介護環境快適化講座 -10ページ目

介護施設づくりの基礎知識 その8「床材の種類」

 
介護環境デザイナーの間瀬樹省です。


介護施設の床材にもたくさん種類があります。


ぱっとみた時に木目であっても、どんな素材で出来ているか、実はたくさんの種類があるのです。


今日はどんな種類の床材があるのかについてご紹介します。


・長尺シート


いま一番多く使われているのがこの素材でしょう。


主に塩化ビニール製で、色や柄は豊富です。木目柄なので一瞬フローリングのように見えても、実は長尺シートだったということもよくあります。


一番の特徴は水にも強く耐久性があることです。


反面、冷たい肌触りで素足で歩く場所には向きません。


私はこの素材を全体に敷き詰めることはあまりお勧めしませんが、水に強いのでトイレや脱衣室のような場所には適しています。


・フローリング


フローリングも介護施設で良く使われている素材ですね。


フローリングは大きく分けると2種類あり、木をそのままフローリングに使用しているタイプと、薄くスライスした木材を重ね合わせているタイプがあります。


重ね合わせタイプは、見えない部分には安い素材を使えますのでその分安くなります。


また、木を組み合わせることにより、木が反ってしまうことなどが少なく施工しやすいという利点はあります。


反面、木の風合いはやはり1枚もののフローリングには劣ります。


歩いた時の感触や温かみは、1枚もの(無垢材)のフローリングがいいですね。


木は適度にたわむ素材なので、その特徴を活かせば安全性の高い床にすることも可能です。


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・クッションシート


最初に紹介した長尺シートに似た素材ですが、発泡性の素材になっていてクッション性があるタイプのものです。


こちらも木目をはじめ様々な柄が選べます。


クッション性があるので、長尺シートより若干衝撃吸収性が高く安全性が高まりますが、反面耐久性は劣ります。


また家具を長い時間同じ場所に置いておくと、跡がしっかり残ってしまったりしますね。


また表面が平滑で、あまり高級感が感じられないのも少々マイナスに感じられるように思います。


・タイルカーペット


カーペットは温かみがあり音も響きにくく、施設の冷たさを感じさせない素材ですね。


カーペットを使用している介護施設は少数派かもしれませんが、使用している施設の方の評価は概ね良いと思います。


カーペットを使用する場合は、たいてい500mm角のタイル状のカーペットを敷き詰めて使用します。


もしも汚れてしまった場合には、部分的に交換して洗うことができるようになったいます。


カーペットもたくさんの柄がありますので、選ぶ際にはあまり事務所っぽいものを選ばないようにすることをお勧めします。


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・畳


日本人には馴染みの深い「畳」。


介護施設ではあまり見かけませんが、感触は良く体を柔らかく受け止めてくれる良い素材です。


車椅子やカートが走行する場所では使いにくいですが、リラックスの空間などには採用したい床材です。


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・石材


石を使用するのはエントランスや浴室など限られた場所になるかと思います。


主に水に濡れる可能性のあるスペースが中心になりますね。


高級感を演出するためにエントランス等を石で仕上げる例もありますが、石はどうしても硬い素材ですから、転倒すると即ケガにつながります。


ですので、石を使用する場合には表面を磨いたツルツルのタイプとせずに滑りを防止する工夫が必要です。


・タイル


石と同様の使われ方が多いかと思います。


タイルも転倒などの危険性がないように、滑りにくいタイプのものを使用することが必要になります。


またどの程度の重量に対応する必要があるか(人が通るだけか、重い荷物等の通行があるか)なども確認しておく必要があります。


******


床材の選定は見た目や雰囲気だけでなく、その場所に求められる機能や利用者の安全性にも配慮する必要があります。


介護施設の設計時には、様々な観点から適切な素材を選定するようにしてください。


実際に計画を進める際や設計上でのご質問などあればメール等でお問合せください。


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介護施設づくりの基礎知識 その7「照明」

 
介護環境デザイナーの間瀬樹省です。


介護施設の照明というと「お年寄りは暗いと見えにくくなるので明るくしないと!」と考えがちです。


それで通常よりも全体に明るめの計画にしてしまいがちですがそれで本当に良いのでしょうか。


歳をとると、程度の差はあっても誰でも白内障が進みます。これは加齢による変化で誰でも避けることはできません。


白内障は、目のレンズの役割を果たす「水晶体」がだんだんと黄色くなり濁っていく現象です。


水晶体に濁りが発生するため光が届きにくくなるわけですが、同時に濁りによって水晶体で光の乱反射が起きやすくなります。


そのため、若い頃よりもまぶしさを感じやすくなります。良い天気の日でもカーテンを使うお年寄りが多いのは、まぶしさを感じやすいからということも理由のようです。


歳をとると見えにくくなるので明るくしないと…
ということで明るい照明をたくさん増やすと逆にまぶしくて不快になるということもあるのです。


そのための対策を2点ご紹介します。


・光源が直接目に入らない工夫を行うこと


蛍光灯やLEDの電球がそのまま見える照明器具はまぶしさを感じやすいので、カバーで光がやわらぐ器具を使うといいですね。


また、間接照明にするのもまぶしさを感じさせない工夫になります。


・必要なところだけを明るくする


部屋全体をとにかく明るく!とはぜずに、必要なところだけを明るくするようにします。


例えば食事の時であれば料理が美味しく見えるようにテーブルの上を明るくすればいいですね。


読書の時に手元照明を使うのと同じことです。


部屋全体を明るくしてしまうと、夜でも昼間のような感じになってしまいますが、必要な部分だけを明るくすると明るさにメリハリが感じられて雰囲気も良くなります。


こんなことに注意して計画・設計を進めてくださると良いと思います。


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介護施設づくりの基礎知識 その6「トイレ」

 
介護環境デザイナーの間瀬樹省です。


今日のテーマは「トイレ」。


普通、多くの皆さんが排泄を行うのは当然「トイレ」ですが、介護が必要な方の住まいでは残念ながらそうでないことが多いようです。


排泄=おむつ、となってしまいがちですが、おむつを使用しない介護が可能であることが認識されはじめています。


尿意や便意は基本的には無くなることはなく、一時的に認識できなくてもまた取り戻せるということがわかってきています。


おむつを使用しない介護を実践し「おむつゼロ」を達成している施設も少しずつですが増えてきました。


「全員をトイレ誘導するなんて大変」と思われがちですが、おむつ交換もトイレ誘導も同程度の時間で行えるという研究結果もあります。


おむつ交換という事後処理よりも、トイレで排泄する方がずっと気持ちがいいですし肌のトラブルも少なくなります。


おむつを使用している方の多くが病院や施設の都合やご家庭の状況など外的要因でおむつを使わざるを得なくなってしまったと思います。


であれば、介護のプロがおむつを使用しない生活に再び戻っていただくお手伝いをするのが当然ではないかとおもうのですがいかがでしょう。


おむつを使用しない介護を実現するには、当たり前ですがトイレに座ってもらうことが必要不可欠です。


そのために使い易いトイレにすることがとても大切なのですね。


ではトイレをどのようなレイアウトにしたらよいのか?
どのように機器を配置したらよいのか?


実際の設計に関しては過去の記事がありますのでぜひご覧ください。


>介護施設のトイレの適切なレイアウトとは


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