介護環境快適化講座
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介護環境デザイナー間瀬樹省のブログです


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見通しの良い施設は良いのか

介護環境デザイナーの間瀬樹省です。

 

 

介護施設の設計の打ち合わせをすると良く聞かれる言葉があります。


「職員が見守りをしやすいように見通しの良い設計にしてください」


これって本当に良いのでしょうか。


2つの面から考えてみましょう。


<事故が発見できるか>


見通しが良いと、転倒などの事故の場面を目撃することができるようなイメージがあります。


これについて調査をした方がいますが、結論からいうと事故の発見と見通しの良さに関連はありませんでした。


見通しが良い設計になっていても、いつも周囲を見ているわけではないですからね。


見通しが良くても事故の発生を目撃したり、それを防ぐということはできないということです。


<職員は楽になるのか>


見通しがよいと、何と無く必要なサポートが行いやすいイメージを持つ方は多いのではないでしょうか。


しかし、逆に見られる側としては、常に視線を感じながら暮らしている訳で、落ち着かない気持ちになりそうです。


東北大学特任教授の村田裕之先生が高齢者住宅新聞に以下のような記事を書いていらっしゃいました。


・動物は見通しがよいと見を隠す場所がなく身の危険を感じるもの

・身の危険を感じると扁桃体からアドレナリンなどが分泌され興奮状態になってしまうため落ち着かなくなる

・マウスを大きな箱に入れると箱の隅を動き回る

・シニアをターゲットにしたカフェができても、だだっ広い空間にしてしまうと流行らない


村田先生の記事 素晴らしい内容なのでぜひ読んでみてください

 


認知症の方は、記憶をとどめることは難しくなると言われていますが、逆に感情を司る扁桃体の働きは活発になると言われます。


認知症の方は、快・不快の感情をより強く感じるわけで、落ち着いて過ごしてもらうためにはより快適に過ごしてもらう配慮が必要になる訳です。


このような状態の方々が、見通しがよいだだっぴろい空間で過ごすとどうなるでしょうか? 当然落ち着かなくなりますよね。


落ち着かない、ということは心が安定せず動揺しているわけで、介護のサポートを行うことがより難しくなるはずです。


つまり、見通しのよい空間にすると、逆に介護が大変になる、というわけです。


*****


介護施設の設計のおいては「職員が働きやすい設計にして欲しい」ということを良く言われます。


しかし、実は以下のようなことが成り立つのです。


「介護を楽にする設計=利用者目線で利用者が過ごしやすい空間をつくる」


このような視点でぜひ施設作りを進めてみてください。



具体的なご質問等があればぜひご相談ください。

 

 

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建物の基本性能を高めよう

介護環境デザイナーの間瀬樹省です。

 

 

先週、都内で介護施設経営者の皆様向けに環境づくりに関する講演をさせていただく機会がありました。


自立支援の環境づくり、職員が働きやすい環境づくりなど色々な面から介護の場、環境づくりについてお話をしました。


その中でちょっと違った視点からお話したのが「建物の基本性能」の話です。


建物の基本性能って何でしょうか?


建物の計画をする際には、どうしてもゾーニングや動線、イメージなどの検討が主になってしまいがちですが、実はとても大切なことです。


ここで言う基本性能は、主に「燃費」のことを指しています。
建物の「燃費」ってあまり聞かない言葉だと思いますが…


例えば車を購入する際には色々なことを検討しまよね。


デザイン、色、内装、走り、そして「燃費」。


やはり燃費が良い方がいいですし、日常の足として車を使う方には燃費はクルマ選びをする上で大きな要素になると思います。


しかし、建物を作る際には、意外と燃費について議論されません。


そもそも、建物の作り方によって「燃費」が変わるという認識が一般的にはあまりないのかもしれません。


燃費を良くするにはどうしたら良いか?
それは建物の断熱性を高めることです。


「外断熱」という言葉をお聞きになりますよね?


この外断熱を採用することで、建物の「燃費(光熱費)」に大きな差がでることが調査の結果分かっています。


ユニットケア推進センターが特別養護老人ホーム30件を調査したデータでは、入居者1人あたりの1年間の光熱費は以下のようになっています。


一番高い施設 42万円
中間の施設 24万円
一番安い施設 11万円


一般的には、1人当たり月2万円(24万円/12ヶ月)かかることになります。


一般住宅と比較すると、特養の入居者は外出することが少なく空調をほぼ24時間使用しているのでどうしても高くなるのですね。


でも一番安い施設だと11万円(月約1万円)。
ここはなぜ安かったのか。それは外断熱で施工していたからなのです。


入居者100名の施設だと、光熱費が1人当たり月2万円の施設と月1万円の施設では、年間の光熱費の差は1200万円にもなります。


では外断熱の工事にいくらかかるか?

昨年行った特別養護老人ホームの工事では108名の施設で約1300万円でした。


1年で元がとれてしまいますね。


どの現場でもこのように上手くいくわけではないと思いますが、ぜひ参考にしていただきたいと思います。


ちなみに…


改修工事を行うなら、まずは窓の性能を高めましょう。壁よりもはるかに熱損出が大きいのが窓です。


私も関わらせていただいた改修工事で、内側に樹脂サッシを設る改修を行ったところ、年間の電気代が2割安くなったという現場がありました。


世の中の建設費はまだ高い状況が続いていますが、こんな時だからこそ限られたコストを有効に使うようにしたいものです。


具体的なご質問等があればぜひご相談ください。

 

 

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今年の目標を発表します

介護環境デザイナーの間瀬樹省です。

 

 

新年を迎えましたが、皆様は新しい年の目標など考えられましたでしょうか。


私は毎年年初に目標を立てています。


10個の目標、といいますか「今年はこれをやる!」という項目を掲げているのですが、今振り返ってみると達成できたのは半分の5項目。


残念ながら残りの半分は未達成でした。


少々悔いが残りますが、状況が変わりそれほど重要度が高くなくなった項目もあったので、まあよしとしたいと思います。


今年も10の目標を掲げたので、今年はこれを実行していきたいと思います。


項目の少々は内緒ですが(プライベートなものもあるので)、会社として今後力を入れたいのは下記の2点です。


<リノベーションの推進>


新築の介護施設に対しベストな設計を行うのは当たり前として、残念ながら暮らしにくい建物がたくさんあるのが実情です。


そのような建物で暮らしている方々、働いている方々の環境を少しでも良くしたい。


今年はこれに本気で取り組んでみようと思います。

 

 


昨年は改修工事でこんな浴室も作りました。



<障がい者施設の設計>


一昨年参加した「ものがたり合宿」にて作られたコンセプトである「まるごとケアの家」。


この言葉を具現化する場を設計できるようにするためには、高齢者以外のケアの場についても学ぶ必要があると思っています。


高齢者と障がい者のケアを区別なく行っていくような方向に進んでいると感じています。


国としては色々な思惑があるのでしょうが、そんなことは関係なくより幅広い「ケア」の場づくりができるようにしたいと思っています。


今年の年末に「今年はよくやった」と思えるように活動していきたいと思います。

 

 

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