某有名女性タレントとお笑い芸人が結婚へ! というニュースでテレビ番組が盛り上がってた日。


冬タイヤに履き替えるべく、お店に行った相方が、

待ち時間に暇をもてあましてメールしてきた。

「結婚びっくりしたよね」とか「暇どえす」とか。


「暇なら君も結婚について真剣に考えてなさい」


披露宴の件でイラついてる私なので、突っかかり気味に返信した。


ところが相方の返信は私を黙らした。


「私のこと好き?」


うわ~ん。

卑怯だぞ、その質問は。


相方の真意はなんだ???


??

わからん。

どう返信すればいいのだ?

返信次第で新たな展開があるかもしれないし、いや、そんなわけないか。

相方はそんなんで簡単に自分の事をさらけ出したりしないだろう。


何度もメールを消したり書いたり、

苦心の末に返信。


どうもね、まだひきずってるから。


「それは難しい質問だね。

好きには違いないだろうけど、相手は自分に隠し事してるわけだし、

諦めで付き合われてるのもわかるし」







待てども、






待てども、






返信なし。





NGワードが出てくると途端に沈黙だ。


「ビミョーな話題になると返信しなくなるんだから(-_-;)」






待てども、





待てども、





返信なし。




「君のそういうところが怖い」


「おかーさんのそういうところが好き」


なぜ、そこで返信してくる?


「そういうところってどういうところ?」










返信なし。


おい、こら、

そこで返信なしってどういうこった?



「意地悪おとーさん」


「なんで意地悪???」


「いつもはぐらかすし、意地悪な質問するから」


「ごめんごめんニコニコニコニコニコニコ


「謝ってほしいんじゃなくて、なぜかが知りたいのに」








当然、返信なし。



その、ある意味わかりやす過ぎる沈黙。


今回も進展なし。

前回の続き。


相方に何か聞いてみても、自分が傷つくだけなんだよなぁ。

とわかっていても、

何か未消化でもやもやしてるので、翌日再戦。


「君が誰と会うか言わずに外泊する。私は不安に思う。

君はそんな不安に気付かない馬鹿なのか、

不安を承知で何か理由があって話さないのか。

私は後者だと思ってきたから、理由なんだろうっていつも考えさせられてる。


今度の披露宴のケースも同じで、予定が決まっても話さないし、

それは天然で私の不安に気付かないのか、

わかってるけど自分から触れたくないから黙ってるのか。

やっぱり後者なのかなって、考えこんじゃう。


私は子供を育てるためのパートナーなんだから君のプライベートに首突っ込むべきじゃない

って割り切ろうとしてるけど、ちょっと何かあると動揺しちゃってさ。
昨夜はわけのわからない思いさせてすみませんでした。
返事はいりません。では」


とりあえず低姿勢風で。


こういう時の相方の返信は「ごめん」とか「愛してる」とか短いんだよな。


「最近とても幸せだよニコニコニコニコニコニコ


ほらね。


私の求めてる答えとは違うんだけど、

こういうの書かれると出鼻をくじかれるちゃうんだよねえ・・・。


“最近とても幸せだ”と言うなら、

その言葉を素直に私が受け止められるようにしてよ。


「私の不安を解消しようとしてくれれば、私だってもっと幸せに過ごせるのにな。自分ばっかりずるい」








待てども、








待てども、






返信なし。



ええっ!?

そこで返信なし?

リアクションなし?

私の不安を解消しようなんて気はさらさらなし?

いや、その気がなくたってフォローしとくとこでしょ??


私の不安を解消しようとするために、

自分がしたくない話をする羽目になるのは、まっぴらですか?


話が相方の隠し事に近づくような微妙な内容になると、すぐに無反応だ。



あぁ、やっぱり自分が傷つくだけだった。


再度敗北。

相方の携帯の事で、ちょっといろいろ勘ぐってしまって、

イライラしがちな毎日。


披露宴に行ったら、彼女とヨリを戻すだろうか?

う~ん、“ヨリを戻す”という表現は、彼女と別れたという前提で言うもんだ。

彼女と別れたのか、私は知らない。

そんな事も知らない自分。

どうして相方は私の気持ちも考えずに放置しておくんだろう?

私は一体なんなんだ?


今年の1月だったか2月だったか、

私が「謝ってもくれない」と言ったら、

相方が「土下座すればいいのか?」とか言って頭を下げようとした。

「やめて、謝るなら別れてからにして」と私が言ったら、

「そうだね」と謝るのをやめた。

で、相方はちゃんと謝罪しないまま今に至ってる。


相方がいまだに何も言わないって事は、まだつながってる可能性はある。

まだつながってる関係で、久々に会ったら盛り上がっちゃうし、

今の相方にその気がなくても、

目の前で彼女に泣かれたら、落ちる可能性は大いにある。



そんな事ばかり、頭の中をぐるぐる回ってる。

このブログは相方にバレてる。

ブログを見ちゃうと私にツッコミせずにいられなくて、ブログの話を口に出すので、

“また見たのか・・・”って、すぐにわかったんだけど、

もう何ヵ月も何も言わない。

見た痕跡も見つからない。


「彼女と別れたら(不倫がらみは)書かない」と私が言ったので、

彼女と別れてない手前、ブログの話も控えてるんだろうか?

とかさ、また勘ぐっちゃうわけで・・・。



相方が弟と飲んでる時に、また気になってイライラしたのでメールしてみた。


「隠し事してる?」


相方へのメールは簡潔にしないと。

自分に都合のいい質問以外は無視してくるから。

でもこんな事を書いて、相方が正直に答えるわけもなく、

飲みに行く時にこそこそしてる時点で隠し事はしてるに決まってるんだけど、

私が毎日悩まされてるのに、

能天気に酒を飲んでる相方をちょっとかきまわしたくなっただけ。


「なにを突然?」


質問に質問で返すかい。

相方はこの手が多いよなぁ。じゃあ質問返しだ。


「してるの?」


「ないよニコニコ


はあ~、これだけの答えでは何もわからない。


「携帯を私から遠ざけようとしてない?」


「なんで今?ニコニコニコニコニコニコ


また質問に質問で返すか?

はぐらかしてるだけじゃねえ? 私はまた勘ぐってしまう。

こっちもまた質問返しじゃっ!


「なぜだか心当たりはない?」


「ないニコニコ


いつもの事だけどなんかはぐらかされてる感じがぬぐえない。

天然の答えなのか? 計算が入ってるのか?

メールじゃなくて、直接聞けばいいんだろうけど、

逆ギレされるのが怖くて聞けないんだよ。

「どうしたの?」


その質問は、私の事が心配だから?

それとも自分が心配だから探りを入れてる?

そんな事も私にはわからないよ。

何を信じればいいのかわからないから。


「携帯を私から隠そうとしてないですか?」


「???」


ダメだ、収穫なし。


今回も私の負けだ。

相方をかきまわすどころか、自らにダメージを与えてるだけだ・・・。

撤収!

相方が悪友の披露宴に出席するために上京する、というのを知った日の事。

話が終わらないうちに「風呂に入るから」と逃げた相方だったが、

風呂から上がってくると、私に話しかけてきた。


「どうして怒ってるの?」


┐( ̄ヘ ̄)┌  “どうして?”とか聞いてる時点で、アウトだっつーの。

なんで説明しないとわからないかな~。


あんまり感情的になると、話がこじれかねないので、

“行くと決めたのになぜ私に話してくれないのか”などという問題には触れず、

“上京するなら、子供とTDRで遊びに行ってほしいのに・・・”と言うだけにした。


でも私がさっき言った、披露宴に合わせてTDRにも行ってという話はダメだった。

披露宴出席+TDRで泊数が増えると、その分会社での連続不在日数が増えるから困ると。

自営業だから誰か1人が長く不在にすると何かと不便だからだ。


「あなたはどうせ遊ぶならゆっくりしたいからって、“今度”とか“来年”とか言うけど、

本当に子供とTDRに行きたいと思ってるなら、1泊でもいいから行ってほしい。

私はそういう風に思っちゃうの」


相方はじゃあ披露宴とは別に、TDRはTDRで行こうよと言い出した。

連続でなければ不在でも都合がつけやすいから。


だから、私たち母子の予定通りにTDRへ相方付きで出かけて、

披露宴は披露宴で相方1人出かけると言う。



しかしだね、

家族でTDRへ行って帰宅する3日後にTDRと同じ県内で披露宴出席ですよ。


それもだね、

TDR2泊3日の日程の1日目は取引先にタダ働きさせられるので相方だけ出発は夜、

3日目はやっぱり取引先にタダ働きさせられるので相方だけ朝一で帰る、

という・・・。


そりゃあね、

“本当に子供とTDRに行きたいと思ってるなら、1泊でもいいから行ってほしい”と言ったさ。


でもだね、

そんな日程では交通費がもったいない(爆)。

TDRへ行く場合の交通費&宿泊費は私持ちなので、相方は全く金銭面を考慮せずに言ってるし。


あのね、

披露宴で上京するならついでに家族と遊んで! というのは、

確かに切実な気持ちで言ってるけど、

でも交通費節約も狙ってるのよ!!



相方母のOKも出て、相方はすっかり行く気になってたけれど、

給料日前後に休んでちゃ、給与事務とか滞るし、

やっぱり今度ゆっくり行こうよということで、

やめる方向で誘導して、

結局、相方同行の話はなくした。


本気でTDRへ行こうとした、その気持ちだけで満足だ、

という事にしておこう。



ところで、

忙しいからって毎週の様に業者を呼びつけてタダ働きさせる取引先、

ここに社名を書きたいくらいだよね。

業者をタダで働かせて当たり前っていう態度、どうにかして。

自分の所でまかなえるように従業員を配置しろって、シフト組めって、バイト自前で雇えって。

子供が幼稚園休みの土日祝日にも父親はタダ働きですよ。

もっと腹立たしいのは相方だろうけどさ。

うちは和室にふとんを敷いて寝てる。


相方は目覚ましをセットした携帯をふとんの横に置いて寝る。


ところがある夜、枕の下に携帯があった。

まだちゃんと寝てないけど、パジャマを着てふとんに横になってる時に。


いつもはふとんの横に置いてるんだけど、その日はなぜか枕の下。



わからん。


起きてる時は携帯は肌身離さない。

風呂に入る時は脱衣所の着替えの肌着の下に置いておく。

パジャマの時もポケットに入れておく。

体から離したりしない。


寝る時だけふとんの横だ。


なのに枕の下っていうのは、なぜ?

もし隠すためなら普通はふとんの下だろう。

ふとんの下だと、ふとんの下に隠したのを忘れて寝てしまった時に、

目覚ましが聞こえなくて困るから、枕の下?



翌朝起きて、まだ寝ている相方を見ると、携帯はふとんの横にあった。

枕の下に入れてたのはなんだったんだろう?

隠してたのか?

私が寝てから、ふとんの横に移した?


なんか変わったことがあると、落ち着かない。


悪友の結婚披露宴のおかげで、

また相方の行動を怪しく思ってしまう秋の日々。

11月上旬、家族で遊園地のような所へ遊びに行った時の事。

ボールプールとかのある大きな遊戯施設があり、付き添いの親も有料なので相方だけが入場することに。

入替制で次の入場を待つ子供で入口が混んできたので、

相方がしょっていた子供の着替えとかペットボトルの入ったリュックを私が受け取り、

私1人見学スペースへ移動した。


時間になり子供達が入場して遊び始めた。

うちの子供も入ったんだけど、相方が来ない。入口の所でうろうろしてる。

子供は心配そうに待ってるし、相方に電話してみた。

呼び出し音は鳴るけど、相方は出なかった。


しばらくして相方が入ってきた。

さらにしばらくして、私がいるのに気付いた相方がやって来て言った。


「写真撮るからオレの携帯取って。リュックのポケットに入ってるから」


ええっ!

そんな所に入ってたの?

そりゃあ、電話に出ないよな。


リュックの中には本当に相方の携帯があった。

はぁ~、こんな所にあるんだったら、見れたよな。見ないけど。

電話した時に気付けよ、私。


外から携帯を渡した。

相方は子供の写真を撮り終わると携帯を私に返した。

リュックにすぐにしまった。


子供が他の子と遊んでいたので、相方は私の前に座って、

網越しに会話しながら、2人で子供を眺めていた。


子供が来て「こんどはおとーさんとあそぶから。おいで。おとーさん」と相方を呼んだ。


「もう少し休ませてよ」


「おとーさんとあそぶの!」


「えー」


「おとーさん!!!」


相方は仕方なく立ち上がり、私に「そこにいてよ」と言ってから遊びに行った。



“そこにいて”だってさ。

別に自分の携帯の監視のためだけに私をとどめておきたいわけじゃないかもしれないけど、

今、私がリュック持って消えたら、どう思うだろ?

心配だろうなぁ、携帯が。

トイレ行くふりして消えてみるか?

そして携帯見てみるか? 見ないけど。


相方のご機嫌を損ねると後が面倒なので、私は場所を変えず、そこにそのままいて、

時間がきて出てきた2人とおちあった。



約1時間後、また子供がその遊戯施設で遊びたいと言いだした。

「今度はおかーさんと一緒でね」と相方が言い、私のカバンも相方が持った。

待ち時間の間に子供の気が変わった。

「あたし、おとーさんとあそびたい」。

なので、また私がカバンを持ち、リュックを背負った。


「上着も持っててもらうから、まだここで一緒に待ってて」と相方が私を引き止めた。


「えー、今脱げばいいじゃん」


「今脱いだら寒い。中に入る時に脱ぐから」


入場開始直前になって、やっと上着を脱ぎ私に渡した。


「ああ、それから携帯」


相方が自分のポケットから携帯を取り出して、私に手渡した。


いいの? 私に携帯渡して。

もうやましくないの?

と思った次の瞬間、相方が携帯を取り上げ、私が背負っていたリュックのポケットにしまった。


ちぇっ。

そのタイミングで取り上げちゃ、「やましいです!」って返事してるみたい。

わざわざ自分でリュックにしまったって、これから30分間リュックは私が持ってるんだよ。

私の手の中に君の携帯があったら、そんなに落ち着かない?


「またあそこにいて」


見学場所まで、ご指定ですか?

携帯の監視のために私をとどめておきたいんですか?



相方の携帯の重みを手に感じて、とまどいながらも少しホッとした。

でもその時を長く味わわせてくれなかった相方。


まだ私に対してやましい事が携帯に入ってるんですか?

やましいメールしてるんですか?


悪友の結婚披露宴のおかげで、

相方の行動の1つ1つを怪しく思ってしまう秋の1日。

相方に悪友の披露宴の招待状が舞い込んで、

私には何の話もせずに1ヵ月以上たっていた。


が、11月上旬のある日、

相方が話の流れで悪友の名前が出てきた時に、

「あぁ、そうだ。見せてなかったよね」と言って、招待状をカバンから取り出し、私に渡した。


なんだよ、見せられるなら始めから見せてくれればよかったじゃん。

この1ヵ月の悩みが減ったのに。

でもさ、今名前の出た悪友と、結婚する悪友は別の人なのに、なんでこのタイミング?


封筒の中身を見た。

返信ハガキの返信期日が10月下旬になっていた。

ハガキは封筒の中になかった。


・・・。

もう返信したんだ。

行くか行かないか決めたのに、私には何の相談も報告もなしかよ。


私に披露宴の話をふって、彼女の話でも蒸し返されたら面倒だから?

彼女だけじゃなく、悪友の話も私にはしたくないから?


返信期日を見た途端に動揺して、

手にしている招待状の披露宴が、どこの会場で何時からなのか、

文字を見ても全然頭に入らなくなっていた。


「行くの?」


「うん、母親が行って来いって言うから」


仕事上の上司なんだから、母親と相談するのは仕方ない。

でもなんで私にはひと言の報告さえないの?


「いつ行くの?」


「まだわからない」


私の声の変化に気付いたのか、相方は「風呂に入るか」と準備をし始めた。


「ディズニーランドは私と子供だけで勝手に行って来いってこと?」


「? いつ行くんだっけ?」


orz  また日程から説明しなきゃなんないの? 前に話したよ。

一緒に行く気ないから覚えてないわけね。


「せっかく仕事休めて上京できるのに、家族と一緒に行こうとか考えないの?」


「・・・」


披露宴の前日にディズニーランド行ったりできないの?」


「前日は夜仕事あるから」


「前日の夜が仕事なら、当日の朝行くってことでしょ?

さっきいつ行くか聞いたら“わからない”って言ってたけど、わかってるじゃん」


「・・・」


「まあ、披露宴に行くのに一緒に行っても邪険に扱われるだけだから、行かないけど」


「風呂入るから」


逃げた。



私が招待状を見せてもらってた時に相方が話していた内容で、

結婚する悪友がまだ彼女と同じ会社で働いてるってわかってしまった。

同じ会社といっても総務担当以外は、あちらこちらの別の会社に派遣されてるので、

派遣先が違う可能性は高いんだけど。

でも同じ会社ってことは披露宴に出席するかもってことだ。


業績は悪くなかったのに職場が閉鎖され、

建物もろとも消えてしまうという体験を共にした、あの会社の人たちは、

仲がいいって言う表現を超えて、何かで結ばれてる気がする。


会社の最後の日、みんな大泣きに泣いたらしい。

私は相方が大泣きするところなんて見たことないけれど、

あの会社の人たちは一緒に泣いたのだ。


その中へ、また相方が行く。

披露宴はまだしも、2次会3次会は盛り上がるんだろうな。

2次会以降なら彼女だって来るだろうし。



ともかく、こっちから聞かないと披露宴に行くかどうかも話してもらえないわけだよ。

まあ、いまだに飲み会&外泊内容さえ全く話してもらえないんだから、

当たり前っちゃ、当たり前。


なんか、もう、ホントに“相方”って感じ。

お笑いコンビとか漫才師とか、仕事上でコンビ組んでても、

プライベートは別で全然話さないし相方のプライベートも知らないし興味ない、みたいな。

なんかそういう気分。

子供が幼稚園でまたヘンな事を覚えてきた。


「おとーさんとおかーさんはだいすきだからけっこんしたんだよね。だいすきだからチューして」


誰だよ、そんなこと吹き込んだ奴は。

“だいすきだからけっこんした”なんて。


子供に相方や相方母がじゃんじゃんキスするので、

元々チューに抵抗がない。

外でも平気で「ねえ、おとーさんチュー」 とか言ってチューしていたんだけど、

その延長線で親にもチューしろと言っているのだ。


「おとーさんとおかーさんもチューして! はやく!」


屋内の子供の遊び場で、よその親子がたくさんいる場所で「チュー」を連呼。


「チューして!!」


(;´Д`)ノ そんなに叫ばないで下さいな。



「チューはおうちでしようよ」とかいろいろ言って、なんとか黙らせた。


いや~、しかしだね、

去年のまでのすさんだ夫婦関係のまま、

「おとーさんとおかーさんはだいすきだからけっこんしたんだよね」なんて、

子供にキラキラの笑顔を向けられ、

「おとーさんとおかーさんでチューして」なんて言われた日にゃー、耐え難かっただろう。

よかったよ、今年で、今年のこの時期で。


不倫の事には触れないようにしてるけど、さすがにちょっと口にしたくなった。


「去年あんなこと言われてたらいたたまれない。今年でよかった」


「おかーさん、きっと泣き崩れてたよ(笑)」


ん?

なぜ、そこで笑う?

なんか気に入らない。

ちぇっ!



去年、晩秋の頃だったか、ファミレスへ行くために3人で歩いていた。

いつも子供を真ん中に手をつないで歩くけれど、

その日は父親と手をつないだ後で、

「おかーさんもおとーさんとてをつないで」と子供が言った。

父親を真ん中にして手をつないで歩こうというのだ。

私と相方の間に、とても重苦しい空気が漂った。


その時自分がどうしたのか、なぜか覚えていない。

でも、いたたまれなくて、やりきれなくて、苦しくて、

そんな気持ちだけは覚えている。



2,3日後、子供が言った。

「ねぇ、おうちにいるから、おとーさんとおかーさんチューして」


ホント、今年でよかったよ。

浅田次郎は読んだ事がない。

だから映画『鉄道員(ぽっぽや)』をテレビで見た時のイメージしかない。


なんつうか、おじさんのための身近なファンタジー。

そんなイメージ。

高倉健が寡黙な中高年を演じてるだけで、おじさんのノスタルジーを誘うって感じぃ。

という偏見しかないわけなんだけど。


で、映画『地下鉄(メトロ)に乗って』の話。

浅田次郎原作と昭和30年代をウリっぽく宣伝してて、

ネットで鑑賞券プレゼントという企画があったので、深く考えずに応募ボタンを押してしまった。

たまには劇場で映画見るのもいいかも。

相方と2人で見れたら見てもいいし。

相方は邦画は見たがらないけど、堤真一は好きだから。


で、当選して鑑賞券が2枚届いた。


で、届いた翌日に知ってしまった。

映画は不倫のカップルの話らしい。


げっ、相方と見るどころじゃないじゃん。

映画を見る事自体が“ちょっと勘弁して~”だ。

映画もドラマも浮気とか不倫とかありふれた題材。

だから見たくないんだよ、ドラマも映画も。



でも、せっかく当たったんだし、1人で見に行った。


う~んとね、楽しくない。

不倫を除いても、たぶん楽しくないと思う。


自分が生まれる前の親の姿を知る、それは悪くないテーマかもしれない。

タイムスリップして、若き日の父親に会う。

それも何度もタイムスリップして、昭和39年だったり、21年だったりの父に会う。

忌み嫌っている父親の若き日の姿を知って、心が動いていく。


そしてなぜかそこには不倫の恋人もタイムスリップしてる。

なぜ、その役回りが不倫の恋人じゃなきゃいけないのか?

もう、そこでつまづくと感情移入ができるわけもなく、

どうにもねぇ。


なぜ不倫の恋人かは、後で理由が明らかになるけれど、

それでも私は納得できなかった。

なぜ不倫してるのかが全く説明なしで、

妻の心情も描かれない。

死が近い父親を前に自分をさかのぼっていく旅の同行者が、

妻ではなく不倫相手だって事がねぇ、

どうにもねぇ。


結局、不倫相手の女性が“親の幸せ”より“愛する人の幸せ”を選んで、

過去の自分を抹消しちゃうわけなんだけど、

抹消の仕方もねぇ、

賛同しかねるのよねぇ。


結果、未来が変わっちゃって主人公の男性は不倫相手の存在しなくなった世界に戻って、

不倫そのものがなかった事なわけ。

最後に楽しそうに息子とキャッチボールしてるカットなんか入っちゃって、

でも妻は一切映らない。

妻には何の役割もない。


不倫相手の女性が自らを抹消するやり方に、

引く男性は少なくないみたいだけど、

なんだかやっぱり、おやじのためのファンタジーっぽいかも。

あと自分が親の立場になっちゃったせいで、

自分の愛を貫く不倫相手の女性よりも、

子を失う親の悲しみの方に気持ちを重ねてしまう。

なんか後味が悪くてねぇ。


気が向いたら原作も読んでみよう。

でもわざわざ買うのもなぁという気もするので、

図書館でも行ってみるか。


地下鉄(メトロ)に乗って/浅田 次郎

¥540
Amazon.co.jp

ちなみにもう1枚の鑑賞券は相方に渡した。

「人にあげてもいいし、自分で見てもいいし、好きにして」って。

会社の社員さんにあげようとしたら、

「日本映画は見ないから」と断わられたので、そのうち自分で見るらしい。


主人公と恋人の間柄を「どうせ○○なんでしょ」と勘のよさを発揮して、興味なさげに軽く話していたが、

不倫の恋人だというのはまだ知らないみたいだ。

不倫した男の立場で見るとより重く感じられて、泣けるんだろうか?


果たして、感想を語る時に“不倫”を避けて語れるか?


早く相方に見てほしいような、見てほしくないような・・・。


↓フラッシュが多すぎて何度も見るとちょっと・・・

『地下鉄(メトロ)に乗って』公式サイト

10月下旬のある日、私が風呂に入ろうとしていると、テレビのある部屋から怒号が聞こえてきた。


パワプロをやっている相方がゲームがうまくいかなくて激怒してるらしい。

昔からそんな調子なんで、いつもの事ではあるんだけど、

相方の怒号を聞いただけで、私の中の時計が逆戻りし始めた。

怒号が私に向けられていた日々の気持ちがよみがえる。


逆ギレして私に怒鳴っていた相方は、まだ相方の中にいる。

何かの拍子にまた顔を出すのだ。


風呂の中でいろんな事を思い出して、いろんな事を考えていた。

つい涙まで出てしまった。

それでもなんとか落ち着かせて風呂から出た。


今度はうなり声が聞こえてきた。


私は40分も風呂に入ってたのに、まだ怒ってるらしい。

機嫌の悪い相方に近付きたくない。


うなり声がまた聞こえた。


んー、万が一胸でも押さえて倒れてたりしたら、どうしよう。

万が一・・・。



様子を見に行った。


相方は私を見るなり冷たく言った。


「なんだよ、うるせえな」


私は何も言ってない。


「まだ何も言ってないけど」


相方はゲーム画面を見たまま何も言わなかった。


「何も言ってないのに、なんでうるさいって言うの?」


相変わらず見向きもせず、ゲームを続けていた。



1度抑えた気持ちがまたこみ上げてきた。

ぐるぐる時計が逆に回って、過去に引き戻されていった。


久しぶりに体が震えて、動悸がした。


相方のたったひと言で、こんなにも引き戻される。

無反応なだけで、引き戻される。

私に無関係な怒声だけでも、引き戻される。


なんで私はこんなになっちゃったんだろう?

別に相方を信じていて、裏切られたわけでもないのに。


でもいつも自分の存在を否定されてるような気がして、

それがたぶん辛かったんだと思うんだけど。


そして今でも、自分の存在に何の意味があるのかと疑問を感じる。

それが解消できないから、すぐに引き戻されちゃうのかな・・・。