得意分野というものがあり、それに合わせてレンズの種類などを揃えているだろう。私の場合は色んな被写体に興味があるため、レンズの種類もそれに沿って本数も増えて来る。

 この女性を撮影した時、タムロンSP90mmのマクロレンズだったが、90mmは中望遠としても使えるため、少し離れた所から背景をぼかしつつ、女性の後ろ姿を際立たせての撮影が可能。

 その日の撮影予定を終えてしまえばカメラをバッグに収めて帰り支度をするのだが、電車に乗るまでの間に思わぬ被写体と出会う可能性があるため、私はいつも時間ギリギリまでカメラを仕舞う事はしない。この時がまさにそれで、私より数m先を二人の女性が足早に歩いていた。その時点ではまだ撮影と言う気持ちはなかった。赤い服を纏った女性が街灯の下で立ち止まり、もう一人の女性は暗闇の中に消えて行った。街灯の明かりに照らし出され浮かび上がった女性の後ろ姿が妙に魅力的だったため、私は咄嗟にシャッターを切った。

 写真は言うまでもなく光と影で構成されている。これらを絶妙なバランスで組み合わせ一枚の写真を完成させる。それが写真家の仕事であると思っている。私はプロではないが、写真を撮る度に新たな世界と可能性を手に入れている。それが向上心へと繋がるのだと信じているから。

Nikon D810,Mモード,WB晴天,ISO64,Nikkor 20mm F1.8G ED

 

 

  昨年の秋、昭和記念公園で紅葉の撮影を行ったが、それだけでは物足りず紅葉ならやはり寺だろうと考えた。本当なら京都まで足を伸ばしたかったが時間、金銭的余裕もなくそれならば東京近郊で京都気分をと思い選んだのが千葉県松戸市にある『本土寺』。700年以上の歴史を持つ古刹である。

 千葉県と言えば最後に訪問したのは離婚する前、子どもたちが小学生だった頃だから随分昔の事である。私は子どもの頃から寺の静寂が好きだった。小学2年の時に『登校拒否』となり、朝ランドセルを背負い家を出るのだが学校へは向かわずその途中にある『蓮生寺』の釣り鐘堂に籠もり、ひとり遊びに浸っていた。その釣り鐘堂の天井には、とぐろを巻いた大きな龍の絵が描かれており、その龍とにらめっこをして時間を潰した。その龍の顔とギョロッとした大きな眼、開いた口から伸びる赤く長い舌を今でも鮮明に覚えている。その龍が「こんな所にいないで学校へ行きなさい」と戒めているように思えた。私にとってその龍は友人であり守り神でもあったのかも知れない。現代版トトロのような存在で、天井の龍の事を知っていたのは勿論、私だけであった。

 話題がすっかりそれてしまったが、本土寺は想像より広く日本庭園のような部分もあった。太陽の陽射しを浴びて輝く五重塔は圧巻で、大きな地蔵と数百体はあると思われる小さな地蔵に思わず手を合わせてしまった。銭洗い弁天の笊に乗った楓が如何にも風流で、まさに京都を彷彿とさせる寺院ならではの出会いがあり、良い旅気分を味わう事が出来た。

Nikon D810,Mモード,WB晴天,ISO100,SS/5秒(電子先幕シャッター),f/16 Nikkor 20mm F1.8G ED

 

 

 晴海客船ターミナルもまた人気の撮影スポットであるが、残念な事に今年から来年に掛けて解体されるらしい。1991年東京湾開港50周年に合わせ開業。テレビドラマや映画のロケ地として人気を博した。国際クルーズ路線に対応する入国管理設備を備えているものの、レインボーブリッジより内側にあるため、大型クルーズ客船の寄港は困難であり外国客船の寄港地の役目を横浜港に譲った。

 この場所は私もお気に入りで、過去に3度訪れている。写真家たちに人気のあるモニュメント(オブジェ・風媒銀乱)があり、東京湾を背景にしての夕景・夜景は絶景である。この写真は昨年9月の初旬に撮影したもの。

 ファインダーから眺める神秘的な風景は、息を飲むほど美しくそして壮観である。このような風景に出会うと「カメラを始めて良かった!」とつくづく思う。カメラは確かに金食い虫ではあるが、それに投資した以上の産物をプレゼントしてくれる。Nikon意外のカメラを試した事はないが、もし3台目を購入するとしたら私は迷わずソニーを選ぶ。その理由はレンズにある。憧れの『カールツァイス』を使ってみたいから。勿論、Nikonマウントのカールツァイスも存在するが、ソニー=カールツァイスと言うイメージを随分昔から持っており、いつか余裕があれば使ってみたいと思っている。ならば最初からソニーにすれば?と思うかも知れないが、価格が中古でも20万以上と高く手が出ないのである…。

Nikon D810,Mモード,WB晴天,ISO64,SS1/160,f/11 SAMYANG14mm F2.8 ED AS IF UMC

 

 

 

 

夕陽に照らし出された

あなたの影が

川面の上を流れて行く

行き交う船は流れ星

想いを馳せれば

沈んでしまう

そんな頼りない私たち


 

 昨年12月12日、隅田川と夕景を撮影するため佃島から月島辺りへと出掛けた。この辺りには一年ほど前に訪れているので、美しい夕景と隅田川を撮影出来るだろう事は承知していた。後は天候の問題。運を天に任せその時刻を待った。

 そして眼前に広がる絶景とも言える見事な夕映えをカメラに収める事が出来、そしていつもの如く詩が閃いた。敢えて詩を着けなくとも、この一枚だけで十分詩的要素を含んでいる。写真にはやはりメッセージ性が必要であると思う。それを踏まえて私は被写体に臨んでいる。写真は生き物、その瞬間の輝く生命を如何に捉えるかである。この全宇宙凡てが生命で溢れ返っている。道端に転がる石1つとってもそれは地球の一部なのだとこの宇宙は教えてくれている。

Nikon D810,Mモード,WB晴天,ISO64,SS1/250,f/9,VR 24-120mm f/3.5-5.6G

 

 

 

春風を身に纏って

ヒラリと舞い降りる

希望と夢を携えて

花待ち人たちへの

彼方からの贈り物

夢見る季節の始まりは

清らかなりて

宴の準備


 

 3月29日、満開のピークは過ぎていたが都内で最も有名な桜の名所『千鳥ヶ淵緑道』へ赴いた。名所だから当然ながら混雑は覚悟していたのだが、想像を遥かに上回る人の波に溺れてしまいそうだった。天気も良く程よい風もあり絶好の花見日和で、スマフォを翳して撮影に勤しむ人人人…。コロナ禍の事など何処吹く風と言った調子で見事に咲き誇った桜の前ではしゃぐ若者。地方から観光で来たと思われる十数人の高齢者がマスクを外し大きな声で会話、大笑い、そして記念写真。

 ボート乗り場は長い行列、戸外とは言え密である。一年以上に渡りコロナに翻弄されじっと耐えて来たその鬱憤が桜の開花とともに爆発したような賑わいだった。花音痴な私でもソメイヨシノや八重桜くらいの区別は着く。地面に咲いている花に比べれば桜の撮影はさほど難しくはないが、枝が大きく張っているため構図を間違えるとバランスの良くない写真に仕上がってしまう。その意味で他の花より桜は苦手である。夜桜を撮りたかったのだが、コロナの影響でライトアップ自体が中止になっており残念だった。

Nikon D810,Mモード,WB曇天,ISO64,SS/13秒(電子先幕シャッター),f/16 ,SAMYANG14mm F2.8

 

 

 昨年7月12日、レインボーブリッジを最も間近で撮影出来るだろうと思われる芝浦ふ頭へ。この界隈には幾つも波止場があり、日中であれば複数のタグボートや貨物船、観光船が東京湾の入り口で波を蹴って走る姿を観賞出来る。隅田川方面からやって来る水上バスやお台場方面へと遊覧船等などがレインボーブリッジの下を掻い潜って進む。

 然し、夕暮れが訪れ一旦辺りに帳が下りるとそれまでの景色が一変する。一日の作業を終えて、波止場に佇む一隻の曳航船に「お疲れ様」とでも語り掛けるように波が当たる。それは不思議な静寂に包まれているが少し不気味な雰囲気をも醸し出している。人間に限らず動物は水辺の好きな生き物である。河や海などを見つめていると心が和み、その日のストレスも払拭してくれる。

 ファインダーを覗き、レリーズのシャッターを押す。撮影した被写体が画面に現れるまでには少し時間がかかるが、この待機する作業も含めて撮影なのである。風景を撮影するならやはり超広角レンズが相応しい。このサムヤン14mmは楽天で購入した新古品。価格は4万を切る。お買い得感満載であるが、残念な所はマニュアルフォーカスくらいだろうと思うが、最近、オートフォーカスよりマニュアルフォーカスで撮る事の方が多くなって来た。夜景撮影と三脚にも随分と慣れて来て、努力こそ上達の近道だと実感している。手は抜かない、トコトン納得出来るまでシャッターを切るのみだ。

Nikon D810,Mモード,WB晴天,ISO64,SS1/125,f/4 TAMRON SP90mm f/2.8 Di MACRO VC USD

 

あなたを想って

わたしはいつもここで

咲いています

あなたの幸せだけを

願って

わたしはいつかきっと

あなたの心にも

咲くことでしょう

 

 

 隅田川テラスには色取り取りの可愛い花たちが沢山咲き誇っており、訪れる人々の心を和ませてくれる。花壇やプランターに花を植え、水やりなど、日常の手入れを欠かさず行っているのは『花守さん』と呼ばれるボランティアの皆さんである。

 冬の花と言えば、シクラメンやクリスマスローズが最も有名であるが、庶民的で親しまれている『パンジー』、『ビオラ』、『三色すみれ』等が好きである。花の種類に全く疎い私がおそらく、パンジーだろうと思って撮影してみた訳であるが、もし間違っているようなら指摘して欲しい。

 パンジーとビオラの区別も分からずそれでも只管グッと寄っての撮影。レンズは勿論タムキュー(マクロレンズ)である。芝公園にも同じ種類の花は咲いているのだが、地面に這いつくばって撮らなければならない。そう言えば隅田川テラスにも似た花が沢山ある事を思い出し撮影に至ったが、地面より50cmほど高い円形の花壇に咲いているため、地べたにしゃがみ込んでの撮影だった。寝転がるよりは楽だったがそれでもやはり風景とは違い、かなり息切れがした。立ったりしゃがんだりを何度繰り返した事だろう。翌日は腰から脚に掛けての筋肉痛だったが、可愛い花たちを沢山撮る事が出来て満足である。

Nikon D810,Mモード,WB晴天,ISO100(1250),SS/15秒(SS1/60),f/16(4),VR 24-120mm f/3.5-5.6G

 

 

 2月24日、この日は風が強く気温も一桁と真冬の寒さで撮影には随分と苦労した。陽の出ている日中はそうでもなかったのだが、陽が沈み夜の帳に辺りが包まれる頃には風も一段と強くなり、突き刺すような北風がカメラを持つ手を凍えさせ、シャッターを切る指の感覚が無くなって行った。

 早咲きの河津桜とスカイツリーのコラボと言えばこの『東武橋』辺りが撮影スポットとして人気が高い。日中から若い多くのカメラマンがシャッターを切っており、夜に連れて人だかりが一層増えて来た。構図的に最も良いポイントを探すとなれば、花見の場所取りではないが、早めに来なければ確保出来ない。首を真上に向けて身体はくの字にしての撮影が長時間に亘り、無理な姿勢に身体が悲鳴を上げて来る。

 三脚を使用していると、思い描いたような構図で撮れないため、途中で手持ち撮影に切り替える。夢中でシャッターを切っていたせいか、寒さをすっかり忘れていた。同じ場所に3時間近く居たと思う。途中でお巡りさんが来て「この場所は歩道なので通行の邪魔にならないように」と注意を促していた。

 撮影にも当然モラルがある。人の迷惑になるような行為は慎むべきだが、つい夢中になっていると自分の行為も忘れてしまうから要注意である。昨年も同じ時季、同じ場所で撮影しているが、やはりカメラ本体とレンズで随分と雰囲気が変わる。あの頃はコロナも拡大前だったので、縫いぐるみで身体を包んだ外国人観光客も大勢おり、人力車が元気よく走り回っていた。

 いつになったら昔の活気が街に戻って来るのだろう?第4波はもうそこまで来ているし、ワクチン接種は順調に進んでいるのだろうか?温かい春の訪れとは裏腹に、心の中は不安と先の見えない未来に俯向くばかりだ。