かめおかゆみこ です。
8月31日
この日までに、脚本を決定稿にしたかったのですが、
どうしても間にあいませんでした。
でも、前回25日の稽古、予定をまちがってお休みして
しまったので、まずは書き足した後半を、2人がどう演
じるかを見るつもりで、書き直しできないまま、参加。
まずは、2人の感想を紹介します。
![花火](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/298.png)
![花火](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/298.png)
小学低学年の時、作文を書いた。題は「やさしいおか
あさん」 国語は得意だったので、内容は申し分のな
いものだったと思う。
だけど、先生からの講評に『題名の「やさしい」はない
方がいいね』と書かれていたことをはっきり覚えている。
その作文には、お母さんに言われたことをたくさん書い
ていたのだろう。
内容については全然覚えていないのだが、当時の母の
教育方針からすると、優しいお母さんであったはずはな
く…。
「自立して生きることが出来る女に育てる」ような、厳しい
子育てだったから、悲しい思いをしたとか、頑張ってお母
さんの言う通りにしているといった内容だったに違いない。
この劇の練習をしながら、ふとそんなことを思い出し、笑
ってしまった。
小学低学年の私は、物語に出てくる「やさしい」お母さん
に憧れていたのか、それとも私の中では母は優しい人だ
と思っていたかったのか…。
今、「毒母」という言葉が独り歩きしているが、果たして何
が毒なのだろうか?
子どもは自分の世界が狭くて、その中で精一杯生きてい
る。 が同時に、母親もその時その時の精一杯を生きてい
るのだ。 子どもにはそこは見えない。
子どものときに傷ついた心が癒されず、心の底に沈んだ
母親の言葉が棘になって、いつまでも自分の心を傷つけ
続けているのか、
それとも大人になれない自分が、今現在も母親の言葉を
受けるだけで切り刻まれているのか?
親の方もその親からの傷を治しきれずに、連鎖をしてい
て、 だれもそこから抜け出せないまま、何世代にもわた
って毒にまみれているのか?
かめさんの台本には、フィクションだけれど、ノンフィクシ
ョンである風景が描かれている。だから劇を通して、自分
の中の子どもとも再会できる。
私はこうは言わないかな?と思うセリフもあるが、「まどか
ばあちゃん」を演じながら。これを噛みしめていくうちに違
う世界が見えるのかもしれない。
宮瀬あすかの感想
今のまどさんを見て、演劇初心者だと思う人はいないだろ
うと思うほど、まどさんの芝居に引き込まれます。
ワークショップの時にも感じていましたが、まどさんは自分
が世界に入り込むだけでなく、共演者や観客を引きつける
力があります。
まどさんは同じ芝居をしません。回数を重ねれば重ねるほ
ど芝居に深みが増し、毎回違った台詞や動きをされるので
す。
しかもまどさんご本人が狙ってしていることではなく、むしろ
同じ芝居は出来ないとおっしゃるのです。
下手に演劇に慣れている私は、一度解釈すると、「このセリ
フはこうやって読もう」と、同じことの繰り返しになりがちです。
まどさんに見習って感情を動かして、色々試していきたいで
す! まどさんの引きつけるお芝居、必見ですよー!
まどさんも、あすかちゃんも、私のお芝居づくりにかかわる
のははじめて。だから、ふだんから、こういう劇づくりをして
いると思うかもしれませんが、
実は、つくりかたは、出演者にあわせて変わります。これは、
ワークショップで、参加者にあわせてワークを繰り出すのと
同じですね。
今回は、まどさんの半生のドラマを下敷きに、それをそのま
ま脚本にするのではなく、「家族」というテーマを普遍化させ
たかたちで構成しています。
なので、気持ちの流れに沿って、演じられる場面が多いです。
ですから、場面を小割りして、稽古をすすめるよりも、できる
だけ止めずに、流れのなかでつくっていくほうが、役者さんも
気持ちが入りやすいし、稽古もすすみやすいのです。
現時点で、お芝居の長さは、1時間ちょっと。最終的には、1
時間15分以内におさまると思います。
稽古は、午後1~5時の約4時間。そのかん、ほとんど止め
ずに、通し稽古をやります。1回終わるごとに、休憩をとりま
すが、計3回、通し稽古ができます。
すると、役者さんが、勝手に自分で感じて、自分で修正して
いきます。私は、ときどき立ち位置などに注文をつけるくら
いで、ただ見ているだけ。ちょー楽チン。
そして、流れで見られるので、現時点での脚本の、足りない
ところにも気がつくことができます。稽古の進行にあわせて、
脚本も進化していくのです。