かめおかゆみこ です。
8月19日
午後からは、えんのまどかさんと宮瀬あすかちゃんの2
人芝居。がっ、実は私が、うっかり予定をまちがえてしま
い、参加できず、自主稽古にしてもらいました。
一応、脚本を最後まで書き上げました。まだ書き直しは
必要なのですが、方向性だけは示せました。
参加できなかったので、報告は2人の感想が頼りです。
「考えたことなかった」ことを平成生まれに尋ねるクイズ
番組を、テレビでやっている。
波はどうやってできる?とかパイナップルはどんなふう
に生えているの?とか 普段目にするものについて、考
えたことがあるか知っているかを問うクイズ番組だ。
「そんなことも知らないの~」と笑えない出題もあり、時々
恥ずかしくなる。
家族のことも、知っているようで知らないことが多い。
子どものことだって知らないことだらけ。
学校に行く年齢になり、親の目の届かない時間が増え
たら、大体のことは察することができても何を考えてい
るのやらさっぱり…。
12年前、次女が転校翌日から不登校になり、何をどう
考えているのかに向き合わざるを得なくなった。
平静を装って「どうしたの?お母さんに話して」と尋ねて
も黙ったまま。
何も話してくれることはなく、部屋に引きこもりっきり。
心の内を言葉に出して理路整然と話せるくらいなら、引
きこもりはしないのだろうなと思いつつ、ほどけない心に
苛立ったりする2年間が過ぎた。
「学校に行かないなら、行かなくても仕方ないかぁ」
こもりっきりの娘に、せめてお友達として犬を飼うかと諦
めがついたとき、何事も無かったように学校に行き始めた。
どんな風に娘の心が動いたのか、一体どうして動き出せ
たのかは未だに娘は話さない。だけど、それでいいのか
と思っている。
娘にすらそんな対応の私は、自分の親とも「私はこんな
ふうに考え、こんな風に生きていきたい」などと話したこと
もなく、また親と人生を語り合ったこともなかった。
親の武勇伝は度々笑い話としても耳にしていたが、親が
語らなかった人生については、想像することはあっても
言葉に出して尋ねたことはためらわれた。
親がどんな気持ちでどんな歴史を刻んできたのか、時代
をどう乗り越えて来たのか…。親の人生に踏み込もうと
は思わなかった。
親が生きてきた時間を遡れば、またその親の親が生きて
きた時間があり、
その中で語られなかった時間を生き抜いたその時々の想
いが積み重なって、家族の歴史を作っている。
そしてその中に私が、娘たちが生きている。
かめさんが書き下ろしてくれた脚本は、
家族の中では口にださない「わかったふり」「口に出してこ
なかった」いや「考えたことがなかった」想いの積み重ねの
中で渦巻いているもやもやに、一つ一つ光を当てている。
「話す」とは「離す」こと。
家族の中で上手に距離をとれれば、お互いの心を傷つけ
あうこともなく、上手に気持ちを話しながら一緒に生きてい
けるんだなあ。
「家族」に息苦しさを覚えていたら、芝居の稽古に参加
してみて。
「上手に離して、話す」方法を見つけられるよ~と思います。
※あすかちゃん撮影
宮瀬あすかの感想
家族がテーマの2人芝居
01 意気込みを発表します!
02 わくわくの初稽古