支える椅子でこんなに変わります
介護環境デザイナーの間瀬樹省です。
以前、支える椅子を発売する前に皆様にご協力いただいたアンケートの賞品として支える椅子を抽選にて1脚プレゼントさせていただきました。
当選者は、福島県喜多方市の老健「パステルヴィレッジ小野」の副施設長の武藤さん。
武藤さんは作業療法士さんで、今月から副施設長に就任され活躍されています。
先日、雪の喜多方市を訪ねてきましたのですが、訪問する前に支える椅子をご使用いただいたレポートを送っていただいていました。
ご了解をいただいたので、その内容を一部抜粋してご紹介しますね。
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「支える椅子」は高価な椅子だけに、頑丈な作りです。
重量も程々にあり、安定性バツグンです。

通販で購入した6~7千円程度の木製椅子も使っておりますが、製品の剛性感や上品さが明らかに違います。
これなら、多少ラフな使い方でも現場の業務にしっかり耐えてくれそうです。
さて、「支える椅子」の長所の一つが座面の高さ調整。
35・37・39・41cmの4段階の調整が可能です。
調整方法は、椅子を横にして4箇所のボルトを付属の6角レンチで外して行います。

身体の小さい女性利用者様には35・37センチあたりがベストでした。
ちなみに私(171cm)は41cmで調度良い高さでした。
他の椅子との比較です。

座面の高さは大差ないですが、背もたれの位置が違います。
「支える椅子」の背もたれは、ほぼ垂直に立ち上がり、低い位置に設定され、座っている人を包み込むような形状です。
背もたれというより、腰もたれのようですね。
座ってみると分かるのですが、骨盤から起こされている感覚がよく分かります。
私は趣味で自動車でサーキット走行をしておりますが、運転席にはレース用のバケットシートが付いております。
レース用シートの身体サポートの基本は「腰」です。
背中や肩をいくら支えても、腰が支えられないと良いドライビングポジションは得られません。
逆に、腰がしっかりサポートしていれば、背中や肩のサポートが緩くても、ドラビングポジションは安定させることが出来ます。
この「支える椅子」にも同様のコンセプトを非常に感じました。
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この後が実際に使っていただいた際の評価です。
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一人目の方の食事の姿勢です。

この利用者様は軽度の円背で体幹は比較的柔らかい方です。
車椅子の傾いた背もたれや座面に合わせて体幹も傾いているのがお分かり頂けると思います。
そのため頭頚部が前屈し、嚥下の動きを邪魔する結果となっています。(テーブルの高さがご本人に合っていないことも問題点ですね。)
では、「支える椅子」へ。

姿勢の変化が一目瞭然です!
撮影時に周りにいたリハ・介護スタッフからも「おおっ!」っと驚きの声が!
合わせて、座面を高くして足元に台を置き、テーブルの高さを基準とした姿勢調整をしました。
これなら食事も快適です。
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二人目の方です。

車椅子が体格に合わないまま、仙骨座りで食事されています。
この方は、円背はほとんどない利用者様です。この方も「支える椅子」へ・・・

全然違いますね!
身体が起きて食事がしやすそうな姿勢になっていらっしゃいます。
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いかがでしょうか。
実際に訪問した際にも、他の利用者さんに車いすから支える椅子に座り替えて食事をしていただきました。



座り替えた様子を見ている武藤副施設長(右)と栗城室長(中央)。
やはり同様の効果がありますね。自分も目の前で見させていただき、とても嬉しく感じた次第です。
実は支える椅子をご使用いただくのが難しい方についてもレポートしてくれています。
続きは明日お伝えします。
関連記事
>支える椅子の評価をお聞きしました
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>ケアスタディ株式会社
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タペストリーをデザインしました
介護環境デザイナーの間瀬樹省です。
今日は、設計アドバイスをさせていただいた「古江台ホール」さんについてご紹介します。
「古江台ホール」さんは、大阪府池田市の社会福祉法人のぞみが運営する特別養護老人ホームです。
ショートステイ、デイサービスが併設され、同じ敷地でケアハウスも運営されています。
特別養護老人ホームは最初に建設された棟と、増築で設置された棟に分かれています。
古い方は4床室中心のいわゆる「従来型」の建物でしたが、今回の改修工事で全個室の「ユニット型」に転換しています。
また、新しい棟は元々全部が個室でしたが、個室の数を増やし1フロア10室×2のユニットに改修を実施しています。
今回の工事では、
浴室の設計
トイレの設計
共同生活室のキッチンの配置や内容
汚物流しや洗濯機の設置について
手すりの形状や位置
洗面の形状
照明計画
など様々な面でのアドバイスをさせていただきました。
ユニットの建物を計画する際に、施主さんが頭を悩ますのが「ユニットの名前」ですよね。
今回の計画では、理事の方から古い日本の色の名前が良いのではという意見がだされ、検討のすえ理事長が最終決定されました。
単に音の響きや色がきれい、というだけでなくフロア毎に色が使われた年代を合わせたり、同じフロア内で近い色にならないようにと配慮されています。
このユニット名称を、ユニットを訪れた方やそこで暮らす方が意識できるようにしたい、ということでアイデアを求められたのですが…
私からはタペストリーの設置を提案させていただき、さらにタペストリーのデザインも弊社で行う事になりました。
弊社デザイナーのデザインによるタペストリーがどんなものになったのか、写真でご紹介します。







その他スペースの写真は、弊社Webサイトに事例写真を掲載しましたのでぜひご覧ください。
>ケアスタディ株式会社事例紹介
ちなみに、ユニットや各部屋の室名札の製作と文字の記入は施設の職員さんによるものです。とてもすばらしい出来映えでした。
介護施設の設計は「ケアスタディ株式会社」へ。
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04.住まいらしい照明にしよう
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介護環境デザイナーの間瀬樹省です。
高齢者介護施設は、お年寄りの暮らしの場。
そのような認識は高まってきていると思いますが、まだまだ空間設計のディテールには配慮しきれていないと感じています。
特に照明についいては「目の見えずらいお年寄りの住む場所だから空間全体を明るく」という程度にしか配慮されていないのが実情です。
では「住まいらしい照明」にするにはどうしたらよいでしょうか。
私達は暮らしの中で、必要な明るさを確保する為に様々な照明器具を場所に応じて使用しています。
食卓のテーブルの上には、吊り下げ式(ペンダント式)の照明。
くつろぎの空間には、卓上のライトやスタンド照明など雰囲気づくりの照明が使われるかもしれませんね。
机にはデスクライトを置けば、部屋全体をあまり明るくしなくても読書や作業に十分な明るさが得られます。
ベッドサイドには、読書や足元を照らす照明があると便利です。
こんな風に「暮らしの場に必要な照明ってなんだろう」と考えていくことが大切なのではないかと思います。
そうすれば、むき出しの蛍光灯が均一に並んで明るさだけは確保された空間、にはならないはずです。
照明器具の選定にも気をつかいたいものです。
器具が置かれた空間に合うことはもちろんのこと、眩しさを感じにくい器具を選ぶ事も大切です。
白内障の高齢者は、目の水晶体で光が乱反射して眩しさを感じやすくなっていますから、電球にカバーの無いむき出しの灯具は基本的に避けます。
そして最後に、光の色や強さについて考えましょう。
日頃から頻繁に外出している方は問題ないのですが、建物の中で多くの時間を過ごす方もたくさんいらっしゃると思います。
日中は太陽がでて外はとても明るいですが、夕方になるとだんだんと暗くなってきますよね。
室内で過ごしていても、その時間の流れが感じられるようにしたいものです。
日中は明るく少し白っぽい光、夕方から夜にかけては少し暗くして温かみのある光に調整できる計画だといいですね。
昼間は活動的に、夜は就寝に向けてゆったりと過ごすことができます。
デザイン、機能など様々な配慮が必要な「照明」ですが、ぜひ心地よい空間をつくってみてください。

和風の空間に、和風のペンダント式照明を設けた共同生活室の例。
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