この本のメッセージは、成功している企業の多くが、一見して非常識(=バカな)だが、よくよく見ると合理的(=なるほど)な戦略を実行しているというものです。

 

一見「バカな」戦略なので競合他社もすぐには真似せず、ある程度時間が経って「なるほど」と思い参入を決める頃には既に先行者利益を得ており、結果的に「バカな」が参入障壁となっているというのが著者の理論です。

 

参入障壁と言えば、有名なマイケル・ポーターの5 Forcesがありますが、それとは異なる視点で非常に面白い参入障壁の分析をされています。

1988年に出版された本の復刻版なので、事例は古いものが多いですが、全然古臭く感じません。

 

「べき論より予測論を」、「戦略メッセージの一貫性」、「組織慣性との闘い」、「女がわからないで経営できるか」等今の時代にも通じるテーマや論点が多々あり、経営・戦略の原理原則は不変なものなんだなと感じます。

著者がまえがきで、ハーバード大学のクリステンセン教授の「イノベーションのジレンマ」は、じつは「バカな」と「なるほど」である、と書かれていますが、まさにその通りだと思います。

 

”「ばかな」と「なるほど」”という一見アカデミック的でないふさげたように見える表現だったので、軽く見られてしまったのかもしれませんが、表現を変えてアカデミックな論文で発表していれば、「イノベーションのジレンマ」にも負けない日本発の世界に影響を与える概念になっていた可能性もあったのではないかと思います。

尚、この本は1991年に絶版になっていましたが、「ストーリーとしての競争戦略」で有名な一橋大学大学院の楠木建教授はじめ多くの方からの高い評価を受けて、2014年に復刊されたものです。復刊してもらえて、名著を読むことができてラッキーです。

 

おわり

私は毎年必ず一つ大きな損切りをしてます。

 

2020年は、コロナショック時に保有していた三菱地所と三井不動産を狼狽売りしてしまい、約100万円の損切り。三菱地所は、取得単価1,800円くらいだったのですが、20年3月に一時1,200円まで下げてしまい、どこまで下がるかわからない恐怖を感じてしまい狼狽売り。1年後の21年3月には、2,000円弱まで戻していたのでそのまま持っていれば良かったのですが、20年3月は、米国市場で何度もサーキットブレーカーが発動するもので、完全にあたふたしてしまった感じです。➡The 狼狽売り

 

2021年は、友人が儲かった言っていたので深く調べもせず上場したばかりの中小・中堅企業や医療機関を顧客に持つPR会社のEnjinの株を購入してしまい大火傷。株式公開して2,000円ちょっとで初値を付けた後、4,000円まで急上昇し、その後いったん3,200円くらいまで下げたものの、また4,000円台まで盛り返したのを見て、まだ上がるだろうとその後、難平買をし続け、結局株価は戻ることなく、損失100万円で損切り。。。先ほど久しぶりに株価を見てみたら1,000円になってました。。。。➡人のお勧めに手を出すと火傷する。

 

2022年は、2020年にコロナ禍でサイクリングブームが起き、自転車のあさひが株価を上げていたので、私も参戦したのですが、参戦直後から下げ続け、その後2年ほど難平買いをし続けたのですが、その後上昇することなく、ついに損切り。。。あさひも約120万円の損切りでした。先ほど久しぶりに株価を見たら私が損切りしたのと同じような1,300円弱でした。復活の兆しなし・・・。➡下手な難平、素寒貧

 

そして、2023年。今年もついに損切りを実行。今年はエムスリーが対象となりました。ちょうど一年ほど前に4,000円を割った時にコロナ禍真っ最中の2021年につけたピークの1万円の印象が強く、ピークの半分以下になっているので割安に感じてしまい、ついつい買ってしまったのが失敗の始まりでした。結局その後、何度か難平買いをしてしまったものの、先週150万円の損切りを実行してしまいました。。。➡下手な難平、素寒貧 Again

 

株式投資をやっていると毎年失敗と学びがあるものですが、今年は少しだけ成長していて、昨年までは損切りする時に同時に含み益が出ている銘柄を売却して、利食いと損失確定を相殺していたのですが、今年は含み損の処理だけにして、含み益が出ている金融・商社株はそのままホールド。含み益が出ている銘柄は、将来上昇が見込めるいい銘柄を保有し続けることになるので、いつかは損切りしたものも取り返せると信じてます。

 

しかし、株は、含み損が増えるのはあっという間ですが、含み益は少しづつしか増えないなと実感してます。「上げ100日、下げ3日」とはまさにその通りですね。相場格言は、過去からの多くの投資家の屍のうえに出来たものなので、本当にその通りだなと感心します。

 

おわり

先日、TSUTAYAに行ったら平積みしてあったJUST KEEP BUYING を偶然手に取り、立ち読みしてみたら、面白そうだったので買ってみました。

 

一言で言うと、「過去100年を振り返ってみると、世界のほとんどの市場で、株価は上昇してきたので個別株ではなくインデックスを出来るだけ早い時期に一括で、一括無理ならドルコスト平均法で買う。また株価が40%以上暴落する場面があれば絶好の買い場。』という話でした。まあ、お金儲けだけ考えたら、そうなのかもしれませんが、個別株やらないと投資やビジネスの知識は増えませんし、面白くないですよね。ということで参考にはなりましたが、その通りにやってみようという気にはなりませんでした。

 

しかし、リアルの本屋は、ネット書店と違い偶然の出会いがある点がいいですね。ただ私が学生時代に絶頂期だったTSUTAYAは、今ではレンタルビデオをやめて、本屋の中にスタバを作り、文房具や雑貨の販売を始め、本屋のスペースよりもその他のスペースの方が多くなってしまいました。

 

まさに

 

『祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
 沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。
 おごれる人も久しからず。
 ただ春の夜の夢のごとし。
 たけき者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。』

 

だなーと感じます。

 

終わり

 

2022年1月からWealthNaviのニーサ枠で資産運用をしています。

 

21年3月に一度200万円を入れて21年8月末まで運用していたのですが、その時は、日々の変動に右往左往して、我慢できず約10万円で利確してしまい+5%の結果でした。

 

その後、一度WealthNaviでの運用をやめてしまったのですが、22年1月から再開し、今度はNISA枠で機械的に毎月1日に10万円入れたらどうなるかを実験しています。

 

今22か月目なのですが、投資金額は220万円となり、含み益は約25万円で+11%の結果となっています。日々の変動に惑わされず、機械的に1日に10万円を投入していくという感情が入らないやり方は、今のところ上手くいっています。早いもので今年も残り2か月ですが、24年1月からは新NISAがスタートし上限が増えるので、毎月の投入金額を30万に増額して、継続したいと思っています。

 

とはいうものの、調子がいいのは円建ての場合だけで、ドル建てにすると-0.4%です。。。結局、22年以降、急速に進んだ円安の影響だけでプラスになっているっぽいです(22年1月:1ドル=約115円→23年10月:1ドル=約150円)。まあ、最終的には円貨で受領になるので、別にドル建ての結果などどうでもいいのですが、改めて資産運用は、いろいろな要素が絡むなーと感じた次第です。

 

資産運用は難しいですね!

 

私は、社会人になって少し経った2003年頃から株式投資を始めました。今年で投資歴20年です。

 

株式投資を始めた頃は、ちょうどライブドアがプロ野球球団の近鉄を買収を発表したり、楽天や村上ファンド、サイバーエージェントがヒルズ族の代表として注目を浴びていた時期でした。

 

また、ケネディクスやダヴィンチ・アドバイザーズ、パシフィック・マネジメント等といった不動産投資顧問業の会社の株価が大きく上げていた時期で、私もそれらの株を買って、1日営業周りをして夕方株価をチェックすると、1日で20-30万円の含み益が出るといった感じでした。

 

もともと父親が野村証券に務めていたこともあり、父親が大学時代にE-TRADE証券(現在のSBI証券)で自分名義の口座を作ってくれていて、株式投資は身近な存在だったのですが、自分で株を売り買いすることは、社会人になってから始めました。

 

今考えると、E-TRADE証券が日本でインターネット取引を始めたのは、1999年とのことなので、当時ネットで株式投資をするということが一般的ではなかった時代に、口座を開設してくれていた父親は、業界にいたこともあり、アンテナが鋭い人だったんだなと感心します。

 

そうして、その口座を利用して社会人になって株式投資を始めたものの、売買する銘柄は「今こういう株が勢いあるぞ」と父親から聞いた話とか、父親が買った銘柄を真似したりというレベルで深く分析をして購入するといった感じではありませんでした。

 

その後、2006年にホリエモンが逮捕されて株価が急落したライブドアショックとか、2008年のリーマンショック等でたまっていた含み益はなくなってしまい、振り出しに戻ってしまいました。

 

2008年からは海外にいたこともあり、株式投資はお休みしており、その後、日本帰国後の2012年からはアベノミクスで上昇が始まっていましたが、その頃は私生活でいろいろあり、株式投資をする余裕資金がなく傍観という感じでした。

 

2012年から再開出来ていれば、アベノミクスの恩恵にあずかることも出来たのではないかと今となっては思いますが、当時は時代を先取りしたリスキリング期間だったことやその後の転職した会社での新しい業務に精一杯だったので、仕方がなかったと思うしかありません。

 

結局、株式投資を再開したのは、2015年頃からで、その頃は、丁度子供ができた時期だったので、優待目的でサンリオや味の素を買ったり、自転車のあさひを買ったりしてました。

 

当時は株主優待に目がくらみ、優待目的の銘柄選びをしてしまいましたが、振り返ってみると、優待で得る利益とは比較にならないぐらいの損切りをしたものばかりでした。

 

2020年のコロナショック後の上昇相場でもグロース株に目がくらんでしまい、エムスリーやメドピア、IRホールディングス、Enjin等に手を出してしまい大火傷をしました。。。。

 

そして、今は高配当株を中心にしたポートフォリオになっています。今は、インフレの追い風を受け、バリュー株が優位な状況なので、たまたま結果が出ているだけかもしれませんが、安定的に配当を手に入れることができる高配当株投資が自分の性格には合っているようで、今のところ上手くいって含み益も増えています。

 

紆余曲折があって行き着いた高配当株投資という私の投資スタイルですが、いろいろ失敗した結果なので、今後はこのスタイルを継続しようと思っています。


失敗の中で、一つ間違いなく言えることは、知り合いがお勧めしている銘柄を真似して買うとだいたい失敗します。最初は上手くいくことはあるのですが、そこで勝ち逃げすればいいのですが、だいたいその後、欲が出て深追いして失敗するパターンがほとんどです。

 

5年後、10年後にこのブログを読み直す頃には、どんな状況なのか楽しみですが、年間配当を120万円まで増やし、月10万円のお小遣いが手に入る状態になっていたらいいなと思っています(今のポートフォリオでは、70万円/年)。

 

終わり