今朝のNHKBSで「こころ旅」セレクションをやってて2014年の天草巡りをやってた。熊本駅から三角(みすみ)線を輪行。有明海越しに雲仙普賢岳が見える。三角線は熊本から宇土を経て三角まで行く。正平さんは三角から船で前島へ行くのだが、私はもう10年くらい前だろうか、仕事で全国を飛び回ってた頃、大牟田には特に月2回も行ってた頃だ。そこの法人には北九州に事務所を持つが、宇土市に実家があるという税理士さんが顧問でいた。その先生とは東京のボスのとこや何かで知ってたし、何かの時に私の母の実家が宇土市だということを伝えていた。ややこしい前書きが長くなったが、ある時、突然、今回の大牟田の仕事がおわったら、私がが宇土市などを案内します、と聞かない。それで車で突然、大牟田から宇土市に向かった。といっても高校生の時に先輩と一緒に九州旅行へ行った時に寄ったことがあって、それからも50年近く経ってる。僅かな記憶をもとに車で走ってもらって、それらしきところまで来たら、少し見覚えのある家並みがあって、ままよと一軒を訪ねた。名乗るとおばさんらしき人が大声をあげ、やれ上がれ、誰かに連絡しろとか、大騒ぎになる。すると20分くらいでたちまち何人もの親戚(いとこや叔母)が集まってきた。母の兄やその息子でよく広島に来てた従兄弟のおじさんも高校生の時には熊本や阿蘇の温泉などに案内してくれたが、数年前に亡くなっていた。びっくりしたのはその家の玄関正面の大きな木彫りの衝立や座敷に掲げている木彫りの幾つもの能面など、みな親父さんが送ってくれたものだという。父がそういう趣味を持ってたことは知ってたが、親父が熊本のお袋の実家に対して気を使っていたことだった。お袋との最後になる従兄弟たちの広島訪問をした際にも、親父から多くの配慮をしてもらったことを口々に語っておられたことにもびっくりした。
車で待たせている税理士さんもいるし、長居もできないからと振り切るように車に乗った。そこからはやはり三角経由で天草の連絡橋を使って島巡り。詳しくはわからないが、どこかの島の立派なお店で食事も頂いた。帰途は本人も実家に帰るという先生がどこかの駅まで送ってくれて、大牟田のホテルまで戻ったということがあった。
この時の経験は、結局、両親はもちろんもう居なかったし、誰にも話してこなかったような気がする。今朝のNHKを観てて、有明海や雲仙や天草の島々を見たら突然、押し寄せてくるように思い出した。あの数年後、熊本地震が起きて熊本にある親戚に兄弟で支援物資を送ったことがあったが、知ってる人が亡くなっててその後妻さんだとか、だったという後日談もあった。
夕方の「こころ旅 到ちゃこ版」も楽しみにしたい。