名古屋市美術館
『永青文庫 日本画の名品』(2017年)

風景写真 カメラ1


旧熊本藩主・細川家に代々伝わる文化財と、第16代当主・細川護立(ほそかわ・もりたつ 1883-1970)が蒐集した日本美術の名品を有する、永青(えいせい)文庫(東京都文京区)キラキラ

日本画、洋画、武具、茶道具、禅画、工芸、歴史資料など、所蔵品の数は約94,000点だそう 目
その膨大なコレクションの中から、細川護立が集めた近代の日本画と江戸時代の禅画を紹介する展覧会です。

展示構成は、
・第一部 近代の日本画
・第二部 白隠と仙厓の禅画
(全20作家、日本画34点、禅画23点。
会期中に入れ替えあり)


まずは、今回のイチ押し〜音符


菱田春草
《黒き猫》【重要文化財】(後期のみの展示)
絹本着色 掛幅(一幅)
1910年(明治43年) 151.1×51
永青文庫(熊本県立美術館寄託)
風景写真 レンズ1

柏の木の根元の上に身をかがめた黒猫が一匹。
猫の毛の描写はほとんど「線」が使われておらず、ぼかしの効果によって、その柔らかさが表現されています。
猫の目には金泥が用いられているため光沢があります。
金泥は柏の葉にも使われており、ところどころに緑青のぼかしが入って、葉の色合いの違いが巧みに描かれています。

(展示室の解説より)

2003年の『菱田春草展』(@愛知県美術館)で展示されたそうだけど、見逃してしまった作品。
14年経って、やーっと会えました!

ワタシの場合、猫と言えば「黒猫」が一番ピンクハートなのです。
(「黒猫」を大型にした「黒豹」も好き〜)
この先、黒猫を飼うことがあったら、名前は「ロデム」に決めてます。
で、来る日も来る日も「ロデムになぁれ〜音符 ロデムになぁれ〜音符」と念じながら愛情を注ぎ、
見事ロデムに成長したあかつきには、日替わりでワタシの大好きな二次元キャラに変身してもらう!
……という壮大な構想(妄想)を抱いておりますラブ
(ある年齢以上の人にしかわからないネタですみませんタラー

【黒き猫】



そのほかの展示作品〜〜。


◆ 第一部 近代の日本画

こちらには、明治の終わりから昭和の初めにかけての日本画が並びますキラキラ


上村松園
《月影》(後期のみの展示)
絹本着色 掛幅(一幅)
1908年(明治41年) 173.2×99.3
永青文庫(熊本県立美術館寄託)
風景写真 レンズ2

月夜の明るさに誘われて、室内から出てきた女性たち。
母親は空を見上げ、若い娘は縁側に落ちる松の影に見とれています。
窓越しには少女の顔が見えます。
年齢の異なる三人の京女の、容姿の描き分けが見どころです。

(展示室の解説より)


西村五雲
《林泉群鶴図》(左隻)
紙本着色 屏風 (六曲一双)
1911年(明治44年)頃 153.5×363
永青文庫
風景写真 レンズ3


横山大観
《柿紅葉》(右隻)(後期のみの展示)
絹本着色裏箔 屏風 (六曲一双)
1920年(大正9年) 168.2×373
永青文庫(熊本県立美術館寄託)
風景写真 レンズ4


横山大観
《柿紅葉》(左隻)(後期のみの展示)
絹本着色裏箔 屏風 (六曲一双)
1920年(大正9年) 168.2×373
永青文庫(熊本県立美術館寄託)
風景写真 レンズ5


小林古径
《髪》【重要文化財】(後期のみの展示)
絹本着色 額(一面)
1931年(昭和6年) 170×108.2
永青文庫(熊本県立美術館寄託)
風景写真 レンズ6


◆ 第二部 白隠と仙厓の禅画

南北朝時代から室町、戦国時代にかけての禅宗絵画は、支配者層を中心に受け入れられてきました。
しかし、江戸時代になると、禅僧たちは特権階級だけでなく、広く庶民に布教する必要に迫られ、絵画をその手段のひとつとして考える者が現れるようになりました。

(展示室の解説より)

ということで、白隠慧鶴(はくいん・えかく)と仙厓義梵(せんがい・ぎぼん)の禅画が紹介されていますキラキラ


白隠慧鶴
「蓮池観音像」
紙本墨画 掛幅(一幅)
1767年(明和4年) 134.7×56.4
永青文庫
風景写真 レンズ7


仙厓義梵
「虎図」
紙本墨画 掛幅(一幅)
江戸時代(19世紀) 39.7×51.2
永青文庫
風景写真 レンズ8

禅画「○△□」出光美術館)でも有名な仙厓義梵。
「猫か虎か当ててみろ」と書いてあるそうな。
うーん。うーん。どっちにも見える…変顔爆弾
答えは「虎」なんだろうけど、
「猫も虎もたいして変わらん。些細なことで悩むな」
という意味の教えなのか?タラー

ちなみに、永青文庫には仙厓作の別の「虎図」もあるようです。


仙厓義梵
「虎図」(参考作品)
江戸時代(19世紀)
永青文庫
風景写真 レンズ9

「龍図」と対になっている作品らしい。
でも、こっちはどう見ても「猫」…変顔爆弾
(左上には「迫虎の猫」と書いてあるのか?)

当時の人々は実物の「虎」を見る機会がなく、伝聞から想像で描いてるんでしょうが、、、
はい、庶民にもわかりやすい、自由でのびのびとした画風の禅画が並んでましたよ。
(てか、自由すぎ!タラー

細川護立さん、日本の美術史に残る名品の数々をありがとうございましたキラキラ


『永青文庫 日本画の名品』
◆2017年1月14日(土)-2月5日(日)【前期】
 2017年2月7日(火)-2月26日(日)【後期】
 名古屋市美術館


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