(開業の瞬間まで準備が進む)
これまでの旅路
前回の記事からわずか3時間後のお話です.
ついに,西九州新幹線が開業する日がやってきました.長崎市にとっては何十年も待ち望んでいた,その何十年で最も長い1日が本格的に始まりました.
この時間帯は長崎駅の入り口は西側の「いなさ口」のみであり,西九州新幹線への乗車を希望する方は,切符を持っていない方・ホームでの見学や記念きっぷの購入を希望する方が「いなさ口」へ,きっぷを持っていて「かもめ2号」への乗車を希望する方が「かもめ口」へ案内されました.この日の「かもめ2号」自由席に乗車できる人数は,230名の制限がかかっておりますが,朝4時の時点でのこの行列,すでに200人程度が並んでいます.
コンコース内ではすでに列車の表示がなされており,記念式典の準備が進んでいました.
長崎は坂の街です.狭い土地にも住宅やホテルなどが並んでいます.
さらに時間が経つと行列は折り返すことになっていました.果たして,行列に並んでいる方全員が「かもめ2号」に乗車できるのでしょうかということに疑念が付きましたが,逆に言えばこのような大人数を1本の列車で輸送できるということであります.
4:30ごろからきっぷの事前チェック・入場整理券の配布が始まりました.筆者も無事,「かもめ2号」の乗車権利を手にすることができました.行列に並んでいた方には切符が未購入の方がいらっしゃり,涙を飲んで列から離れる光景も見かけました.ポスターには「当日の発券は混雑が予想されているため,事前の購入・発券をお勧めします」旨のことが書かれていましたが,それを読んでいたかどうか,ということが明暗を分けたようです.
入場
5:30ごろ,ついにホームへの入場が開始されました.
真新しい運賃表と券売機が待っていますが,この時点ではまだ稼働していませんでした.
おびただしい報道陣の数々です.
長濱ねる氏・JR九州の古宮社長などが参加した開業記念式典の前半は入場開始前にコンコース内である程度行われていたようです.
5:50,ついに13・14番のりばホームに降り立ちました.
映えある1番列車に使用される車両は,N700S系8000番台Y1編成であり,運転士についても,西九州新幹線を担当できる運転士のうち唯一の女性の方であると報じられ,その通りになりました.「かもめ」の色は青になっていました.
次の記事では,いよいよ西九州新幹線に乗車します.これが,長崎市・諫早市および周辺地域がずっと望んでいたことでしたと,強く感じることになります.
続く
なお,「長崎→諫早」の区間はずっとカメラを回していました.