ライジング・ドラゴン(字幕版・日本語吹替版)(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2
2013年05月01日

ライジング・ドラゴン(字幕版・日本語吹替版)(ネタバレ)

テーマ:新作映画(2013)
ライジング・ドラゴン(字幕版・日本語吹替版)

三角絞めでつかまえて-ライジング・ドラゴン

原題:Chinese Zodiac 十二生肖
2012/香港、中国 上映時間124分
監督・製作・脚本:ジャッキー・チェン
製作:バービー・タン
脚本:スタンリー・トン、エドワード・タン
撮影:ン・チンマイ
編集:ヤウ・チーワイ
美術:オリバー・ウォン、トーマス・チョン・チーリョン
出演:ジャッキー・チェン、クォン・サンウ、ジャン・ランシン、ヤオ・シントン、リアオ・ファン、ローラ・ワイスベッカー、アラー・サフィ、オリバー・プラット、ケネス・ロー
声の出演:石丸博也、真殿光昭、本多真梨子、園崎未恵、高橋広樹、魏涼子、家中宏
パンフレット:★(700円/コラムと「34年の歩み」は良いけど、カレンダーが不要すぎ)
(あらすじ)
諸外国の度重なる侵攻により国外に散ってしまった中国・清王朝時代の秘宝を集めるため、アンティークディーラーのマックスプロフィット社は、「アジアの鷹」と呼ばれる世界を股にかけたトレジャーハンターのJCを雇う。JCは特殊チームを結成し、十二支の動物にまつわるそれらの秘宝を集めるため世界を駆けめぐるが、行く先々で強敵が立ちはだかる。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




90点


※今回の記事は、文句も多めに書いており、ジャッキー・チェンのファンの方は頭に来る可能性が高い気がするので、読まない方が良いかもしれません。
※というか、今回の記事は、憎悪で心が狭い文章が書かれていたりするので、読まない方が良いかもしれません。


「ジャッキー・チェン、最後のアクション超大作!」となったら、男子は観に行くのが義務ということで、シネマスクエアとうきゅうで字幕版を、TOHOシネマズ錦糸町で日本語吹替版を観てきました。「ジャッキー、ありがとう… (ノω・、)」と感動しましたよ。


1回目は新宿で観ました。劇場はほぼ満員だった印象。
三角絞めでつかまえて-シネマスクエアとうきゅう

「大ケガの歴史」なんてのが展示されてましたよ。
三角絞めでつかまえて-大ケガの歴史

日本語吹替版を観た時は、ついポップコーンとチキンピタを食べてしまったというね…。
三角絞めでつかまえて-ポップコーンMセットとチキンピタ


最初は「まぁ、普通ダナー (`∀´)」って、ナメた心境だったんですよ。全身ローラーで爆走する冒頭とか、屋敷に潜入するくだりとか、確かに愉快ではあったけれども、僕はジャッキー映画においても格闘シーンが多めの方が好物なので、結構物足りなくて。“アジアの鷹”シリーズの最新作ということだそうですが、「サンダーアーム/龍兄虎弟」はまだ良かったけど、「プロジェクト・イーグル」とか、“足手まといの女キャラ”たちに超イライラしまくったというか、大きい声では言えませんけど、あまり好きな映画ではなくて…。


全身ローラーで爆走するシーンを貼っておきますね↓




だから正直、無人島でのコミカルな展開はスゲー苦手でした。ただでさえ“足手まといの女キャラ”が苦手なのに、それが2人もいるからムカつきも2倍だし、追っ手が拳銃に弾を入れてないってヌルさもマジどうかと思うし、あの海賊たちの愉快なビジュアルで笑えるほど寛大ではないし…(つーか、ケネス・ローの使い方がもったいない…)。特に僕は「戦闘力の低い女性が扱い慣れてない武器をキャーキャーと乱射して戦闘が収まる描写」が大嫌いなので(好みの女性が演じた場合を除く)、もちろんジャッキー映画を観られる喜びは噛み締めつつも、「でも、今回の作品は、そんな好きじゃないカモ (・ε・)」と思いながら観てたんですよ、中盤までは。


この女性たちが物語に必要なのはわかるんですけど、ずっと「死なないかな」って思いながら観てました。
三角絞めでつかまえて-ムカつく2人


物語終盤、散々偉そうな口を叩いてた女が「弟が拉致されたの… (ノω・、し」なんてジャッキーを頼ってきた時は、本当に腹が立って。「ジャッキー、こんな女の言うこと、聞かなくていいよ!(`Δ´) ホットケ!」って画面に向かって連呼したんですけどね、ジャッキーは僕と違って心が広いから、ちゃんと助けに行くワケですよ(映画にならないしね)。で、何が素晴らしいって、そこで始まるハゲタカ(アラー・サフィ)との「ソファから離れた方が負け」という限定バトル! もうね、ジャッキーのタイマンにハズレなしというか、気が利きまくってて凄まじく面白くて…。「ジャッキー、天才だな! Σ(゚д゚;)」と目が覚めましたね。


このソファ限定バトル、最高でした!
三角絞めでつかまえて-ソファ限定バトル

なんとなくゲバルvsオリバの「ハンカチが手から離れたら負け」バトルを思い出したり(「範馬刃牙」第7巻より)。
三角絞めでつかまえて-ルーザールーズ ジルベルトスタイル


アラー・サフィの素敵な動画を貼っておきますね↓ 「アルティメット」「パリより愛をこめて」にも出てたみたい。




この動画とか観ると、スゲー信用できる男だと思ったり。




そこからは、文句の付けようがないジャッキータイム(なにその造語)。工場内の立体的な戦闘描写も相変わらず素晴らしいんですが(ジャッキーの股間を打つ演技は常に愛してる)、何気なく始まった女性同士の足技バトルも予想以上にハイクオリティでビックリなんです。ポニー役のジャン・ランシン、映画冒頭の「ジャッキーを脱出させるために鍵を隠す」という場面をわざわざ足でやらされたりと、「足技が得意です 川o^-')b」アピールがおこなわれていたワケですが、テコンドーのチャンピオンだったのがうなずけるほどのキレの良さ! 相手役のケイトリン・ デシェルも格闘家だそうですけど、単調になりそうな足技メインのタイマンが超面白くて驚きました。


女同士の華麗かつハードな戦い! 「ちょうどサンドバッグを探してたところよ」はナイスな台詞。
三角絞めでつかまえて-女性同士の足技バトル!


クライマックス、敵は「“龍の首”の像を火口に落とす」という、有り得ないにも程がある暴挙に出るワケですが、それを阻止しようとするジャッキーは、チーム・ハゲタカとスカイダイビングバトルを開始! エンドクレジットで、いろいろと工夫して撮っていることがわかるんですけど、本当にド迫力というか、「とうとう空で生身バトルするのか!Σ(゚д゚;)」と口がアングリ状態ですよ。昔、劇場で「イレイザー」を観た時、スカイダイビングシーンの合成っぽさに激怒したのを思い出しつつ、「やっぱりジャッキーはスゴいや… (ノ∀T)」と泣きながらリスペクトする状態に。


とうとう戦いの場を空に移したジャッキーの画像を貼っておきますね。
三角絞めでつかまえて-スカイダイブバトル!


で、何がスゴいってラスト。ハゲタカの手から逃れるためにパラシュートを外して“龍の首”の像をゲットしたジャッキーは、ボディスーツのあちらこちらに空気を入れて膨らまして、山の斜面に着地を試みるんです。もうね、スカイダイビングしてきたワケですから、超高速で転がり落ちて行くというか、ジャッキーったらボロボロになって転がっていくの… (ノω・、) 本当にアホみたいなデスウィッシュスタントで、ここは涙が止まらなかったし、その姿を見たハゲタカが改心するに至っては号泣ですよ。

その後は、「悪党→逮捕」「不仲な夫婦→関係修復」「対立してた中国人女性とフランス人女性→和解」「ハゲタカ→イイ奴にトランスフォーム」「奧さんに怒られてたジャッキー→仲直り」と次々と問題が解決して、スー・チーやらダニエル・ウー、そしてジャッキーの本物の奧さんまで出てくるという絵に描いたような大団円。エンドクレジットは、お馴染みのNGシーンが流れつつ、ジャッキー本人の「これが最後のアクション映画です ( ´_ゝ`)」といったメッセージが流れましてね…。「ジャッキー、今まで本当にありがとう!ヽ(TДT)ノ」と超感謝いたしました。


というワケで、主題歌を貼っておきますね↓




だがしかし! やっぱりこれが最後じゃ困る…困るんですYO!ヽ(`Д´)ノ いや、確かに面白い映画だったし、感動して5リットルの涙を流したけれども(大げさな表現)、僕が観たいのは、ジャッキーのもっとゴリゴリしたタイマン絵巻。最後も、ダニエル・ウーとかスー・チーなんかじゃなく、ユン・ピョウやサモ・ハン、マース、ベニー・ユキーデとかの集合が観たかった! 物語だって中途半端に説教臭い&生臭いというかさ、本当にごめんなさい、どうにもウンザリするところがなくもないというか…。もっとシンプルに「海賊が暴れてる→みんなで力を合わせて退治!ヽ(`Д´)人(`Д´)ノ」という話で十分…って、「だったら『プロジェクトA』を観ろよ ( ゚д゚)、 ペッ」って話なんですがー。


まぁ、「プロジェクトA」の予告編を貼っておきますよ↓




別に僕はデスウィッシュスタント的なアクションはまったく求めてないというか、「ヤング・マスター」「スパルタンX」「酔拳2」のような、エバーグリーンな徒手バトルが観たいだけなんです… (´Д`;) ハァハァ 今回、アラー・サフィとのタイマンを観てグッときたのでね、もう山の斜面を転がるとかは全然やらなくて良いから、あと1回、胸を打つタイマンを見せてほしいなぁと思っております。


「スパルタンX」の予告編があったので、貼っておきますね↓ ユン・ピョウが舞い、サモ・ハンが蹴り、ジャッキーが唸る!




ということで、よくよく考えると「贋作を作るような奴らと手を組んでたJCって、相当タチが悪くね?」とか「フランス人女性と中国人女性の言語描写関連が適当過ぎ」とか「ハゲタカのせいで東南アジアで戦争が起きて何千人も死んでるんだから、あのくらいの改心で良い奴扱いされるのは変じゃね?」とか「ジャッキーが現実にある微妙な問題を題材にするのは、ちょっと止めてほしいなぁ」とか「パンフレット、カレンダーなんて不要だし、作りもやっつけっぽくてショック…」とか、思うところはいろいろあるんですけど、トータルすれば素敵なジャッキー映画でした (´∀`) ウフフ ちなみに日本語吹替版は石丸博也さんなので何の問題もなかったというか、アクションに集中できるので、それはそれで非常に良い感じ。何はともあれ、「昔、ジャッキーにはお世話になりました… (´・ω・`)」と思う人は絶対観た方が良いですぞ!




アジアの鷹シリーズ第1弾。死にかけたニュースを聞いた時は本当にショックでしたよ…。
三角絞めでつかまえて-サンダーアーム
サンダーアーム/龍兄虎弟 [Blu-ray]


アジアの鷹シリーズ第2弾。どうにも好きになれないんだよなぁ。
三角絞めでつかまえて-プロジェクト・イーグル
プロジェクト・イーグル [Blu-ray]


“信用できる男”谷垣健治さんによる解説が素晴らしいので、映画を観た人は必読!
三角絞めでつかまえて-映画秘宝 2013年 05月号
映画秘宝 2013年 05月号 [雑誌]