57
しかし由紀ちゃんは
『じゃあ、子犬は死んでもいいの?』
と聞いてきた。
私は
『それは嫌だ。』
と答えた。
その時に子犬の死を想像して涙が出てきた。
由紀ちゃんは
『じゃあ、マッチと燃える何かを持ってきて。』
と言った。
私は
『どこから?』
と聞くと由紀ちゃんは
『亜稀ちゃんの家から持ってきてよ。』
と言った。
私は渋々一人で自分の家へ向かった。
家に帰り、燃えそうなモノを探した。
私は学校でいらなくなったプリントと使い終わったノートとマッチを持って家を出た。
家を出る時、チロルと子犬達を見た。
当時の気持ちは朧気だが多分、いけない気持ちと救いたい気持ちが混じり合い複雑だったと思う。
私は再び中学校へ向かった。
『じゃあ、子犬は死んでもいいの?』
と聞いてきた。
私は
『それは嫌だ。』
と答えた。
その時に子犬の死を想像して涙が出てきた。
由紀ちゃんは
『じゃあ、マッチと燃える何かを持ってきて。』
と言った。
私は
『どこから?』
と聞くと由紀ちゃんは
『亜稀ちゃんの家から持ってきてよ。』
と言った。
私は渋々一人で自分の家へ向かった。
家に帰り、燃えそうなモノを探した。
私は学校でいらなくなったプリントと使い終わったノートとマッチを持って家を出た。
家を出る時、チロルと子犬達を見た。
当時の気持ちは朧気だが多分、いけない気持ちと救いたい気持ちが混じり合い複雑だったと思う。
私は再び中学校へ向かった。
56
チロルの子供達は初めは元気だったものの段々元気が無くなっていった。
ある日、同じ通学団の瑞穂ちゃん、由紀ちゃんが私の家に遊びに来て子犬達を触っていた。
瑞穂ちゃんが
『子犬達、何で元気がないんだろう。』
と聞いてきた。
私は
『わからない。』
と答えた。
由紀ちゃんは
『温かいミルクが飲みたいのかも。』
と言った。
私は何となくそんな気がしてきて
『多分。』
と言った。
しかし家にはミルクがなかった。
父も母もいない時間。
そして私はミルクを買う小銭も無かった。
二人の家も多分貰えないだろうという話しになった。
そこで由紀ちゃんが
『近くの中学校からちょこっと貰ってこよう。』
という話しになった。
コッソリ中学校に入って牛乳が置いてありそうな部屋をドキドキしながら手分けして探した。
由紀ちゃんが牛乳を見つけてきた。
さらに由紀ちゃんはアルミ缶も見つけて来て牛乳をアルミ缶に注いだ。
『これを火で温めたい。』
由紀ちゃんが言い出した。
私と瑞穂ちゃんは止めた。
『大人がいない所で火を使ったら怒られるんだよ。』
と。
ある日、同じ通学団の瑞穂ちゃん、由紀ちゃんが私の家に遊びに来て子犬達を触っていた。
瑞穂ちゃんが
『子犬達、何で元気がないんだろう。』
と聞いてきた。
私は
『わからない。』
と答えた。
由紀ちゃんは
『温かいミルクが飲みたいのかも。』
と言った。
私は何となくそんな気がしてきて
『多分。』
と言った。
しかし家にはミルクがなかった。
父も母もいない時間。
そして私はミルクを買う小銭も無かった。
二人の家も多分貰えないだろうという話しになった。
そこで由紀ちゃんが
『近くの中学校からちょこっと貰ってこよう。』
という話しになった。
コッソリ中学校に入って牛乳が置いてありそうな部屋をドキドキしながら手分けして探した。
由紀ちゃんが牛乳を見つけてきた。
さらに由紀ちゃんはアルミ缶も見つけて来て牛乳をアルミ缶に注いだ。
『これを火で温めたい。』
由紀ちゃんが言い出した。
私と瑞穂ちゃんは止めた。
『大人がいない所で火を使ったら怒られるんだよ。』
と。
55
チロルが自分の小屋の側に穴を掘り出した。
私達一家はさほど気には留めていなかった。
穴が完成してからはチロルはその穴の中で暮らし始めた。
私は不思議だった。
親も不思議がっていた。
チロルは殆んど穴の中にいる。
そして穴にいる理由がわかった。
赤ちゃんを産んでいた。
たまに穴の中から子供がチラチラ見えた。
まだ目が開いていない。
小さな声で鳴いていたりもしていた。
物凄く可愛い子犬達。
私は触ってみたかったが母がそれを制した。
『今、チロルは気が立っているから自分から見せてくれるまで待ってあげて。』
と言われた。
取り敢えずチロルの小屋に温かそうな毛布を入れておいた。
そして暫く経ったある日、チロルは目の開いた子犬達を小屋に入れた。
何匹産まれたかは忘れたが里親に出したりして残り二匹になった。
私はチロル同様、二匹の子犬達を可愛がった。
近所や学生さん達からも人気でよく触りに来ていた。
私達一家はさほど気には留めていなかった。
穴が完成してからはチロルはその穴の中で暮らし始めた。
私は不思議だった。
親も不思議がっていた。
チロルは殆んど穴の中にいる。
そして穴にいる理由がわかった。
赤ちゃんを産んでいた。
たまに穴の中から子供がチラチラ見えた。
まだ目が開いていない。
小さな声で鳴いていたりもしていた。
物凄く可愛い子犬達。
私は触ってみたかったが母がそれを制した。
『今、チロルは気が立っているから自分から見せてくれるまで待ってあげて。』
と言われた。
取り敢えずチロルの小屋に温かそうな毛布を入れておいた。
そして暫く経ったある日、チロルは目の開いた子犬達を小屋に入れた。
何匹産まれたかは忘れたが里親に出したりして残り二匹になった。
私はチロル同様、二匹の子犬達を可愛がった。
近所や学生さん達からも人気でよく触りに来ていた。