(機関車は当然だが客車も老朽化)
10/24までにJR各社の車両の去就について発表・報道がなされています.
「SL人吉」101歳で引退
1922年11月18日に落成した「8620型58654」号機は2022年で100歳を迎え,当日は金曜日ですが,八代駅にて(「いさぶろう・しんぺい」も含めた)記念運行・記念イベントが開催されます.記念運行のチケットは明日10/25に一般発売されます.
http://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2022/10/24/221024_SL_hitoyoshi_58654.pdf
そして,このプレスリリースには以下の文章が書かれています.
「SL人吉」の今後の運行について
「SL人吉」をけん引する「58654号機」につきましては、落成から100年を超えて老朽化が著しいことや、部品の調達やメンテナンスを担う技術者の確保が難しくなっていることなどから、2023年度限り(2024年3月頃まで)で運転を終了いたします。これまでのご愛顧とご支援に深く感謝申し上 げます。なお、2023年度の運行計画やイベント等は決定次第、改めてお知らせいたします。
いよいよ,SL人吉も運行継続が断念されることになりました.残念ながら,球磨川沿いを再度走ることは叶いませんでした.
昨今蒸気機関車の老朽化は深刻な問題となっており,多くの線区でSL列車が正しく運転できていません.こと,技術者の確保に関しては,他の車両のメンテナンスと異なり特殊な技能が必要になるためやむを得ません.「鉄道開業当初の運行技術を継承する」役割がありますが,それをしても他の技術力の向上ができないとなるとやや問題視するのも無理はないと思います.
また,客車「50系700番台」についても老朽化が進んでいるため,同時期の引退を予想します.結果的に,KATOの鉄道模型製品は最も注目されやすいタイミングでの発売となりました.
筆者は先日「50系700番台」を使用した列車に乗車する機会を得ました.しかし,「58654号機」は未見・未撮です.ここ数年で2回も長崎に訪問したにも関わらずこのような状態ではあり,遅すぎたと言っても過言ではありませんが,近日中に鳥栖へ観に行くことを考えています.
なお,10/24には「日南線の復旧が2023年春になること」「西九州新幹線の開業後利用率が2018年比で102%になっていること」「西九州新幹線の『早特7』が3/31まで延長,佐賀〜長崎・浦上も設定されること」などがJR九州から発表されています.
http://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2022/10/24/221024_nichinan_joukyou.pdf
http://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2022/10/24/221024_nishikyushu_1month.pdf
http://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2022/10/24/221024_kamome_7.pdf
485系完全引退
(画像は485系を改造した183系です)
かつて全国の特急列車で使用されていた「485系」について,共同通信社は「『華』を10/30で,『リゾートやまどり』を2022年中に引退させる」と報じています.これらは485系の改造車であり,中には181系として製造された車両も含まれていますが,ついに引退となりました.当該車両を使用する一般販売の列車は既になく,団体臨時列車についても新規に申し込めない可能性があるかもしれません.
JR誕生から35年が経過し,最後まで残っていた国鉄型車両も次々とその役目を完全に終えようとしています.最後まで安全な運行ができることを願い,それを支える行動を行いたいものです.
追記:
錦川鉄道について,11月中旬の復旧が予定されていることが発表されました.
http://nishikigawa.com/information/錦川清流線の復旧見込みについて/