被災地に寄り添えなかった週末
最近お気に入りの千駄ヶ谷のステーキ屋。もう1ヶ月以上前から、グループ会社の後輩との会食に決めていた。この店自慢のブロック肉1kgを、赤ワインでやっつける。美味い。力が湧いてくる。自然と口も滑らかになり、仕事における持論を一席ぶってみたりする。ほろ酔い加減で店を出て、タクシーに乗り歌舞伎町を告げる。二次会はと、これも先月末に予約したクラブメモリーへ。メモリーに到着すると、ママと瑠美ちゃんがとっておきの笑顔で迎えてくれる。いつものように、モエシャンドンで乾杯も重ねて。希も瑠美も可愛くて酔っ払って。眠たくなって。日が変わった頃にタクシーで帰宅する。シャワーを浴びて、床につき、そのまま深い眠りに入る。前日に北海道では大きな地震があったばかり。土砂崩れが起き、液状化の激しい街は停電し断水している。亡くなられた方、行方不明の方も数多くいる。そんな日に、同じ日本に住んでいる関東地方の我々は、いつもと変わらぬ生活を送れてる。先週は近畿地方が大型の台風で、甚大な被害を受け、今なお復旧もままならない。そんな時に自分は、ステーキを食べ、酒を飲み、女の子達の笑顔に囲まれている。いいのかな?と思う。いいんじゃないか?とも思う。こういう時の人間は無力だ。SNSで祈りや願いを発信し、被災地に寄り添っている「フリ」しか出来ない。わずかばかりの募金なんかで、自分の心に共感や連帯というペタをつける。普段の生活をいつも通りにする事が、経済活動を止めない事が、巡り巡って被災地へのサポートに繋がると、自らを正当化する。ボランティアというアクションを起こす人はすごいと思う。自分はした事もないし、真似出来ないなと思う。それでいいのかな?と思う。いいんじゃないか?とも思う。 「地震、大丈夫かい?」 昨年春でサラリーマンを卒業し、故郷の帯広で起業を進めるタイペイにあの日の朝にした。 「大丈夫です!ありがとうございます。でも信号も街中停電とガス止まって、一部断水。。学校はすべて休校っす。別の場所はひどいところもありますので、街は麻痺してますねえ。」 「そうですか。何もしてあげられませんが、しばらく余震も続くようだから、くれぐれもご注意ください。少しでも早い復旧を祈っています。」 「はい、ありがとうございます。お気遣い大変嬉しいです。本当に感謝感謝デス。こういったご連絡が一番うれしいです。」大変な状況の中、それでもこんな返信をくれるタイペイの強さと明るさに、逆に少しだけ救われた。北海道並びに近畿地方の皆様に、心からのお見舞いを申し上げるとともに、一刻も早い復旧をお祈り申し上げます。