エンタメジャンキー記録。映画、マンガ、小説など消費したソフトの感想。 -23ページ目

『東京バッティングセンター』木下半太

著者の前作のうち

『悪夢のエレベーター』

『悪夢の観覧車』

この2作は、いずれもシチュエーションスリラーの傑作で、映画化権争奪戦がまきおこった

同シリーズ『悪夢のドライブ』は、タランティーノ風の犯罪コメディで、まあまあな作品だった


4作目にあたる本作は

吸血鬼ホストが復讐代行屋になって奔走するという話
(復讐といっても、たちの悪いイタズラ程度)

ジャンル分けするとたぶんコメディになるだろう


劇団主宰&劇作家をつとめる著者は、現代の感覚でセリフを書ける数少ない作家のひとり

とにかく会話の描写が非常に上手いのである

ミステリー作品の会話描写には

「こんなこと絶対言わないよな」

…と、妙な違和感を覚えるものも多いが

著者は、喋り言葉で登場人物たちの個性を巧みに描き分けて、見事にキャラ立ちさせてみせる

文体はコミカルかつシニカル

ちょっとクセのある語り口だが個人的にはジャストで

読み出したらスイスイ進み、一気に読み終わってしまった


ただ、惜しむらくは

肝心のストーリーが面白くない

前シリーズに比べると物語としての完成度が、ガクッとレベルダウンした感は否めない


文章は面白いんだけどストーリーがつまらない作品

というのが率直な感想だ


以下、ネタバレにつき

これから読む人は絶対見ちゃダメ!


それにしても…

このラストはないだろ!

夢オチかい!


正直がっかりなラストだ

小説で夢オチを「あり」にするには、叙述トリックの伏線をいかに迷彩するかが腕の見せどころ

実は夢でした…と読者を騙すんだから

いかに騙したか

その騙し方自体が問われる


鮮やかに騙された夢オチ成功例は、映画『オープン・ユア・アイズ』

なんじゃそりゃ!とがっかりさせられた失敗例は、漫画『ハイスクール奇面組!』


あまりに唐突な夢オチで物語を結んだ本作も、残念ながらがっかりの部類に入る

すすきのスープカレー『Suage』

パリパリ知床鳥の野菜カレー

すあげスープ中辛

1100円

スープが濃厚で抜群に美味しい

ご飯は雑穀米で、カレーとの相性はまあまあ

焼いた鳥のパリパリした食感は良いが、スープに絡みにくいので、もうちょい下味が付いてると良かった


スープカレーの美味しさはマイベスト3に入るが、欲を言えばもうひと工夫ほしかった

場所は札幌すすきのNORBESA入口の向かい側

赤い看板のお店
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『6つの手掛かり』乾くるみ

6つの話からなるミステリー短編集

チャップリン風の探偵が、事件を解いたり解かなかったり


ミステリーとしての目新しさはゼロだし

登場人物に魅力がないからキャラものとしても弱く

筆者の得意技であるどんでん返しもない

メリハリのない短編を6本読むのはちょっと苦痛だった


『イニシエーションラブ』『リピート』に共通する強烈な毒気が薄まって、同時に物語の疾走感も失われてしまった


はっきり言って期待はずれで面白くない小説だった