かびらのブログ ~息子たちに贈る言葉~

かびらのブログ ~息子たちに贈る言葉~

歴史、心理学、パソコン、宗教などなど
心余すところ無く、暇が尽きるまで、書きつづる楽しいブログです

【第6話】 ~スラムダンクで最も愛された監督~

 

皆さんはスラムダンクで

最も愛された監督を知っていますか。
それは猛将「田岡 茂一」監督です。
沖縄出身であれば、これを書かずにはいられない。

 

花道の初めての練習試合となる綾南戦では
花道に浣腸 (?) されたり、盗み聞きされたりと
散々な目に遭っている。

 

しかし花道の才能にはうすうす気づいており
「あの10番は鍛えれば、ものになる」と
赤木キャプテンに言いかけていたことからも分かる。

県大会における海南戦では
高頭監督と終生のライバルだったことが判明。
「神奈川に田岡あり」と自負するほど
現役時代は強かったことも明かしている。



そして県大会の準優勝を決める湘北戦では死闘を演じた。
強く印象に残った場面が魚住の回想シーンだ。

-------------------------------------------------------------------------
バスケ部に入部した当時の魚住は
体がでかいだけの、何も持たない選手だった。


 

 

フットワークすらも、ついていけなかった
いつも監督に怒鳴られ、先輩には疎んじられ、体力も限界を迎え
とうとう田岡監督に「辞めます」と言った時のことだ。

 

田岡監督は魚住に本心を明かす。



初めてチームの中心になれる男を得たのが魚住であることを伝えた。


「でかいだけ」結構じゃないか。
体力や技術は身につけさせることはできる。
だがお前をでかくすることはできない。

例えオレがどんな名コーチでもな。
立派な才能だ!

魚住よ。
お前が3年になったとき
綾南初の全国大会出場。
オレはそんな夢を見ているんだ。


このエピソードは指導者や親であれば
心打たれるものがあるだろう。

-------------------------------------------------------------------------
実は田岡監督にはモデルがいる。
それが「安里 幸男」先生だ。
彼の半生はまさに「勇猛果敢」である。



沖縄は貧しい。
沖縄には情報も乏しいし、環境も整っていない。
沖縄の人たちは背が低いし、日本本土からも遠い。


背が高く、洗練されていて
技術的に優れた県外に比べると、かなり見劣りする。

そういう諦めと絶望感を常に抱えている沖縄にとって
子どもたちに夢や希望を与えることは難しかった。



沖縄本島の北のてっぺんには辺士名高校がある。
沖縄市や名護市よりも北の辺地にある高校に
バスケットコーチとして入ったのが「安里 幸男」先生である。

背の低い選手たちは、ひたすら走らされた。
走って、走って、走りまくった。
こうしてスピードとスタミナがついた上で
素早いパス回しと、レイアップシュートを極限まで磨く。

 

辺士名高校の選手は背も低く、

技術的に優れている訳ではなかった。
しかし相手はスピードやスタミナに追いつけず、

ガンガン点を打たれ、心身ともにへばっていった。
 

 

相手がどれだけ強くても、背が高くても、技術的に優れていても
こちらについていけなければ、宝の持ち腐れである。

こうして「辺士名旋風」と呼ばれるバスケットの革命が巻きあがった。
その指導を確かなものとしたものが、安里監督である。



時が経ち、徹底的に戦術を磨き、

背が高い選手も揃えた安里監督は北谷高校に立っていた。

 

目指すは全国制覇である。

しかし当時の高校バスケットボールの絶対的王者は「能城工」である。

 


ビッグタイトルである高校総体(インターハイ)、国体、
全国高校選抜(ウインターカップ)を50回制覇した能代工業高校は
3年連続3冠を達成し、高校9冠無敗の偉業を成し遂げた

化け物のようなバスケ部である。

伝説の高校バスケ部に挑んだ北谷高校は、死闘を繰り広げる。
そして1993年、能代工から招待された

「第6回能代カップ高校選抜バスケット」大会で

ついに能代工に勝つのである。


激戦を制した末の、ギリギリの勝利であったが
全国ナンバーワンのバスケ部に勝ったのである。

 

 

それでも安里監督は本当に厳しかったようです。
おばあちゃんになった沖縄出身の元国体選手から話を聞くと
毎日ビビりまくって、練習をしていたそうです。

猛将の名に恥じない安里先生は

時に厳しく叱責し、時に優しく諭し、
チームや地域の活動に多大な貢献をしてきました。


そして今でも沖縄バスケットのことを気にかけ
指導者育成の場を設け、指導を続けています。


しかし現実は甘くない。
沖縄の高校バスケット部は

まだ全国高校選抜で優勝したことがない。

全国の高校バスケット部と

互角以上に戦った時代は過去のものととなり
今では成績も低迷している。

唯一の救いは、当時の北谷高校の選手たちが
琉球ゴールデンキングスに来てくれて、

外国選手の活躍も相まって
素晴らしい試合を展開していることである。



子どもたちに夢や希望を与えたい。
勝って自信をつけてさせてあげたい。
頑張ればプロのスポーツ選手や
アメリカのNBA選手になれるかもしれない。

そんな希望を与えられないものか。
安里先生の半生は、私たちに様々な提言をしてくれる。

スラムダンクでは脇役の名物監督である田岡監督。
でも沖縄のミニバスに関わる私たちにとって
希望の星であることは今も変わりないと思っております。

 

ストーリー以外でも熱く語れる「スラムンダンク」。

見ていない人は、ぜひ見てほしいです。

(そして好きな方は、熱く語ってほしいですね)

 

↑ この本もお勧めです!

 

【第5話】 ~桜木花道のバスケ人生~

 

こんにちは
毎日「THE FIRST SLAMDDUNK」をみても
飽きない、今日この頃です。

映画では「宮城 リョータ」が主役ですが
スラムダンクの主人公は「桜木 花道」です。
彼の成長こそが本作の真骨頂ともいえます。



バスケットを始めた息子のためにも
今回は彼の成長の秘密に迫ってみたいと思います。

【1】恵まれた体格を持つ

(素晴らしい素質)

身長189cm、体重83kg。
喧嘩で負けたことがないほど、恵まれた体格を持っている。

一瞬だけ花道の父親が出てくる場面があるが
あまり家庭環境は良いとはいえない様子がうかがえる。



また中学3年間でフラれ続けて50人という記録を樹立。
そのせいか男性に対しては、年上でもヒドイあだ名で呼ぶのだが
女性に対しては常に敬語を使うという性格である。




【2】最初のモチベーション「晴子さん」

(成長エンジン)

そんな花道は「晴子さん」という天使と遭遇する。



彼女は兄であるバスケ部のキャプテンのために
全国大会に通用する部員を探していたのだ。


そうとも知らない花道は春子さんに一目惚れ。
しかし晴子さんは「流川楓」に片想いしていた。



このため花道は流川に
強烈なライバル心をむき出しにしながら
ひたすらバスケットに打ち込むことになる。
すべては晴子さんに好きになってもらうために……

彼女の存在が最初の原動力となり
とにかく「流川憎し」で話は進んでいく。

思春期の男子にとって
好きな女子に振り向いてもらいたいという気持ちは
わかる……



そして個人的な話ではあるが
女子にフラれ続けた私もわかるのだ……
ガンバレ!桜木花道!!

でも何だかんだと言いながら
晴子さんと青春しているのだ。

ダンクシュートを体育館で教わり
レイアップシュート(庶民シュート)を朝の練習でやり
ディフェンスの練習では見かねてお兄ちゃんが出てきたのだ。


(これ以上オレの妹に、貴様の汚い手を触れさせるわけにはいかんからな)



【3】花道の兄貴「赤木 剛憲」

(信頼できるリーダー)
 

ド素人の花道にバスケットの基礎を叩き込んだのが
湘北バスケ部のキャプテン赤木である。



特にディフェンスやリバウンドに関する練習は
花道のプレイスタイルに大きく影響した。

当時は「リバウンドって何?」という感じだったので
花道の役割がとても斬新だったことを記憶に覚えている。

海南大との戦いにおいては、並々ならぬ闘志を燃やし
足が捻挫して動けなくなっても試合に必死に出ようとする。

やっと掴んだチャンスなんだ!!



この闘志に桜木花道は覚醒した!


自分のことを「キングコング弟」と名乗り
信じられない底力を発揮する。


キャプテン赤木がいない中で
ディフェンスとリバウンドを頑張り
ライバルの流川が追い上げていく。

この人間の力を超えた体験と
僅差で負けてしまった悔しさが
彼を真のバスケットマンに成長させたのだ。

花道に的確な指示を出し
それを頑張ってきた彼の成長が
勝利に貢献したことを認めた赤木は
こうつぶやいたのだ。

 



晴子……お前が見つけてきた変な男は…
湘北に必要な男になったぞ……



【4】恋敵からバスケットのライバルに「流川 楓」

(同格のライバル)

身長187cm。体重75kg。
ポジションはスモールフォワード。

憧れの晴子さんが片想いしている流川楓は
バスケットにしか興味がない高校生だ。

また「流川楓 親衛隊」という
強烈なファンクラブもいるのだが
まったく興味がない。

頭から血を流していた流川を心配し
心配する晴子さんに「誰だお前」と言ったことで
花道が激怒して大喧嘩になるも、互角にやりあう。



流川はとても負けん気が強く、
彼のスーパープレイに
花道は何度も見とれてしまうはめになる。

良いお手本が身近にいたからこそ
花道の上達スピードが上がったともいえる。

格上の相手にもかかわらず
しつこいほど流川に絡んでいく桜木花道。
その執念はいつしか恋敵からバスケットのライバルになり
やがて流川が内心では認めてしまうほどの成長ぶりを見せる。

やはり強烈なライバルは欠かせない存在なのだ。




【5】目標となる上位プレイヤー「牧 紳一」

(憧れのライバル)

桜木花道をはじめとした湘北チームにとって
決勝リーグで当たった「海南大付属高校」は
絶対王者との戦いであった。



そのチームのキャプテンこそ
神奈川ナンバーワンプレイヤーといわれる
「牧 紳一」です。

 


神奈川ナンバーワンプレイヤー…
いい響き……

 

特に後半からの「ペネトレイト」と呼ばれる突撃攻撃と
スリーポイントシューター「神 宗一郎」の遠距離攻撃に
湘北チームはかなり追い込まれます。





最後の最後で勝利を逃がしたものの
丸坊主姿になった後からは「バスケットマン」として
生まれ変わるきっかけとなりました。




【6】花道の最大の理解者「安西先生」

(きめ細かい指導)

湘北チームの監督である安西先生は
過去に教え子を導けなかったことがトラウマとなり
名門大学の職を辞して湘北の顧問になった過去を持つ。



綾南選手から
「やっぱり監督だったんだ」

「あんまり動かないから置物でも置いてあるのかと思った」
と言われるほど、めったに動かない。

初めて花道にあった第一声は「なんだ君は?なんだその頭は?」
かなり驚いたようだったが花道の「未完成の素質」は
確実に焼き付けられていたようである。

また流川も高く評価しているようで
「あの二人、結構日本を騒がすコンビになるかもしれない」
と海南戦後につぶやいている。
 

決勝リーグの綾南戦以降、
花道の指導に積極的に関わるようになる。

特にインターハイ前の2万本の合宿シュート特訓は
花道の友達たちも巻き込みながら丁寧に指導していた。



その際に花道から
「おやじの道楽につきあっている訳にはいかねーんだよ」
と言われ「道楽……」と戸惑ってしまう。

(たぶん怒っている)

 

 

しかし後には
「道楽か…、そうかもしれんな」
「日一日と成長がはっきりと見てとれる」

「この上もない楽しみだ
と述懐している。



この合宿シュート特訓方法は
バスケットの教科書にしたいくらい素晴らしいと
個人的には思っています。

ちなみに山王戦では
これらの伏線がすべて回収されている。


過去の教え子を超える逸材を見出したことに
安西先生自身が救われ

 


花道をフリーで打たせるという予言は
ラストの奇跡的な逆転勝利へと導いている。



花道のブザービーターとなるシュートは
一見地味なシュートではあるが
過去の様々な思いをあわせると
特別なシュートであることが分かるのである。
(流川とのタッチも含め)



湘北エースの流川はともかくとして
無礼極まりない桜木花道の才能を早くから見抜き
先輩の小暮君たちを差し置いてでも
新人の花道を試合に出すことは凡人の監督であれば難しい。

父親の存在が薄い花道にとって安西先生は
いじりやすくて、親しみのある大人である。
安西先生が倒れたときは病院搬送を手伝うなど
心から慕っている様子が伺える。



桜木花道は主人公であるが
早くから彼を見出した名伯楽の安西先生がいてこそ
スラムダンクは名作になりえたといえる。

 

【スラムダンクは人間ドラマ】

スラムダンクをまとめると
「素晴らしい素質」をもった主人公が
彼女が欲しいという「成長エンジン」から始まり
「信頼できるリーダー」赤木キャプテンの指示で
バスケットの基礎やプレイスタイルを身につけた。

チームメイトであり「ライバル」の流川に勝とうと必死になり
「神奈川ナンバーワンプレイヤー」の牧 紳一のプレイなどを見て学び
最大の理解者である安西先生から「きめ細かい指導」を受けた。

こうして振り返ると
成長するためのステップが、はっきり分かる。
だからこそ急成長を遂げ、山王戦の逆転劇に繋がるのである。

安西先生が花道を評した言葉がある。


「自分一人が初心者という状況で、それでも何とかしようと、

いつも彼なりに必死に考えながら、やっているんですよ」
 

 

これが桜木花道の本質を突いた言葉だと思います。

 

 

【親としてやってあげられること】

 

まずは子どもの適性を見抜くことから始まるのかなぁ。

ポジションをイメージし、チームに足りない役割を率先して行う。

 

「成長エンジン」かぁ、むむむ。

まだ女の子にモテたいというのは早いな。

まあ親友と楽しく試合できるとういのがモチベーションか。

 

ライバルは自然とできるものだが

憧れのライバルか。

まあいろんな試合を観に行ったり

様々なチームと交流試合などが多ければいいかなぁ。

 

最大の理解者による、きめ細かい指導……

安西先生がどこかにいないかなぁ。

当面はこれが課題だなぁと思っております。


ちなみにこの場面も好きです。

 

【第4話】 ~パリオリンピックに向け、中国に勝利~

 

いろいろとツッコミを入れたくなった表題の件について。

どうしても我慢できなくて書き込みさせていただきます。

 

『FIBA公式サイトは21日付の記事で

男子日本代表はアジア杯より上位レベルの公式戦で、

1936年のベルリン五輪を最後に中国戦に勝っていない』

と掲載したとのこと。

 

ニュースでは「88年ぶりに中国に勝利」というニュースで沸いたが

いやいや、そんなに負けていないよとツッコミ入れたくなる。

しかもワールドカップでオリンピック出場も決めているから

負けてもワールドカップ出場は決定事項と思うんですけどね。

 

 

しかも今回は外国で活躍している日本人選手抜きで

日本人代表は頑張っているんですよ。

富樫、比江島、河村、馬場、ホーキンソンたちが大活躍して

勝利を飾った。

 

そしてとても残念なことだが

大会の審判が悪いとか

外国人のホーキンスがいたから勝ったとか

そういう八つ当たり的なネットの書き込みも増えている。

 

ハイライトの動画を見たけど悪魔的な判定とかないし

むしろ中国選手のファールをあまり取らないのでは?

あげくワールドカップで戦ったホーキンソンは日本人ですよ。

長らく日本のBリーグで真面目に頑張っていて

公私ともに認められたホーキンソンは外国人ではない!

 

 

そもそもワールドカップでは

NBAでも活躍しているレベルの高い黒人選手を相手に

日本チーム選手は本当に頑張って戦ってきた。

今回も体格的に恵まれている中国人選手を相手に

必死で勝利を勝ち取ったのである。

 

内容を見れば、とても良い試合で

わずか3点差で勝ったのだから

日本選手としても余裕のない戦いだったのだろう。

 

「身長が高い相手に対して、どうやって勝つか」は

ミニバスでも大きな課題となっていて

この前の公式試合でもうちは歯が立たなかったです。

 

 

日本代表は身長が高い相手チームに対し

素早いパス回しで3Pシュートを次々と決め

ゾーンディフェンスが広がったスキをついて

インサイドに斬り込んで得点を得ていた。

 

 

ディフェンスでは

ゴール下はホーキンソン選手が死守しつつ

パスカットを狙って機敏に動き

ルーズボールも果敢に取りに行ったのがよかった。

 

 

試合を見ているだけでも勉強になります。

 

パリオリンピック本選では

八村塁、来ないかな~。

ネブラスカ大学で頑張っている

富永啓生も楽しみだな~。

そして日本代表の屋台骨である

渡邊雄大も見たいな~。

 

今年の夏も熱くなりそうです。

【第3話】 ~スラムダンクを熱く語る~

 

息子の話をする前に語りたいことがあるので

すいません。書かせていただきます。

それは…

 

「スラムダンク」

 

かなり昔の漫画だけど

この作品を超えるバスケット漫画はないなと、私は今でも思っています。

 

たとえば「黒子のバスケ」

 

とても好きですが、常人離れした特殊能力は

もはや

 

確かにアメリカのNBA選手には神はたくさんいると思うけど

高校生や僕みたいなオジさんが手が届くような世界ではない。

 

「あひるの空」はどうだろう

 

確かに名作だ。

しかも超現実的な世界で主人公は頑張っている。

練習風景や考え方などは、とても参考になる作品です。

 

ただ見ていると、あまりに現実的すぎて、気分が落ち込んでしまう

「小学生からバスケやっている奴には、かなわない」とか

部室が燃えて練習できなかったり、お母さんが亡くなったり……。

 

漫画の掲載も途中で止まっている状態なので

希望が持てないまま、いろんな気持ちがたまっていく感じです。

 

やはり

「スラムダンク!」

 

漫画は全部見ましたが、アニメも好きです。

やはりスポーツものは動きのある方が分かりやすいですからね。

 

 

スラムダンクの良いところは

初心者の目線で、いろんな人と関わりながら強くなっていくところでしょう。

 

すさんだ家庭環境に育ち、体格の良さで不良たちを圧倒し

好きになってしまった女の子「晴子さん」から、バスケットに誘われる。

 

青春アニメの王道にして、バスケットを基礎から学ぶこともできる。

これがこの作品の素晴らしいところであり

「頑張ったらひょっとして、オレも花道みたいになれるかも」と

思えるところが、非常に素晴らしい。

 

主人公の「桜木花道」が入った湘北バスケ部は

問題ばかり抱えていた弱小チームだった。

何とかバスケ部を支えていたキャプテンの「赤木剛憲」と

副キャプテンの「木暮公延」。

 

沖縄から来た屈折した問題児で、

マネージャーの彩子さんが好きな「宮城リョータ」

 

かつては中学MVPに輝いた名シューターだが

怪我の影響でバスケを辞め

不良になってから戻ってきた「三井寿」

 

「晴子さん」が好きな相手で

バスケ部のスーパーエース

桜木花道のライバル「流川楓」

 

 

その他にも

花道最大の理解者「安西先生」

花道の大親友たちの「桜木軍団」

湘北のライバルとなる「綾南高校」

神奈川ナンバーワン「海南大付属高校」

スポーツ用品の店を経営している「おじさん」

※ 花道に2回もバッシュを取られてしまう(笑

 

これでもかというほど、個性の強いキャラクターが登場し

読者を飽きさせない魅力が詰まっている。

 

ネタもアメリカNBAの有名選手や

秋田の能城工業高校、沖縄の北谷高校など

日本バスケットについて丹念に取材したことが読みとれ

それらの足跡を追いかけるだけでも十分に楽しめます。

 

挫折から這い上がり、安西先生を慕う「三井寿」も好きですが

 

桜木花道

この男が大好きです。

 

 

 

長い歳月が過ぎ去り、原作者の井上雄彦先生が

総指揮を執った

「THE FIRST SLAMDDUNK」

 

ああ、このポスターを見ているだけで、涙が出そうだ……。

もうね、いろいろな意味でね、最高ですよ、これ。

 

絶筆というんですか、僕にはこの映画を評価することができないくらい

壮絶、圧倒、感激、涙、物足りなさ……。

 

桜木花道をもっと見たい。もっと活躍してほしい。

いやはや言葉にならない……。

 

しかも本作品の主人公でもある「宮城リョータ」の沖縄における過去がね。

私が沖縄にいるせいなのか

もうリアルタイム、シンクロするような感覚。

 

時間が無い人は、本作品の最後の15分だけでも見てほしい。

あの無音のなかのスリリングな展開は

アニメの革命だとすら思う。

 

 

 

井上雄彦先生、マジ神様デスヨ。

何度泣いたか分らないくらい、ハマりました。

 

バスケットがもっともっと広まってほしい。

そして「スラムダンク」すら超える試合が

NBAでBリーグで行われている。

僕らはそれを見ることができる。

 

僕ら親子の背中を押してくれた

とても素晴らしい「スラムダンク」。

 

しゃべり出すと止まらなくなるので

ここらへんで終わっておきます。

 

【第2話】 ~体験で感じた違和感~

 

小学校のミニバス(小学生以下のバスケットクラブ)に入る前には

週1回で1ヵ月ほど体験入部することになります。

 

週1日とはいえ、小学校の体育館に

保護者のおじさんが堂々と入れる感覚にびっくり。

恐る恐る中に入ると、ボールとシューズの音が鳴り響く。

 

懐かしいバスケット練習の風景と重なり

思わず涙が出そうになるのをこらえ

他の保護者さんに挨拶をしながら練習見学することに。

 

まず習い事(スクール)と部活(学校)は違います。

スクールはお金さえ払えばとても気楽で

場外から子どもを注意したり褒めたりしてもOKです。

(あくまで常識範囲内でのことです)

 

さらに一般的な部活は学校が運営しますが

小学校のクラブ活動は保護者が運営します。

コーチも、マネージャーも、イベントも

すべて子どもの親たちが助け合ってやるというシステムです。

 

だからミニバス練習中に息子を注意したら

逆に他の保護者から注意されました。

すべてコーチに任せているのだから

余計な口出しをするなと

やんわりと警告するわけです。

 

コーチはボランティアでやっており

仕事をしながら練習を教えているので

とても大変です。それはそれで頭が下がる思いです。

 

だから個別指導をする余裕はありません。

練習メニューはほぼ固定化しており

最後に練習試合をして終わりという内容です。

 

当番と呼ばれる保護者や

他に見学する保護者もいますが

子どものバスケット練習を見ない人も多いです。

 

母親たちは何か話し合ったり、細々とした雑用に追われ

意外と父親たちの方が、バスケットに詳しい人が多い印象です。

 

バスケットが好き。練習がたくさんできて良い。

練習する場所がなかった頃を思い返せば

小学校の体育館は、とても居心地が良いです。

 

しかし何となく違和感を覚えたものは

後で大きな悩みとなることになります。

【第1話】 ~ミニバスに入るまでのいきさつ~

 

いやはや久しぶりです。

 

大河ドラマの「どうする家康」に失望したかと思えば

ディズニープラスの「SHOGUN 将軍」が出ましたね。

これは期待大。

世の中どうなるか分からないものです。

 

さて我がせがれも小学校4年生になりました。

 

これまでやってきた「体操教室」を辞め

新しいスポーツをすることになりました。

 

野球は大変そうだし、サッカーは何か嫌いだし

私はバスケットボールが大好きです。

やはりバスケットボールか……。

 

スクールで頑張っても週1か週2。

ならば小学校の「ミニバスケットクラブ」であれば

週5日練習できて、しかも試合する機会も増えるなぁ。

 

そして息子の通う小学校はかつて沖縄で優勝し

全国大会にまで勝ち進んだ強豪校だったことが判明。

でもいろいろとあったらしく

今では全国どころか

地区大会の初戦敗退するほど弱くなっていました……。

 

 

小学校のクラブ活動なんて、面倒くさいじゃないですか。

 

友達、親戚、学校の保護者さんから聞くのは

地獄のような世界ですよ。

 

・ユニフォームや弁当とか、結構なお金の出費

・先輩や監督には頭が上がらない人間関係

・いろいろな雑用に追われて時間が奪われる日々

 

過酷なスポーツするよりは

進学塾にでも入ったほうが幸せじゃないかなとも思いますね。

 

ただ息子の幼なじみは

なぜか、全員ミニバスに入ってしまい

待望のスラムダンク最終回の映画が公開され

奇跡的にワールドカップも沖縄で開催されました。

息子もお友達と遊びたいとか言うし。

これはもうやるしかない……。

 

私は中学生の時にバスケットを部活でやりましたが

ずーっと補欠で、たいして上手ではありませんでした。

 

それでもジャンプシュートでスリーポイント打つのが楽しくて

部活やめてもジャンプシュートの練習をやっていました。

そして高校の体育の時間でバスケットをやったとき

試合でスリーポイントをがんがん入れてしまったため

バスケ部員を本気にさせた記憶があります。

 

人によって合う合わないもあるから

ここは慎重にいこう……。

 

4年生の3月。

まずは近所のゆる~いバスケット教室に入れてみることに。

のんびり休みながら続けていました。

やがてバスケット教室で夏の大会があり

試合で大負けして、本気で悔しがりました。

ついに息子が本気を出してしまった……。

 

4年生の7月。

「あいつを絶対たおーすっ!」を合言葉に

毎朝練習に駆り出される日々。

夏の暑い早朝に、バスケットゴールを探して車を飛ばし

シュート練習を毎日やりました。

 

雨の日は濡れながら練習し

夜中にヤンキーがいる中でガンバったこともあります。

どこ行っても人が多くて順番待ちでイライラし

観光客の団体に文句を言われたこともありました。

(なんで沖縄まで来てバスケットを??)

 

いろいろと探し回って、広い高架下を発見。

ネットで移動式のバスケットゴールを購入。

大きめのライトに棒をつけて

簡易式なスタンドライトも側につければ

雨の日でも夜でも練習できます。

 

 

最初から変なクセがついたらダメになると思い

先生にお願いして個別レッスンも2回ほど入れて特訓しました。

おかげで何回か仕事に遅刻しかけました。

 

 

ここまで頑張って

いよいよ雪辱を晴らすべく冬の大会に!

と、ここまでガンバって

 

まさかのインフルエンザ?!

 

 

出場はなりませんでした。

 

4年生の11月。

本人の熱意は充分伝わったので

いよいよ小学校のミニバスに入ることとなります。

 

ミニバスは怖いけれど、息子ガンバッてますので

親も虎穴に飛び込むしかないな。

 

梨園を揺るがす大事件が起こった。
澤瀉屋の大黒柱こと、四代目、市川猿之助(市川亀治郎)が自殺未遂。
彼のご両親、市川段四郎と奥様はすでに亡くなられていた。

悲痛な想いにかられ、思わず天を見上げる。

只々其の芸を惜しむ。

日本の伝統芸能の将来はどうなってしまうのか。
国宝にも値する歌舞伎の素晴らしさは失われてしまうのか。
涙が出てくる。

猿之助を初めて見たのは
大河ドラマの「風林火山」であった。

武田信玄役として登場した彼を最初に見たとき
正直ミスマッチだと思った。
津川雅彦や阿部寛のような体格に恵まれている訳でもない。
女性のような面影すら感じられ、どうなるかと思ったものである。

しかし若さや未熟さを補ったものは
歌舞伎に通じる演技力にあったと思われる。

喜怒哀楽を伝える顔芸や、
若武者から老練な政治家に至るまでの演じ分けなど
実に見事な演技であった。
これがきっかけで、私は猿之助に興味を持った。

当時、歌舞伎で最も有名だった人は、成田屋の海老蔵(市川團十郎)であった。
尋常でない目力があり、若さゆえに浮名を流し、界隈では大暴れをしたりと
素人の私から見ても、とにかく目立っていた。
そんな派手な彼と対照的だったのが猿之助であり
当時は亀治郎という呼び名で、コツコツ頑張り続けていたのである。

時は流れ、歌舞伎界の重鎮たちがこの世を去り
亀治郎は猿之助と名前を変え
歌舞伎の新しい可能性に邁進していた。
バラエティーやドラマにも数多く出演し
これからどんな歌舞伎を見せてくれるのか
非常に楽しみだった矢先である。

週刊誌に猿之助のハラスメント疑惑が取り上げられた。
そして記事が出るや否や、彼が自殺未遂したというニュースである。

記事の内容の真偽のほどは分かりかねるが
子どものころから歌舞伎の看板を背負って生まれ
芸事に精進し、完璧を目指してもまだ飽き足らず
常に歌舞伎の将来を考えている人たちの人生というものは
私たちの価値観とは全く異なることは認識している。

繊細な性格で独身を貫き、歌舞伎に人生を捧げる猿之助にとって
この醜悪な記事は、相当に堪えたことだろう。
死をもって記事の内容に応えたのか、それともこの世に絶望したのか
私にとっても理解できない衝撃の結末となった。

昨今の世の中は、些細なことで人の揚げ足を取り
場当たり的に叩きのめしては、日頃の鬱憤を晴らすという
荒廃した光景が広がっている。
社会に多大な貢献をされた功績者まで
類が及ぶことに怒りを禁じえない。

私は市川猿之助を応援する。

万死に一生を得た彼が回復し
この出来事さえも、芸事に昇華し
また彼の素晴らしい演技が見たい。

その想いでいっぱいです。

 

最初はやる気があったのだが

何だか違和感がありすぎて

ツッこむ気力が無くなりかけている

「どうする家康」です。

 

岡崎城に帰り、信長と同盟を結んだ結果

家康は今川家のエリアに孤立することとなり

文字通り、四面楚歌の状態に陥ります。

 

今川家の人質生活時代であれば

優雅な雰囲気は何となく理解できる。

 

しかし、岡崎城に帰った後の家康は

それこそ鬼のように戦いまくるのである。

 

 

そうでもしないと信長と結んだ

清州同盟の役割を果たせないだろうし

自分たちの領地を奪還することも

松平家や家臣領民たちの悲願であったはずだ。

 

故郷とはいえ、田舎のみすぼらしい風景。

未だ家康に従おうとしない家臣たち。

金もなく、米もなく、信長からの援助もわずかしかない。

 

 

そんな極限状況で過ごせば、

どうにもならない現実にいらだって性格も短気になり

戦ってこそ家名を挙げるため、先陣を切って敵と斬りあい

公明正大な態度で家臣に接し、時には叱咤激励して士気を上げる。

それが本来の家康の姿だったはずだ。

 

それが今回の大河ドラマでは

まるで平安時代の春のような穏やかさ。

マイホームパパのドタバタ劇場と化している。

 

 

そんなにヒマだったか、家康?

 

そんな違和感を覚えながらも

ツッこんでみようと思う。

 

前回までの「三河一向一揆」のお話で

そんな視聴者の声を代弁した男こそ

「本田正信」であった。

 

不入権を持つ一向宗の寺々から

独断的に年貢徴収することで起こった一揆であったが

このドラマにおける家康の家臣への対応に

一番腹を立てていたであろう本田正信が

敵方についたというのは、大いに納得ができる。

 

 

一向一揆を最大限に活用したのが本願寺宗主の「顕如」であり

後の信長でさえ攻略に手こずった石山本願寺は

最高の立地である「大阪の石山」に拠点を構え

全国に檄を飛ばして門徒たちを扇動し

人脈は数多くの有力大名にまで及び

無限かと思われるほどの財を貯めまくっていたのである。

 

しかしながら三河における一向一揆は、しょせん非戦闘員である。

場慣れしていた職業軍人とは違い、すぐに逃げ出す傾向が強い。

また家康に対する忠誠心(松平家のご恩)も大きいため

家康本人が来ると、元家臣たちが逃げ出したというのも頷ける。

 

ところがこの「どうする家康」における家康は

屋敷に引きこもって文句ばかり言っている。

有能な家臣たちへの扱いもひどいものばかり。

これでは家臣たちも迷ってしまうに違いない。

 

本多正信の生い立ちについても少し解説があった。

幼少期に乱捕り(戦時における略奪行為)された幼馴染が

盗賊の遊女となり、現世よりも一向宗の説く来世に早く行きたいと言いながら

寂しく死んでしまう光景である。

 

この光景にも違和感がある。

たった一人の乱捕りであれば、村人たちが協力すれば防ぐことはできただろうし

あの場に正信がいれば、彼も捕まって身売りされた可能性が高いのだ。

 

とはいえ「乱捕り」は乱世の習いであることは確かであり

経済的に不利な地域は、戦争で生き延びるしか道がなかったのだろう。

盗賊・遊女・奴隷などに身を落とし、最下層でのたうち回る人たちも多かったに違いない。

 

 

不思議なことに、この正信の回想シーンで私が感じたのは

南米やアフリカ各地で起きている光景であった。

経済的に行き詰まった国では腐敗や汚職が進んでいるため

子どもたちは麻薬カルテルか売春婦になる道に行きつくのである。

 

将来ある若者が悲惨な最期を迎えることも珍しくない。

あっけなく死んでいき、生きている者もその場限りの快楽だけで生きている。

日本がそうなってもおかしくない。

そういう悲壮な気持ちが強くなっていた時である。

 

 

過ちを犯したのは殿だから

 

仏にすがるのは

生きているのがつらいからじゃ。

 

お前が民を楽にしてやれるのなら

誰も仏にすがらずにすむんじゃ。

そのために民は

お前にたらふく米を喰わせているんじゃ

 

己はそれを為さずして

民から救いの場を奪うとは

何事か、この大たわけがっ!!!

 

不覚にも泣いてしまった。

 

もうこの大河ドラマは

「軍師 弥八郎」で良くないか?

 

 

さて、後半予想していた通り

歩き巫女の千代が

武田家の間者であったことが判明する。

 

桶狭間の戦い以降、

武田信玄は今川領を伺っていたことも事実である。

若輩者の若き家康と

戦国大名の伝説となった信玄との

挌の違いというものか。

 

そしてまた思うのである。

何より大事なのは「平時(平和な時)」であると。

 

 

戦はしょせん「結果」にしか過ぎない。

平時にあって敵が油断している間に

スパイや反乱扇動者や経済的な揺さぶりなど

あらゆる手段を尽くして「負ける」状態に落とし込み

あっという間に襲いかかって(戦争)

気が付けば敵の支配下に置かれていたというのが

兵法書の説く、最高の勝ち方なのである。

曰く、戦わずして勝つ。

これこそ武田信玄の真骨頂ともいえる。

 

 

だからこそ戦国大名は情報戦、防諜戦に命を懸けた。

有力な情報を提供した者には

一番槍よりも優遇し、褒美を多く取らせたものである。

(まあ、大っぴらにはできないと思うが)

 

今回の見方によっては

本多正信は私情に囚われて

主君に反旗を翻すという失態を犯した。


本多正信は、このあと諸国遍歴の後に

再び家康に仕えることになる。

 

この間、正信は加賀一向一揆に加担したり

松永久秀に仕えていたという説もあるようだが

家康に快く迎え入れられていることから

見分を広め、戦略戦術に磨きをかけたことは確かなようだ。

 

ともかくこの騒乱は武田信玄の謀略であり

まもなく駿河・遠江に攻めかかる予兆であることを

主君に進言し、真の敵の動きを掴む必要があった。

 

 

だからこそ織田信長や豊臣秀吉、武田信玄や毛利元就、

真田昌幸や北条氏康、伊達政宗や長宗我部元親

宇喜多秀家や島津義久たちが起こした

不可解な戦を読み解き、推測する時間が必要だと思うのだ。

 

今の日本では到底無理な話ではあるが

ひょっとしたら戦禍が足元に来ているかもしれないのだ。

 

だからこそ言いたい。

 

常在戦場

※ いつも戦場にいる心構えで事を成せ

 

 

 

次回は「側室をどうする」??

あ~、やる気が残っているだろうか。

 

また頑張って書いてみようかと思う。

いろいろと考えさせられる回でした。

 

ストーリー的には簡単で
名前を「家康」に改名したり
救出された瀬名さんとの、ほんわかラブシーンや
ちょっと掴みどころのない姑の於大さんなどが再登場。

信長から鷹狩に来いといわれ
慌てて行ったら、捕まえられた謀反者を見せつけられ
「三河には鼠が多い」と言われる始末。

 

 

それにしても藤吉郎(秀吉)役のムロツヨシだが
岡田准一を喰っていないか?
凄まじい演技力に、毎回驚いてしまう。

 

人たらしの秀吉役はこれまで大河ドラマや映画に関わらず
多くの俳優たちが挑んできた。

理を説くに絶妙で、人懐っこさを前面に押し出した「武田鉄矢」
威圧感ではナンバーワンを誇る「勝慎太郎」
最近では「竹中直人」の演技力に定評があった。

 


竹中直人さんの秀吉は、天下人になる前と後の「ギャップ」である。
朗らかで明るく、多弁でお人よしの秀吉が
冷たく威圧的で権力に物をいわせた天下人の秀吉になる様を
見事に演じきった。

軍師官兵衛役の岡田准一さんも、散々に振り回されていたので
今回の信長役で、さぞかしスッキリされているのではないか。
 

「秀吉」を演じるのは非常に難しいと思う。

なぜなら「素晴らしい立身出世」を突っ走る才能あふれた人と
「何もかも虚無で、何の功績も残せないまま」寂しい晩年を迎える人を
演じる必要があるからだ。

 


今回のムロツヨシの秀吉像は、これらどれにも当てはまらない
サイコパス、サドやマゾ、変質者のような気質がある秀吉だ。
信長様の関心が引けるなら、何をやっても構わない。
気に入られるためなら死んでも構わないような演技力が光る。

相変わらず笑っているようで笑っていない目の会話シーン。
謀反者を蹴飛ばしたり上を飛び跳ねる演技。
一種の気味悪い後味を残す、独特な演じ方であり
極めて現代風の描かれ方をされた秀吉である。

ムロツヨシさんは大河ドラマの主役を取ると宣言するくらいだから
この役に全身全霊を懸けているのではないか。
岡田准一さんの演技も非常に素晴らしいが、その上を行く演技力なのである。

彼や今回のスタッフがどんな秀吉を作り上げるかが非常に楽しみである。

さて、家康が屋敷に戻ると最近はやりの「寺町」で話題がもちきり。
自由で楽しくて、合コンのように異性から声がかけられて「キャー」みたいな。
三河女たちが活き活きと話し合う様に、瀬名さまドン引き。
しかし姑の於大さんまで「行くわよ♪」のような感じで、しぶしぶ付いていくことに。
(松嶋菜々子さん、キャラ変わった?!)

 


心配になった家康まで、お忍びで様子を見に行くという展開。
今では考えられないことだが戦国時代における「寺」は、様々な役割を担っていた。

・飢饉や災害における貧民救済
・高度な教育機関
・病魔や天災を退ける祈祷
・禅や密教など、大名すら虜にするライフワーク
・ライブ感覚で楽しめる大衆娯楽
・豊富な財源を元手に金貸し業
・長期間の寄付や特権などを獲得した一国を形成する勢力
・入門して俗世との関りを断つ意思決定

特に「ライブ感覚で楽しめる大衆娯楽」は魅力的だった。
映像にもあったように活気があって、物が豊富にあって
アイドルたちのコンサート(神楽?踊り?)や
イケメン坊さんたちのラップ(読経)
偉いお坊様からのありがたいお話。
ただただ笑い、合コンやナンパで盛り上がり
最後は宗教で一体となった満足感。
(まさに洗脳過程そのものだが…)

行き先の本證寺は大賑わいで、そこの住職「空誓上人」のカリスマがハンパない。
悪いのはすべて武士。みんなを救っていくのが我らと言わんばかり。

 


さすがに家康も「なんで武士が悪いのか」とツッコミを入れると
「知らん。武士は奪う者。我らは救う者」と返答。

 

いや何の答えにもなっていない。
立派なことは言うけれど、中身は何も入っていない私利私欲の集団である。

そう見抜いた家康(松潤)の目つきが素晴らしかった。

まあ戦国時代の一向宗が目立っていただけで
(総本山は大阪の本願寺。そう信長の宿敵である、あの人が…)
家康も手厚く保護していた寺社も結構あるのです。

ただ時代も移り変わり、既得権益にどっぷり浸かり
本当に勘違いした人達の、なれの果てということでしょう。

ところで空誓上人に家康を紹介した
千代(古川琴音)を怪しいと思いませんか?
キャッチコピーは

「乱世を見つめたミステリアスな歩き巫女」

 


「え?ええっ?」となりました。

総じて「遊女」と呼ばれる人たちは
「白拍子」「巫女」「猿楽」「歌舞伎踊り」など
今に続く日本文化の担い手となる芸能人でした。

古来より寺社は彼らを手厚く保護してきましたが
スパイとしての一面もあります。

そのためか百姓姿の家康の正体を即座に見抜き、
用心棒の「渡辺守綱」に注意してましたね。

最初は本願寺(総本山)との連絡役かと思っていました。
てっきり本願寺が寺社勢力の中心となる地域に
三河の本證寺も入ると思っていたのですが
そんなことはありませんでした。


「歩き巫女」を最大限に活用した有名な戦国大名がいます。

「武田信玄」です!

 


つまり三河の情勢をつぶさに観察するため
もうすでに相当数の「歩き巫女」たちが
潜伏しているとも考えられます。

「もう伏線はってんのか」
阿部寛の信玄さま、マジ怖えぇ!

まあこの後、家康が窮地に陥った
「三河一向一揆」に繋がっていくお話に。

普通に年貢取り立てていましたね
しかも何の説明もないままに(笑

ここが
家康の怖いところなのです。

つまり「三河一向一揆」とは
自らを窮地に追いやってしまうお話なのです。

強引というか、ぞんざいというか、高圧的な性格もまた
徳川家康のダークな一面でもあります。

「戦国一の律義者」と評された家康は
誠実でまじめな人柄のように描かれますが
それは対等か、それ以上の大名への扱いであって
家臣領民に対しては人一倍、残酷だったともいわれています。

この残酷な性格は、おそらく憧れの存在であった
「今川義元」の影響が強くあったのではないでしょうか。

 


厳しい人質生活のなかで「感情を表に出さない」ということを学び
例え親や子どもが目の前で死にかけていても
黙ってそれを見ているという「冷酷さ」で戦国時代を乗り切りました。

自分を死ぬほど追い詰めた武田信玄から「戦略」を学び
信長や秀吉からは「忍耐」を身につけたのです。

次の回から、いよいよ俳優としての「松本潤」の真価が問われるでしょう。
ウサギのような演技から、ダークな家康が表現できるかが見所です。

 


家康を演じるのも難しいですよ。
頑張れ「松潤」!

どうする家康

前回の続きから奥方様奪還計画の続きです。

 

服部党は全滅したかと思いきや、子どもや孫たちが。。。いた。

何か親たちよりも、やさぐれ感が半端ないんですけど。

というよりも、今どきのニート集団にしか見えないが。。。

 

前回よりさらに落ち込む半蔵を見透かすかのように

正信はすでに甲賀忍びに援軍を要請する始末であった。

 

ただそんな服部党に異彩を放つ忍びがいた。

 

 

大鼠の娘である「女大鼠」。

まさかの女忍び「くノ一」である!!

 

潜入シーンでは派手な身なりにゴザを広げ

「旦那、安くしとくから遊んでいきなよ~」のようなりアクション。

 

戦となるとこのような「遊び女」や「商人」たちがついてきて

一儲けしようとするのは、戦国の習い。

 

やれやれ、こんなところまで来やがって

「さっさと帰りやがれ」みたいな顔で近づいた瞬間

瞬殺である。

 

お見事!

 

かつて瀬名のことを「遊び女」というシーンがあるが

あれは「妾」だよなぁ。遊び女はこうでなくてはと思わず頷く。

 

もっとすごい「遊び女」たちもいましたよ。

 

 

大河ドラマ「風林火山(川越夜戦)」に登場した風魔一族の女忍びたち。

関東管領「上杉憲政」の側にいるのも、戦場で体を売る女性も

すべて「くノ一」。

 

油断しきった大軍に夜戦を仕掛ける「北条氏康」が凄かったですよ。

 

さて話を戻して首尾よく潜入成功した半蔵たちは

首尾よく城主「鵜殿長照」を追い詰めますが、自害を防げず。

 

慌てふためく甲賀衆が立ち去った後に

死に目の長照の視線を追って、

天井裏に隠れていた息子たちに気づいた演出も素晴らしい。

 

無事に人質交換の段取りがついたと思いきや。。。。

 

どうも脚の古傷がぁぁ!

山本勘助カヨ!

 

つうか勘助や黒田官兵衛は

びっこ引きずりながら頑張ってたわい!

思わず突っ込むと

 

「お前などには任せぬ!!」と

重臣 石川数正もツッコミ。

 

「でしょうなっ!」

思わずハモってしまった。

 

後は史実通りに事が運ぶのですが

瀬名の人質交換に応じるよう

必死に説得する瀬名の両親が痛々しい。

 

お家存続。

何があっても家名を絶やさないよう

死に物狂いで戦ってきた武家の哀れを見るようで

切なかったですね。

 

 

一族を抹殺された平家一門と、逃げ落ちた人たち。

親と子が、兄と弟が敵方になって殺しあう修羅場。

家臣や家族を生かすため、自ら腹を切る覚悟。

きっとこんな人たちがいたから

自分たちはこの世に出てくることができたのだ。

 

様々な情景が頭に浮かびながら

滅びの美学と、死にゆく者の気高さを

垣間見たようなシーンでした。

真矢ミキさん、素晴らしい演技でした。

 

瀬名や竹千代たちが戻ってきてよかった。

少しホロリとしました。

 

何だか空気が読めない榊原康政も

無事初陣を飾れましたね。

(本当にこれが徳川四天王?!)

 

あと服部半蔵に

ケツバット(?!)する女大鼠の表情も良かったですね。

 

「松本まりか」

要チェックや!!

 

何だかんだあって、めでたしめでたし

で終わりました。

 

 

次回は「三河一向一揆」となる「わしの家」ですよ。

 

史実では本田正信が裏切るようですが

さあ松山ケンイチはどうする(笑

 

次回も楽しみです。