KATOが2021年7月に再販する客車 | 金屋代かずおのお部屋

金屋代かずおのお部屋

周防大島町を拠点に鉄道旅行・鉄道もけいの活動を行っています.

本日はJRグループ各社から様々な発表がありましたが,簡単な言及にとどめます.

  • 「ICOCA」エリアの回数券廃止(2021/10/1より,ICOCAポイント還元率5%UPに代替)
  • 「東京(都区内)〜名古屋(市内)・新大阪(市内)」など主要区間の「新幹線回数券」廃止(2022/3/31まで)
  • JR貨物の2021年度事業計画で「九州地区で使用するEF510の投入」「『災害時の運用線区拡大』を目的とした機関車改造・試運転」の示唆

利用者にとって完全にお得になるとは限りませんが,いずれも時代の変化にあった必要な変化です.

 

しかし,鉄道模型では(一部変化はあるものの)「そのまま再生産」されるケースが多々あるようです.今回は,そのような製品群を紹介します.

 

 

KATOの2021年7月の再生産予定品はある意味で注目を浴びました.新規製品がないのは工場などの事情があるのでやむを得ない部分がある可能性がありますが,企画意図を考えると本当に「そのまま再生産」で良いのか?と思ってしまいました.具体的には以下の製品群です.

  • 5256〜5258 スハ32・スハフ32・スハ33
  • 5077-1 オハニ36
  • 5067・5068 ナハ11・ナハフ11
これらの製品,「ナハフ11」の床板が改良型のライトスイッチ付きになる,以外の変化はありません.企画意図としては,スハ32系とオハニ36が,同時再生産の「2024 C57 1次型」3両と組み合わせた播但線列車の再現,ナハ11・ナハフ11型が「3020-1 EF58 後期型 大窓 ブルー」などと組み合わせた,急行「きたぐに」の再現です.
これらの製品は安価であることも強みではありますが,実際に全て集めて連結させるとどうなるかと思い,列車を組みました.
なお,スハ32・スハフ32は特別企画品セットを使用しています.
オハニ36です.表記は「天リウ」です.1両が現存し,特別急行列車にも使用された使いやすい車両です.
スハ32系は単品製品は「大ヒメ」です.戦後にも使用された客車としては窓が小さいことが特徴です.
スハ33はスハ32の台車替えで再現されています.
ナハ11・ナハフ11は「北オク」です.かなり近代的な車両になりました.
 
今回の再生産で勿体無いと思った点は,車番などの印刷がそのままであることです(もっとも,車番変更再生産が行われている製品はJR東日本の通勤・近郊車程度です).仮に今回の再生産で車番が変更されていれば「播但線C57三重連」の列車は7両編成,かなり見応えがある列車となります.
とりあえずTOMIXのC57に引かせておきます.
 
少し鉄道・模型に詳しいと今回のラインナップに思うことはありますが,KATOからすると今回の再生産品は全て,特に鉄道・模型の知識がなくても,パーツも少なくすぐに楽しめる・売る方からすると勧めれられるという点で貴重な製品です.どうしても会社の知名度が(「タカラトミー」の関連会社である)TOMIXに劣るKATOにとっては,このような製品を常に用意していることが課題である,ということが分かります.

JRの発表に関する参考

  • https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210331_02_icoca.pdf
  • https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000041022.pdf
  • https://www.jrfreight.co.jp/storage/upload/89641a8fe6e65d780ff49ca71019b749.pdf
  • https://www.jrfreight.co.jp/storage/upload/32ca152c09a34a79b9dc70f21028c6d1.pdf