子供が幼稚園でまたヘンな事を覚えてきた。


「おとーさんとおかーさんはだいすきだからけっこんしたんだよね。だいすきだからチューして」


誰だよ、そんなこと吹き込んだ奴は。

“だいすきだからけっこんした”なんて。


子供に相方や相方母がじゃんじゃんキスするので、

元々チューに抵抗がない。

外でも平気で「ねえ、おとーさんチュー」 とか言ってチューしていたんだけど、

その延長線で親にもチューしろと言っているのだ。


「おとーさんとおかーさんもチューして! はやく!」


屋内の子供の遊び場で、よその親子がたくさんいる場所で「チュー」を連呼。


「チューして!!」


(;´Д`)ノ そんなに叫ばないで下さいな。



「チューはおうちでしようよ」とかいろいろ言って、なんとか黙らせた。


いや~、しかしだね、

去年のまでのすさんだ夫婦関係のまま、

「おとーさんとおかーさんはだいすきだからけっこんしたんだよね」なんて、

子供にキラキラの笑顔を向けられ、

「おとーさんとおかーさんでチューして」なんて言われた日にゃー、耐え難かっただろう。

よかったよ、今年で、今年のこの時期で。


不倫の事には触れないようにしてるけど、さすがにちょっと口にしたくなった。


「去年あんなこと言われてたらいたたまれない。今年でよかった」


「おかーさん、きっと泣き崩れてたよ(笑)」


ん?

なぜ、そこで笑う?

なんか気に入らない。

ちぇっ!



去年、晩秋の頃だったか、ファミレスへ行くために3人で歩いていた。

いつも子供を真ん中に手をつないで歩くけれど、

その日は父親と手をつないだ後で、

「おかーさんもおとーさんとてをつないで」と子供が言った。

父親を真ん中にして手をつないで歩こうというのだ。

私と相方の間に、とても重苦しい空気が漂った。


その時自分がどうしたのか、なぜか覚えていない。

でも、いたたまれなくて、やりきれなくて、苦しくて、

そんな気持ちだけは覚えている。



2,3日後、子供が言った。

「ねぇ、おうちにいるから、おとーさんとおかーさんチューして」


ホント、今年でよかったよ。