この本でしか読めない‼️ハン・ガン『私の女の実』は今回が"初訳"です | 「絶望名人カフカ」頭木ブログ

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『絶望名人カフカの人生論』『絶望読書』『絶望図書館』、NHK『絶望名言』などの頭木弘樹(かしらぎ・ひろき)です。
文学紹介者です(文学を論じるのではなく、ただご紹介していきたいと思っています)。
本、映画、音楽、落語、昔話などについて書いていきます。

ハン・ガン『私の女の実』

今回が"初訳"です!

 

マン・ブッカー国際賞を受賞した『菜食主義者』の種子となった作品です。

翻訳は『82年生まれ、キム・ジヨン』などの斎藤真理子さん!

 

予約受付中の新しいアンソロジー、

『ひきこもり図書館

部屋から出られない人のための12の物語』

毎日新聞出版

でお読みいただけます!

お金を貯めて、ついに国を出て行こうとしていた女性。世界中を旅するつもりでした。

しかし、孤独に生きてきた男は、彼女が旅立とうとするのを止め、結婚して都会のマンションで一緒に暮らすことを望みます。

夫にとっては温かく平和な生活。

妻はベランダで植物へと変身していって……。

 

「故郷でも不幸、

 故郷ではないところでも不幸なら、

 私はどこへ行くべきだったのでしょう」

 

「世の中でいちばん善良な顔をして

 バスの後ろの座席で身をすくめていても、

 お母さん、

 握りこぶしでガラス窓をたたき割りたかったのです」

 

ひきこもりと、植物には、深い関係があると、私は思っています。

また、この作品には、生まれたところから動かずに生きて死んだ母親と、世界の果てまで行こうとする娘が出てきて、その対比にもひきつけられました。

植物になる妻と夫の関係、母への手紙……。

今回、初めてご紹介できて、とても嬉しいです!

 

 

 

他の収録作品については、こちらを。

 

 

 

 

ひきこもり図書館 部屋から出られない人のための12の物語

 

 

今年、最初の本です📕

1月末に出ます。

予約受付中なので、ぜひよろしくお願いいたします!

 

 

私の13年間のひきこもりの経験から、

これぞという名作を集めました!

 

難しいだろうけど、ぜひに、

と願っていた作品も収録できました!

 

なお、

私も最近まで知らなかったのですが、本は予約数が大切とのことなので、ずうずうしいお願いで大変恐縮ですが、もしよかったら、ご予約をお願いいたします🙏

 

 

もちろん、ネット書店さんだけでなく、お近くの実書店さんでご予約いただけると嬉しいです<(_ _)>