イップ・マン外伝 マスターZ(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

イップ・マン外伝 マスターZ(ネタバレ)

イップ・マン外伝 マスターZ



原題:葉問外傳 張天志 Master Z: Ip Man Legacy
2018/香港、中国 上映時間108分
監督:ユエン・ウーピン
製作:レイモンド・ウォン、ドニー・イェン
製作総指揮:エドモンド・ウォン、アニタ・ウォン
脚本:エドモンド・ウォン、チャン・タイリー
撮影:セッペ・バン・グリーケン、デビッド・フー
美術:レイモンド・チャン
衣装:ジョイス・チャン
編集:クォン・チーリョン、チョウ・カイポン
音楽:デイ・タイ
アクション監督:ユエン・シュンイー
出演:マックス・チャン、デイブ・バウティスタ、ミシェル・ヨー、トニー・ジャー、リウ・イエン、クリッシー・チャウ、ケビン・チェン、パトリック・タム、シン・ユー
パンフレット:★★★(800円/出してくれただけでありがたいし、江戸木純さんのコラムが良かった)
(あらすじ)
イップ・マン(ドニー・イェン)との詠春拳の正統争いに敗れ、武術の世界から身を引いたティンチ(マックス・チャン)は、小さな食料店を営みながら息子のフォンと穏やかな生活をスタートさせていた。そんな中、ティンチは町を仕切る長楽グループの反逆児キットたちから追われていたジュリアとナナの窮地を救ったことからキットの恨みを買い、店に放火されてしまう。そして、キットたちの策略により、命を落としてしまうナナたち。ティンチは封印していた武術を使い、キットたちのアジトへ単身乗り込んでいく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




85点


※本作については、飯星景子さんのブログを読むべし!m9`Д´) ビシッ
※本作は「カミヤマ 春の“マン”祭り」対象作品です。


僕の「2017年に観た新作映画ベスト10」の第9位の作品は「ドラゴン×マッハ!」であり、第2位は「イップ・マン 継承」だったワケですが、その両方でラスボス役を演じて圧倒的な存在感を示したのがマックス・チャンという男でしてね(既視感のある文章)。そんな彼が「継承」で最高だったチョン・ティンチ役を再び演じるスピンオフである本作については、そりゃあ「絶対観る!m9`Д´) ビシッ」一択であり、「2019年に絶対観たい新作映画10本」の1本にチョイス。日本公開が決まると即前売り券を買って超楽しみにしていたのに、体調を崩してしまってね…。3月9日に公開されたにもかかわらず、なかなか観に行けなかったというダメなアタシ (ノω・、) ダメネ ということで、3月26日、日比谷で「ブラック・クランズマン」を観た後、新宿武蔵野館にて、劇場で販売されていた油条風スティックパン(通常は550円のところタイムサービスで450円)を食べながら鑑賞いたしました。「良いマックス・チャンだなぁ… ( ;∀;) イイマックスダナー」と感動しましたよ。


前売り特典は「オリジナルポストカード」でした。


マックス・チャンのサイン入りポスターやら木人樁やらが展示されていて、油条風スティックパンも売ってましたよ。



油条風スティックパンの味はまぁまぁだった…なんてことは置いとくとして。まず、本作を作ったこと自体を評価したいですよね。「ヘレディタリー 継承」「イップマン」シリーズの3作目「継承」が素晴らしい作品となったのは、「ドニー・イェン兄貴ったらまたカッコ良くなってる… (´Д`;) ハァハァ」とか「マイク・タイソンが特別出演!ヘ(゚∀゚*)ノ ホエホエ」といった、さまざまな要因が絡んでいるワケですけど、何よりもクライマックスで詠春拳の看板を賭けて戦うティンチのキャラクター造形と、それを体現したマックス・チャンの演技&アクションが素晴らしかったことが大きいじゃないですか。

心優しきシングルファーザーであり詠春拳の達人ながらも不遇な人生を送っていて(ずっと真面目に掃除をしていたのに少し休んだ時を見られて「アイツ、サボってた… ( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )」とクラスで誤解されそうなタイプ)、それ故に暴走してしまう姿には観客の誰もが涙を禁じ得なかったワケで…。拳の道を捨てて暮らしていたものの、愛する息子を守るため、殺された友の仇を討つため、街にはびこる悪を倒すため、そして何よりも己の誇りを取り戻すために立ち上がって、「詠春拳、チョン・ティンチ!(`Д´)ノノ」と拳法家として蘇る。そんな素敵なスピンオフを作ってくれただけで感謝であり、ラスト、悪党ども全員がしっかり報いを受けた後、ヒロインと息子と3人で食卓を囲むシーンはね、「良かったねぇ… (iДi)」と泣きまくりでしたよ。


ティンチは息子想いなのも良い感じ。マックス・チャンのアタリ役だと誰もが思った(勝手な決めつけ)。



そして、ユエン・ウーピン監督の弟であるユエン・シュンイーが担当したアクション演出も良かった! 個人的にマックス・チャンは「地に足が着いたアクションが似合う」と思っているだけに、ワイヤーアクションを駆使して不安定な看板の上で戦うシーンなどはそれほど乗れなかったんですが(先日、一緒に飲んだ映画仲間のナカさんの「ティンチはケンカ屋=詠春拳だけに頼らない魅力がある」という意見もわかりますがー)、「詠春拳vsムエタイ」が堪能できるトニー・ジャー戦、華麗な武器バトルが楽しめるミシェル・ヨー戦、そしてクライマックス、体重差のあるレスラーとの苛烈な異種格闘戦が味わえるデイブ・バウティスタ戦と(途中まですっかり“いい人”だと騙されてた (ノ∀`) テヘ)、眼福なバトルが目白押しでしてね…(しみじみ)。まさに元住吉の洋食屋「1.2.さんきち」の「ハンバーグとチキンステーキとポークソテーが同時に食べられる」という欲張りメニュー「あれもこれも」を食べた級の満足度だった…って、伝わりにくいだろ ( ゚д゚)、 ペッ その他、名バイプレイヤーのシン・ユーが良い役だったのはうれしかったし、リウ・イエン演じるヒロインがそこそこ強かったのも好みだったし、「継承」に登場したパトリック・タムが同じ役で出てきたのも良かったですよ(殺されたのはビックリした)。


「継承」にはスタントダブルが出てましたが、今回は「ドラゴン×マッハ!」に続いてトニー・ジャー本人とバトル(引き分けで終了)。


「クレイジー・リッチ!」で見事なマダム感を体現したミシェル・ヨーですが、やはり戦闘シーンの彼女は絶品!


僕はつい松尾象山気分になった…って伝わるかしら(「餓狼伝」より)。


そして詠春拳vsプロレス! バウティスタ、アクションが良いだけでなく演技力も向上していると思ったり。


念のため、「1.2.さんきち」の「あれもこれも」を貼っておきますね。この肉一色感がたまりませぬ… (´Д`;) アァン
あれもこれも

それ以外では、素手で銃を制するシーンがカッコ良かったですな。


シン・ユー vs バウティスタも良かったです…シン・ユーは殺されちゃうけど (´・ω・`) カワイソウ



その他、「マックス・チャンはずっとユエン・ウーピンのスタントチームにいた」というバックボーンを踏まえれば「師匠が弟子のために撮った&武打星の先輩たちが後輩のために協力した作品」というのも美しい話だし、昨年観た主演作「狂獣 欲望の海域」に少なからずガッカリしていたのもあって(決して悪い映画ではないんですけれども!)、「良いマックス・チャンだなぁ… ( ;∀;) イイマックスダナー」と感動した次第。ううむ、上映終了までにもう1回(もう1回)ぐらいは観ておきたいんだけど、無理かなぁ…。




チョン・ティンチが登場する「イップマン」シリーズ3作目。僕の感想はこんな感じ



マックス・チャンが超カッコ良いラスボスを演じた作品。僕の感想はこんな感じ



マックス・チャンの待望の主演作だったんですが…。僕の感想はこんな感じ



木人樁、スゲーほしいけど、買っても洋服をかけるだけになりそうな予感… (´Д`;)