エア静岡ホビーショー トミーテック 2020年10月 | 金屋代かずおのお部屋

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周防大島町を拠点に鉄道旅行・鉄道もけいの活動を行っています.

(この車両と並べられる製品が欲しいです)

 

5/14は本来であれば「静岡ホビーショー」の業者招待日初日であり,定例であればこれに合わせてトミーテックが新製品を発表しています.しかし,今年は中止のため,普通に発表されました.

ことTOMIXのラインナップに関しては,その事情をもろに受けている一方で,トミーテック全体では非常に頑張っているという印象があります.

5/15に製品の詳細が発表されましたので,追記・修正で紹介いたします.

(その間に多くの反響をいただきまして,誠にありがとうございます)

1枚目

  • 相鉄11000系がリニューアル再生産されます.2010年に発売されましたが,先頭車形状が似ても似つかなかったようで,長い間売れ残っていました.この先頭車形状は新規製作されます.前回品に比べ.特に増結セットの値上がりは気になります.10月発売予定です.実車は「相鉄・JR直通線」を見込んで生産,模型製品化もその考えで行われたものと思われますが,残念ながら直通乗り入れ改造自体が見送られています.
  • ミニホームがリニューアルされ,7月に発売されます.広島駅8番のりば,岩国駅0番のりばのような切り欠きホームが再現できるようになるほか,小物がついてきます.価格が上がりますが,使い様は増えるでしょう.

2枚目(特記なしは10月発売)

  • ED75の0番台がリニューアルされます.「ひさし付き・前期型」と100番以降の「ひさしなし・後期型」に別れます.2種類あってどちらを選べば良いかわかりにくくなりますが,迷ったら両方とも買って,貨物列車を重連で引かすことになります.
  • 「東北本線の列車」をモチーフとして,旧型客車・貨物列車のセットが発売されます.これまで,これらの車両は単品で販売されていましたが,車番・所属を考えると非常に難しく,適当に買い集めるとおおよそ現実的でない列車ができてしまうので,非常に楽になります.
  • 「旧型客車」には,トミーテックでは初のスハ33が含まれます.
  • 「貨物列車」には,同じくワム60000が新規製作,ワム90000は「仙台信号通信区」表記の事業用が含まれます.河合商会(販売をポポンデッタに継承)製品を思い出しました.「ワム2000」はワム23000の仕様違いですが,果たして短軸車輪の採用は...あったらそれはそれでびっくりします.さらに,ED75「前期型」用のナンバーと,カーリターダーのパーツが付属します.11月発売予定です.

 

この機関車にもようやく本業が登場しました.

(ただし,実際には運行されていない可能性もあります.)

特筆すべきは,KATOから発売される「花輪線貨物列車」と地域がかぶることです.時代設定は異なりますが,両方とも用意して20両の車番違いの2軸貨車が手に入り,東北地方に関係なく,国鉄貨物の基本セットとして遊ぶこともできそうです.KATOのポスター画像にある「ワ12000」「トラ90000」を追加するといい感じになりそうです.

ケースとしては,車長がやや長い「ワム80000」「トラ70000」「レム5000」を合計5両含むので,「ワム80000」用の18両ケースに入っている感じがします.

将来的に「山陰本線」「函館本線」「北陸本線」などに波及すると嬉しいです.なお,今回の製品自体も限定品ではないため,再生産の余地はあります.

3枚目(10月発売予定)

  • キハ40の道東・道北仕様が製品化されます.タイフォンが撤去されているなどの変化があります.「風っこそうや」(マイクロエース製品と組み合わせて再現できます)などのお供ということでしょうか.仮にこのタイミングで「700番台(未更新車)」を発表してしまうと,極めてタイムリーになってしまいます.しかし,その頃にはポスターは刷り上がっていたのではと思います.
  • なお,筆者は「キハ40-1700」を1両導入しました.
  • 島式ホーム(都市型)に,ホーム端が直角のタイプが登場します.これで防府駅が再現できます.

4枚目

  • 485系の入門セットが登場します.ついに,ハイグレード製品のみの入門セットが登場することになりました[*].カーブレールには一回り大きい「C317」が採用.「子供と一緒におうちで遊ぼう」というスタンスなのでしょう.7月発売予定です.
  • 「有明」はともかく,「ひばり」「雷鳥」「しらさぎ」はそれなりの長編成です.増結用車両が「サロ」「サシ」のみでは心もとありません.485系で最も重要な中間車は,言うまでもなく「モハ484・485」です.増結セットも再販していただきたかったところです.ただし,485系の増結セットは品薄気味で,入門セットの目的が果たされないと判断されたのであれば,それは理解できます.
  • KTR8000系の3製品が再生産されます.こちらもパーツが少なく初心者向けと言えます.10月発売予定です.

5枚目

  • 製品化が告知されている1/80の「北陸」に関連して,長岡のEF81が用意されます.10月発売予定です.社会情勢が許せばこのタイミングで「北陸」そのものが告知されたのでしょうかと思うと,無念を感じます.
  • 1/80のタキ1900のキットが再登場します.産地や製品形態を考えると,トミーテックはどのような製品を用意すれば企業活動を継続できるか,理解できていると判断できます(筆者の参考記事).プラモデルとしてみると,かなり難しい製品になるので,注意は必要です.

TOMIXブランド以外の製品(抜粋,特記なしは9月)

トミーテックでも,思うように製品を発表・生産できていないことは発表内容から理解できます.「業界全体でプッシュしている路線・時代設定がある」感もありますが,新たな製品設定の流れになるかの試金石とも言える製品もあります.今後に期待できます.

「静岡ホビーショー」「全日本模型ホビーショー」の会場で受注する(そして一般販売される),恒例の機関車または気動車の2〜3両限定セットと,恒例の会場限定販売(→直販限定)品相当の新製品がなかったのは残念です.

 

[*]:過去にDD51牽引の混合列車をモチーフにした入門セットが発売されたことがありました.なお,今回の製品にHG製品定番のトイレ関係のパーツは含まれません.