お金の貸し借りは嫌いなんですが、もともとの性格のせいか頼まれると断れないことが何度かあります。



私がソープの世界に入ってしばらくした頃、毎週のように指名で来てくれるお客さんがいました。

この人は下田さんといって、1年のうち半分を海外で過ごしている人でした。


今週は中国に行った、来週はニューヨークに行って来る…なんて話をよく聞いていました。




ある日、お店の友達と一緒に飲んでいるときに私の携帯に不思議な番号の着信がありました。


困惑しながらも電話に出てみると、下田さんからの国際電話でした。



私はすっかり下田さんを信用しきっていて、お客さんには絶対に教えない電話番号を教えていたんです。




下田「もしもし、聞こえる?下田だけど、今フィリピンにいるんだ。」



ユキ「下田さん?国際電話なんだね、どうしたの?」



下田「ちょっとトラブルがあってね…お願いしたいことがあるんだよ。」



ユキ「トラブル?何かあったの?」



下田「こっちで一緒に仕事するはずだった現地人がお金を持って逃げちゃったんだ。」



ユキ「ええぇ~!大丈夫なの?」



下田「それが、有り金全部持って行かれちゃって…こっちでの滞在費も帰りの飛行機代もないんだよ。」



ユキ「そんなぁ…どうするの?」



下田「お金を送ってくれないかな?帰ったらすぐに返すから。」



ユキ「………ちょっと考えさせて。」




このとき、断ったほうが良いとは思いました。


普通だったらこんなときにまず頼るのは、馴染みのソープ嬢ではなく友人や家族ですよね?


そんな考えも頭をよぎったんです。




それで一緒に飲んでいた友達に相談してみました。




ミサ「そんなの絶対貸しちゃダメだって!返してくれるかわかんないじゃん!」



ユキ「そうだよねぇ…どうしよう?」



ミサ「一人くらい指名の客が減ったってどうってことないじゃん、着信拒否しちゃいなよ!」



ユキ「うん………」



ミサ「だいたいさぁ、おかしいでしょ?なんで客にお金貸さなきゃなんないの?他に友達いないのかな?」




ミサちゃんの言うことはよくわかりました、私も同じように考えて迷っていましたから。





でも翌日の下田さんからの電話でやっぱり断りきれなかったんです。


『もし本当に頼る人がいなくてこのまま帰国できなかったら?』


『私に頼るくらいなんだから本当に切羽詰っているのかもしれない…。』



そう考えたら断ることなんてできませんでした。




ユキ「どうしたらいいの?お金送ればいいのかな?」



下田「いや、○○○銀行の口座に振り込んでくれればこっちでおろせるから。」



ユキ「わかった、じゃあこれから振り込んでくる。」



下田「ありがとう、来週には帰るからすぐにお店に行って返すよ!」




お金を振り込んでスッキリしました。


悩んでいたけど、とりあえず人助けができたんだと思えましたから。




それに下田さんという人を信じていたんです、約束通りに来週にはお金を返してくれると思っていました。




翌週、下田さんからは連絡がありません。


お店に来る予定の次の日、ようやく電話が来ました。




下田「ゴメン、昨日行こうと思ってたんだけど、忙しくて行かれなかったんだよ。」



ユキ「うん、じゃあいつ来れる?」



下田「それがまたすぐにフィリピンに行かなくちゃならなくなって…」



ユキ「………わかった、また帰って来たら連絡してね。」




このとき少し下田さんを疑いはじめていました。


でも毎週お店に来て、ときにはダブルで入るような下田さんが、私から借りたお金を返せないとは思えなかったんです。




これからしばらくの間、下田さんからの連絡は途絶えました。



このことでいろいろ考えました。

『もう私には通う気がなくなって、今まで使ったお金の一部だけでも取り返したかったのかも?』


『最初から返す気なんてなかったのかもしれないなぁ…』





ようやく下田さんから連絡があったのは2年後でした。




下田「もしもし、番号が変わってなくて良かった!ようやく仕事の目処がついたんだよ、借りたお金がやっと返せる!」




この電話にとても嬉しくなりました。


やっぱり信用して良かったと思えたんです。



下田さんはフィリピンでの事業の失敗で財産の殆どを失い、私にお金を返せなかったようです。


それでもずっとお金のことを気にかけてくれていて、お金ができてすぐに返してくれました。




『このお客さんを信用して良かった』



と思えた出来事のひとつです。





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セイさんがお忙しいので、今回から少しの間セイさんのイラストはお休みです。




風習という言葉を聞くと、なんだか古めかしい決まりごとみたいなものを思い浮かべてしまう私です。



あるお店で短い期間ですが一緒に働いていたキャシーは、ちょっと変わった風習を実行していました。


キャシーは外国人で、日本人の旦那さんと結婚して日本国籍を取得し、ソープでも働けるようになったんだと思います。



ある日、仕事を終えて控え室に行くとキャシーが帰る準備をしていました。




ユキ「キャシーお疲れさま!もうあがり?」



キャシー「うん、もう帰ります。」



ユキ「今日は忙しかったね!………ヤダッ!なにやってるの!!!」




自分のお財布から1万円札を1枚取り出したキャシーは、ライターでそのお札に火を点けたんです(驚)




灰皿の上で燃えていくお札を前にキャシーは黙っていました。


お札がすっかり灰になるまで見届けて、キャシーに聞いてみました。




ユキ「なんでお金を燃やしちゃったの?」



キャシー「今日のお金を神様に渡すと、神様が喜んでまた明日もいっぱいお金が入るよ。」



ユキ「キャシーの国ではそういうふうにするの?」



キャシー「そう、お金を貰ったら少しだけ神様にあげるの、ありがとうの意味。」



ユキ「千円とかじゃダメなの?1万円はもったいないね…。」



キャシー「千円でも良いけど、いっぱい貰ったらいっぱい神様にもあげる、それで神様喜ぶから。」



ユキ「そっか、今日は忙しかったもんね。でも毎日燃やしてるの?」



キャシー「そう、帰る前に燃やしてる。」




キャシーの国の宗教なんでしょうか?


自分の収入の一部を燃やして神様にお祈りすることで、翌日も稼げるんだそうです。




今までは個室で燃やしていたようですが、この日は忙しくて個室が全部埋まっていたので控え室で燃やしたようです。




初めて見る光景に私はビックリしてしまいましたが、彼女は当たり前のことだと言います。


風習として昔からやっていれば当然のことなんですよね。




農家では同じように採れた作物を神様のために燃やすそうです。




日本で生まれ育った(しかも無宗教)私にはもったいなくて仕方ないです…。


お金に火を点けるなんて考えられないことですから。



それだけ神様を信じているってことなんでしょうね。





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まだオフレポが終了していない方もいるので、順次書きあがりしだいリンク貼ります。






キッツさん

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赤坂伯爵さん

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taikikさん

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マットきらいさん

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モロチンさん

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緋色さん

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哲さん

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はたさん

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びるぼさん

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天丼さん

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カツミさん

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aloha113さん


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ある時期から私の身体に変化が起きました。


それはソープで働き始めて3年ほどたったときのことです。



それまでは何を食べても飲んでも太らなかった私の身体が急激に太り始めたんです。


それだけなら『太りやすい年齢になったのかな?ピルのせいかな?』と思って終わりだったと思います。




次には、やたらと汗をかくことに気づきました。


真冬なのに大量の汗をかくんです、これも最初は太ったせいだと考えていました。



どんどん増える汗の量に少し不安もありましたが、太ったせいもあるし、何より仕事で何度も入浴するので新陳代謝が良くなったのだと考えていました。




そして私はどんどん薄着になっていきます。



真冬にノースリーブのニットとジャケットだけで外出。


当然寒いんですけど、人前で大量の汗をかいているよりはマシだと我慢していました。




身体の不調はまだまだ続きます。


頻繁に起こる頭痛と目眩、疲労感など、それに体温調節ができなくなりました。



冬場でも私は裸で寝ていたんですが、極度の寒さと発汗が交互に訪れるようになり、眠れなくなってしまったんです。



苦手になったのは冬場の暖房だけではなく、夏場の冷房もです。


身体がある程度冷えると寒さで動けなくなってしまったり、外に出ても身体が温まらなくてガチガチと歯を鳴らすほどの寒気がする……真夏なのに、です。





マナミ「ユキちゃん最近すごく疲れてない?控え室に来るとすぐ寝ちゃうし、あんまり話さなくなったし…。」



ユキ「そうかな?そんなに疲れて見える?」



マナミ「うん…どうしたのかな、と思って。」



ユキ「ずっと体調が悪くてね、汗をかいたり逆に寒くなったり、顔が暑くなっても身体は冷たかったり、身体がおかしくて寝れないんだよね…。」



マナミ「なんかそれって、更年期みたいじゃない?」



ユキ「えっ、まさか(笑)」




ここでやっと自分がおかしいことに気がつき、病院へ行くんですが、最初は何も問題はないと言われました。


身体には何も変化はなかったんです、変化があったのはどうやら私の心のほうだったんですね。



病名は『心身症型自律神経失調症』



ストレスから来るもので、自分の身体が自分ではコントロールできなくなる病気です。




身体のすべての不調がストレスのせいだったんです。


でも私にはストレスを溜めているという自覚はまったくありませんでした。



お店を移ったストレスで太り始め、太って体型が変わったこととお店を移ったことで、指名のお客さんが入れ替わっていたんです。


それに新しいお店では新人なので、フリーやネット指名での新規のお客さんに当たることが多くなり、それがとてもストレスになっていたようです。



フリーのお客さんにつくときは、緊張で暑くもないのに汗をかいていました。



指名のお客さんが来ると不思議なくらい汗をかかないで普通にしていられるんです。




ユキ「ストレスらしいんだけど、フリーのお客さんだと緊張して大汗かいちゃうんだよね…マイッタわ(汗)」



マナミ「あ~、それ私もあるよ!フリーは緊張して汗かくけど、指名のお客さんだとぜんぜん大丈夫なの(笑)」



ユキ「そうなんだよね、それに指名でも苦手な人だと汗かいてる。」



マナミ「困るよね…お客さんは汗っかきな子だと思ってるだろうね(笑)」



ユキ「私も変に言い訳なんかしちゃってるし(笑)」



マナミ「無理しないでフリーのお客さんはしばらくお休みしたら?それで良くなるかもしれないし。」




この話を他の子とも話したら同じような経験をしている嬢が多かったんです。


大抵の嬢は、多かれ少なかれフリーのお客さんに対して緊張していると言って良いのではないでしょうか。



お客さんに対しては人見知りをしなかった私ですが、この時期はあまりにも緊張がひどかったので、お店に話してしばらくの間フリーのお客さんはつけないでもらっていました。




今も完全に治ったわけではなく、体温調節がヘタなままですが、その他には問題ありません。


この時期があって指名のお客さんにさらに感謝できるようになったと思います。



お客さんにとってお気に入りの嬢が大事であるように、嬢にとっても指名のお客さんは大事なんですよね。





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節約することは大事なことですよね。


でも他人に負担をかけてまで節約することには反対です。




昔一緒に働いていた瞳ちゃんは、人のお財布をアテにする子でした。


そのお店では一番若くて人懐っこい性格の瞳ちゃんは、最初の頃は他の嬢にとても可愛がられていたんです。



自由出勤のこのお店でも、瞳ちゃんほど出勤が少ない嬢はいませんでした。



周りが瞳ちゃんのことを忘れたころにヒョッコリ出勤してくるんです。


月に3回ほどしか出勤していなかったんだと思います。



お金がなくなると仕方なく仕事をして、他の日は家でゴロゴロしていたようです。



お店に来るときはお金を持っていませんから、食べ物を買ってくることもなく、出前も当然取れません。





ユキ「いただきま~す♪」



瞳「いいなぁ~、美味しそう!」



ユキ「うん、このお弁当美味しいよ!今度注文してみなよ。」



瞳「でも私お金ないから……いいなぁ~お腹空いたな~。」



ユキ「………少し食べる?」



瞳「えっ!いいのぉ?嬉しい!いっただっきま~す♪」




私のところで出前のお弁当を少し食べた後は、他の子のお弁当に視線を向けます。




瞳「カオルちゃん、それどこのお弁当?美味しそうだね!」



カオル「あっ、うん。ここのエビフライ弁当美味しいよ。」



瞳「いいなぁ~、美味しそう~。」



カオル「………ここのお弁当って量が多いから、少し食べる?」



瞳「ありがとう!いただきま~す!!」





それを黙って見ていたマナミさん、マナミさんは自分でお弁当を作って持ってきています。




この日の帰り、同じ方向に帰る私と瞳ちゃんとマナミさんはあがり時間もほとんど同じだったので、一緒にタクシーに乗って帰ることにしました。


ここでも瞳ちゃんの自己流節約術は続きます。



一番お店から近い瞳ちゃんは、タクシーを降りるときにサラッと言ってのけました。




瞳「ついでだからお金いいですよね?」



ユキ「あっうん、いいよ。またね~。」



マナミ「………(無言)」




そして次に瞳ちゃんが出勤してきたとき、また同じように人のお弁当を貰っている瞳ちゃんにマナミさんが言いました。




マナミ「瞳ちゃん、自分でお弁当作って持ってくるとお金かかんないよ。」



瞳「えぇ~、料理なんて面倒じゃないですか~。」



マナミ「じゃあ、コンビニで何か買ってきて安く済ませるとかしたら?」



瞳「コンビニでオニギリ買うお金もないんですよ~。それに出前のお弁当って量が多くて残るじゃないですか?」



マナミ「お金がないのは自分が働かないからでしょ、他の子のお弁当貰うのだって好意でしてくれてるだけだよ。この前のタクシー代だって、わざわざ回り道して帰ってるんだから少しは払うべきでしょ?」



瞳「そんなに怒らなくッたって…タクシー代だってせいぜい私の分って千円くらいでしょ?それくらいいいじゃないですか…。」



マナミ「それくらいって…瞳ちゃんはそのお金が払えないんでしょ?人に払わせるのは平気で自分は払えないってどうなのよ?」




普段は大人しいマナミさんが瞳ちゃんの行動に我慢がならなくなったんですね…。



今でも付き合いのあるマナミさんですが、あんなに怒った姿は見たことがありません。




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風俗嬢の中には睡眠薬や精神安定剤などの薬物に依存する嬢も多いのは前のブログに書いた通りです。


精神的な不安やストレスから眠れなくなってしまったり、精神不安定になってしまうようです。




今回はそんな嬢のお話。




私が2番目に働いていたお店に、落ち着きがなくいつも人の行動に反応してキョロキョロしている子がいました。


ミミちゃんという私より1~2歳若い嬢ですが、彼女は薬物依存から薬物中毒になってしまったんです。



最初の頃はそれほど酷い状態ではなかったんですが、お店でゴタゴタがありそのストレスからか薬の量が増えたようです。



お店に来てはフロントで会話などをチェックされて、その日は接客できる状態ではないと判断されると家に帰されていました。



睡眠薬を大量に飲んで寝ていたので、朝起きれないし、午前中の記憶はいつも曖昧だったようです。


指名で来たお客さんの顔も覚えていないですし、発言もおかしかったのかいつも某巨大掲示板に「薬物中毒」と書き込みされていました。




このミミちゃんが揉め事を起こしたんです。


当人は記憶がないようですが、他の女の子のことをお客さんに話してしまったんです。



運が悪いことに、そのお客さんは某巨大掲示板に聞いた話しの内容を全て書いてしまったようで…。


結局ミミちゃんはお店に居辛くなって辞めてしまいました。




数年後、他のお店でまたミミちゃんと一緒に働くことになったんですが、以前のポッチャリとした可愛らしい印象はまったくなくなっていて、とてもスレンダーになっていました。


スレンダーと言うよりもガリガリに近い状態でしょうか…。



しかも前のお店でいろいろな話をしたはずなのに、私のことを覚えていないんです。




ユキ「ミミちゃん!久しぶりだね~。すごい痩せて……(汗)」



ミミ「はぁ…、そうですね…」



ユキ「どうしたの、元気ないね?」




最初は前の店で揉め事を起こしてしまったし、バツが悪いのかなぁと思っていたんですが…。



ミミちゃんが控室からいなくなると、他の女の子が話しかけてきました。




麗子「あの子さ、ちょっとオカシイみたいだよ。関わらないほうがいいかも…。」



ユキ「オカシイ?ミミちゃんは気持ちの浮き沈みが激しいかもしれないけど…。」



麗子「急に怒り出したりするし、ずっと顔の傷をいじってるんだよね。」



ユキ「そういえばなんか傷がありましたね。」



麗子「あの傷だってもう何ヶ月も前から自分でどんどん広げてるんだよ、爪で引っかいたりして。」




麗子さんにはこの後も延々とミミちゃんの異常行動について聞かされました。


トイレに入ったまま何時間も出てこなかったとか、話しかけても聞こえていないみたいだとか…。




数日後、またミミちゃんと控室で一緒になったんですが、麗子さんの言う通りずっと顔の傷を毛抜きでいじっていました。




ユキ「ミミちゃん、そんなにいじったら痕が残っちゃうよ?」



ミミ「でもここに何かあるんだよ…これが取れないと気持ち悪いから…。」





ミミちゃんのアゴには直径2センチほどの丸い傷ができていました。


傷跡とかではないんです、傷そのものでいつでもミミちゃんがいじっているので血がでたり液体が出たりしていました。


でもミミちゃんが言うにはニキビの芯のような物が埋まっていて、それを取ると傷が治るんだそうです。




結局1ヶ月ほど一緒に働いたでしょうか…。


私が接客中にミミちゃんは下着姿で暴れだし、そのまま警察に連れて行かれたそうです。




覚せい剤中毒でした。




その後はどうなったのか聞いていませんが、彼女は精神的にとても弱くて、病院で処方される薬だけでは足りなくなってしまったんでしょうね。



風俗で働く人の中には禁止薬物に手を出す人が多いなんて言われていますが、私が実際に目にしたのはこの事件くらいです。


お客さんで店内に持ち込む人はいましたけどね…。





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昨年中は皆様に大変お世話になりました!

今年もよろしくお願いしますm(_ _ )m



最近はコメント欄を承認制にしていますが

荒らされているわけではないので心配しないでください。


何件か心配のメールをいただいてしまいました(;^_^A




私は年末年始もあまり休みのない生活をしていますが

飲み会は容赦なくやってきます…。



昨日も今日も呑みまくり!



二日酔いでそのまま次の飲み会へ…。

呼んでいただけるのは幸せなことですねσ(^_^;)




セイさんヤタローさんにも昨年中は大変お世話になりました。



私はセイさんのイラストも、ヤタローさんの文章も大好きです。



去年は初オフ会もできたし本当に色々な出会いがあって

個人的に悲しい別れもあったけど

すごく良い一年でした。



今年も良い一年であるだろうと思っています。



きっと皆さんにも良い一年が待っていると思います。




最後になりますが

今年もよろしくお願いします♪





これは私が新人の頃、ソープの世界に入って初めてのクリスマスの話です。


11月も後半になると嬢たちはクリスマスのことを考え始めます。

お客さんに買ってもらうプレゼントや、自分がお客さんに渡すプレゼント…。

けっこうな出費になりますが、イベントですから仕方ありません。



そんなことは何も考えていなかった私は、クリスマスに来てくれるお客さんの確保もしていなかったんです。

まさか自分がお茶を挽くことになるなんて思いもせずに…。



お茶を挽くというのは、仕事に出ても一人のお客さんにもつかないことです。


時給があるわけではないので、お客さんにつかないと嬢は手ぶらで帰ることになってしまうんです。



客「ユキちゃん、クリスマスはどうするの?お店に出てる?」


ユキ「う~ん、まだ決めてないなぁ…休むかもしれないし、出るかもしれない。」



こんなやり取りを何人ものお客さんとしていました。




そしてクリスマスイブ当日。

私は休みを取っていたんですが、旦那が仕事になってしまって、私も家にいても仕方ないので急遽お店に出ることにしたんです。


もともとは出勤日ですし、クリスマスイブだから当日でも指名が入るだろうという考えだったんですね。



ところが…待てど暮らせどお客さんはやってこない。

指名どころかフリーのお客さんも来ません(汗)


夕方の4時から出勤して、何時間も控室に座ったままだったのはこの日が初めてでした。



一緒に控室にいたのは年配嬢の希さんと、入店1ヶ月の新人スミレちゃんだけです。


控室のコールが鳴ることはありませんでした…。




ユキ「なんでこんなに暇なんだろう…イブなのに…。」


初めてのお茶の危機に、私は泣きそうな気分でした。



希「イブだから暇なんだよ、家族が居る人は家で過ごすし、彼女いない人も家に閉じこもるでしょ?」


ユキ「でも指名のお客さんも来ないなんて…。」


希「お客さんに“来て”って言ったの?お客さんだって呼ばれていないのにイブには来づらいでしょ。」


ユキ「………そう言えば私、お客さんにクリスマスは休むかもって話してた。」


希「そんなこと言ったら余計来ないよ、“ユキちゃんは彼氏と一緒に過ごすんだ”って思われてるじゃない(笑)」



なるほどなぁと思いました(汗)

営業なんて考えは初めッからなかったんですよね。

イブだからお客さんも私に逢いに来てくれると信じていたんです。



21時を回ってさすがに危機感を覚え、独身のお客さんに片っ端からメールしましたが手遅れでした。

このときのメールが私の初営業メールだったと思います(笑)



人生で一番寂しいイブの思い出です。




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前回、ボーイさんがお金を持ち逃げする話を書きましたが、今回も同じようなお話です。


同じようなと言っても今回のほうが酷い話です。




数年前、私が働いていたお店では、朝は朝のボーイさんに一任されていて、その時間のことについては店長も口出しをしないようになっていました。



この朝のボーイさん、坂井さんといいますがちょっと変わった人でした。


一見すごく親切で優しい人なんですけど、自分の意見が通らないと何時間でも相手が納得するまで言い聞かせるように話すんです。



私も一度だけ2時間ほどフロントに軟禁状態で話をしたことがありますが、頭がおかしくなりそうでした(汗)


何度も何度も同じことを聞かされて同じことを説明させられて、最後にはどうでもよくなってしまうんです。




そんなボーイさんでしたから、他の女の子も面倒がってハイハイと言うことを聞いていたんです。



このお店にはなぜかヒモのいる嬢が多く、ちょっと仲良くなって話をした子のほとんどがヒモ付きでした。


そんな女の子の一人、未来(みらい)ちゃんはまだ20歳でしたが少し年上のヒモ彼氏がいたんです。




この未来ちゃんを坂井さんがすごく心配していて、絶対にお金は渡しちゃダメだと言い聞かせているのを何度も見かけたことがあります。



坂井さんは口癖のように『未来ちゃんは稼ぎが少ないと帰って彼氏に怒られるから、稼がせてあげなきゃ』なんて言ってました。



当然この言葉を快く思わない嬢は大勢いるわけですね、誰だって稼ぎたくて働いているんですから、立場は同じです。



『坂井さんも人の心配をするんだなぁ』と思って見ていたんですが、後日とんでもないことが発覚したんです。



私が一度だけフロントに軟禁状態だったとき、坂井さんと話した内容はお金の話ではありませんでした。



でもなぜか途中からお金の話になって、私の貯金額を聞き出そうとするんです。


正直に答える気などないので、適当に答えたんですが、その金額を聞いて坂井さんはおかしなことを言い始めたんです。




坂井「毎日お金を持って帰るから使っちゃうんだよ。お金を僕に預けたら使わなくて済むでしょ?」



ユキ「なんで坂井さんにお金を預けるんですか?」



坂井「実際にそういうふうにしてる子もいるんだよ。稼いだお金から1万円だけ持って帰って、残りは月末まで僕が預かってるんだ。それなら彼氏に取られなくてすむしね。」



ユキ「私はいいです、自分で管理できますし、ヒモもいないですから。」



坂井「そう?でもその気になったらいつでも言ってね。」





このときはこれで終わったんですが、坂井さんがお金を預かると言ってきたことがすごく気にかかっていました。



いったい誰が坂井さんにお金を預けているんだろう?

信用しても大丈夫なんだろうか?



こんな心配をしていましたが、すぐにそれが誰かわかりました、未来ちゃんです。





未来ちゃんは自分のことを心配してフリー客をたくさんつけてくれる坂井さんをすっかり信用していたんですね。


毎日帰り際に坂井さんから1万円だけ受け取って、残りは未来ちゃん用の封筒に坂井さんが仕舞う。


ある程度の金額になったところで坂井さんが銀行に預金して、その通帳を未来ちゃんに見せる。



こうやってお金を貯めていたんです。








まさか未来ちゃんも、自分が信用してお金を預けていた相手が飛んでしまうなんて夢にも思わなかったはず…。


坂井さんは未来ちゃんの通帳ごと姿を消してしまったんです。



こんな酷いことができる人間が本気で未来ちゃんを心配していたんでしょうか?


坂井さんが未来ちゃんにフリー客をたくさんつけていたのは、自分がお金を持ち逃げするためだったのかも?



こんな風には考えたくないですが、どうしてもその考えが頭から消えません。




坂井さんも本気で未来ちゃんを心配していて、その気持ちが通帳を見たときに欲に負けてしまったのかもしれない。



今となってはどちらなのかはわかりませんけど…。




簡単に人に全財産を預けてしまう未来ちゃんにも責任はあります、まだ若かったし本気で坂井さんを信用してしまったんでしょうね。



でもその信用を裏切る行為は許せませんよね。




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しばらくの間コメント欄を承認制にします。



先週から募集しているユキオフ@新年会ですが

明日で受付を終了します。



参加決定の人には今日と明日でメールの返信をしますね。


沢山の応募ありがとうございました♪



参加人数は絞り込んでみますが、多分…20人?以内になると思います。