2022/11/28 その6・終 台風被害から復旧した錦川清流線 | 金屋代かずおのお部屋

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周防大島町を拠点に鉄道旅行・鉄道もけいの活動を行っています.

(線路に面した道路の台風被害から復旧)

これまでの旅路

 

長かった庄原市「ローカル線の未来を考えるシンポジウム」へ参加するための旅もまもなく終わりを告げます.出発した駅は新幹線の新岩国駅ですが,その駅には「錦川清流線」の「清流新岩国駅」が隣接していることはよく知られているところ,この日は利用することにしました.「錦川清流線」は2022年9月の台風14号で,「線路に面した道路が被災しており保線が困難になっているため」,北河内〜錦町にて通学輸送のための最低限の運行が続けられていましたが,この度10月に復旧しました.中止していた「運転体験」などのイベントも順次再開される見通しとなっています.

なお,道中で737系の甲種輸送を目撃しました.

 

錦川鉄道の車両NT3000型は転換クロスシートを備える豪華な使用です.ミニテーブルもついており,そのままイベント運用につくことができます.ちなみに,ミニテーブルはシートを向かい合わせにしなくても使うことができます.

錦川の光景はどの区間でも良いものです.この上流に錦帯橋があります.

JR線は川西までです.しばらく行くと岩徳線と分かれます.

新幹線の高架を超えると清流新岩国です.途中,保線基地へ向かう使用していない線路とつながります.

長かったこの車内補充券もついにその役目を終える時が来ました.

 

清流新岩国駅には緩急車の車掌室を再利用した待合室があるのが特徴です.ここから新岩国駅へ連絡通路があり,10分もあれば行くことができます.

錦川鉄道では「とことこトレイン」など観光利用施策も積極的に行われており,外部からの通路が一切ない「清流みはらし駅」,その駅へ行くためのイベント列車を,JR東日本から「キハ40 1009」を購入して走行させています.ただし,中国新聞の12/9の報道によると,「清流みはらし駅」は米軍基地関連の補助金で作られたものの,利用者は2019年度で1100人程度,2020〜2022年度(11月末時点)の合計で1250人程度であり,想定以上に利用されていないとのことです.ただし止むを得ない事情があります.個人的には,岩徳線でのキハ47系の運用が終了した場合はやや注目度が高くなるかと考えています.ご興味のある方は是非一度お越しいただければ幸せます.

なお,筆者は2019年度に乗車しています.

 

 

 

 

さて,シンポジウムと同時にさまざまなローカル線を乗車してみましたが,各地域でローカル線の位置付け,課題は大きく異なることが体感できた次第です.「廃線にして線路を剥がす」ことが容易に検討してはならないと思いますが,残念ながら地域によっては線路を剥がすことが有効な施策である場所もあります.また,これらの問題は鉄道に関係なく地域活性化に関する重要な課題であり,筆者としても自分ごととして考えていこうと思います.

 

以上で,「【特集】芸備線・木次線」内の「ローカル線の未来を考えるシンポジウム」に関する一連の記事を終了します.最後までお読みいただきまして,誠にありがとうございました.

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