本日12/19,JR西日本は「鉄道事業再事業計画の策定・申請について」という題でプレスリリースを発行し,富山県の氷見線・城端線 氷見〜高岡〜城端について,150億円を支出し両線の車両・インフラを整備すること,整備完了後には両線を「あいの風とやま鉄道(あい鉄)」に移管する計画を正式に発表しました.両線があい鉄に移管されることは「大糸線雪月花」の旅行時点では既定路線となっており,従って筆者はJR城端線への乗車を「大糸線雪月花」の旅行計画に組み込みました.
ということで,本日は予定を変更して,「【旅行記】23/11大糸線雪月花」より,城端線のパートを先に掲載します.
なお,プレスリリースの内容は記事の後半で簡単にまとめておきます.
プレスリリースは以下のURLに掲載されています.
https://www.westjr.co.jp/press/article/items/231218_00_press_jyouhana_himi.pdf
これまでの旅路
時系列としては,筆者が朝から413系目当てに乗車した後になります.
城端線へ
筆者が城端線を利用するのは2度目ですのでさくっと行きます.
高岡駅には両線の除雪で使用する「DE15 1541」がスタンバイしていました.JR東海から購入されたこの車両,当然,あい鉄には引き継がれる前に役目を終えるものと思われます.
砺波市は人口が4万人程度ですが,人口密度が高い上に「となみチューリップフェア」などの観光需要も見込まれるため,城端線では高岡〜砺波の利用者は多いです.砺波より先は初乗車になります.このような田園風景が延々と続きます.
やってきたのは南砺市の福光駅です.この駅には有人の「みどりの窓口」が残っていますので,ここで帰りの切符(城端→新岩国)を購入することにしました.複雑な長距離きっぷを,駅員の方が近隣の駅に電話で方法を調べあげながら約1時間かけて頑張って発券してくれました.申し訳ない気持ちになりました.制度上,このきっぷの売上の一部は福光駅の売上としてカウントされ,有人窓口の維持に一役,買うことができるかどうかは微妙なところです.
なお,南砺市内の福光駅と福野駅ではe5489などの引き取りができないのみならず,クレジットカードが使えません.筆者は慌てて近くのコンビニのATMから現金を引き出しました.
城端駅
福光駅から2駅の城端駅に到着です.
かつては運行拠点機能があったようで構内は広く,行き止まり側に構内踏切がありました.線路の行き止まりの先には民家があります.
駅舎は観光案内所を兼ねており,近距離きっぷや民芸品・ちょっとしたお土産を買うこともできます.
乗車してきた列車がこちらです.
この両線で使用されるキハ40の一部は,氷見市出身の漫画家「藤子不二雄A」氏の「忍者ハットリくん」のラッピングがなされています.車内も,ハットリくんの柄が多いです.
途中の駅で「べるもんた」を見ることができました.この辺りからは利用者が本当に多かったです.
旅行記はこの辺りにいたします.この続きは帰るだけですのでかなり後になると思います.
続く
この後は帰るのみでした.
鉄道事業再構築実施計画について
氷見線・城端線の両線は平均通過人員が2022年で2,000人を超えており,積雪地帯でもあることから鉄道の必要性は明らかですが,JR西日本にとっては北陸新幹線開業後「飛地路線」になっていることから,各種整備費用が高くつくことになっており,何かしらの再構築が模索されていました.一時期はLRT化する構想もありましたがたち消えになりました.
今回の計画は以下の内容が軸となっています.
- 国・県・関連4市・JR西日本が合計382億円を負担し,施設整備及び経営安定支援を行う.
- JR西日本は上述の負担に加えて46億円の経営安定資金を拠出し,合計150億円を負担する.
- 新型車両を34両投入し,現行の24両を置き換える.
- パターンダイヤを設定し,両線の運行本数を,高岡〜富山と同程度の60本/日に増加させる.
- 2025年をめどに全駅で交通系ICカードを利用可能にする.
- 高岡駅で両線の直通が可能になるよう配線を改良する.
- 車両の整備完了後,2029年をめどに両線を「あいの風とやま鉄道」に移管する.
- その他の整備・更新を行う.
2/15追記:その後,この再構築実施計画は正式に,JR西日本およびあいの風とやま鉄道から発表されています.
https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240208_00_zyouhanahimi.pdf