4. 今後の活動 

中小企業診断士の学習を通じ、自社内の経営上の課題がいろいろと見えてきた部分もあるので、まずは、企業内診断士として仕事をしていく予定です。ただし、それにとどまらず、各種活動に参画することで、自分の知見・活動の場を社外へも広げていきたいと考えています。

中小企業診断士の学習を通じて得たものを使って、地域活性化にも貢献していくことができれば、望外の喜びです。

5. おわりに 

4年間を使って試行錯誤を重ねてきた学習の全てを書ききれたわけではありませんが、自分にとって、有効だったと考える学習のポイントと留意点をご紹介させていただきました。ただし、他人の合格体験記は他人のものです。経験のベースも違い、学習の経路依存性も強い試験ですので、まったく同じことをやったからといって合格するものではありません。自分にとって使えそうなところは試してみて、自己診断と自己改善を繰り返すことによって、自分自身の合格体験をつかみ取っていくことが、一番の近道であり、必要なことだと思います。

また、最後になりましたが、この4年間親身に指導いただいた講師の先生方と、一緒に学習してきた勉強仲間の皆さんに心から感謝いたします。 

(fin.) 

3. 予備校の活用方法について 

下記は、どの予備校が良い・悪いということではなく、自分の学習経路を踏まえて、各予備校の使い方をコントロールすることが必要、ということです。

3-1. TAC 

1年目は1次試験を中心に、2年目以降は2次試験を中心にTACの教材と教室講義で学習しました。そのため、私の2次試験対策のベースはTACメソッドです。他の予備校に変えなかったのは、2年目である程度固めた事例の解き方について、大幅な変更をすることは、効率が悪くリスクも大きいと考えたからです。教室講座でしたので、講師の先生が非常に親身になって学習の仕方やモチベーション向上の相談に乗っていただけたことも予備校を変更しなかった理由のひとつです。

また、TACの演習の教材は、設問・本文・解答の整合の緻密さという点で、教材の品質が高いため、2次試験のアウトプットの練習は、TACで行うのがよいと自分なりに判断したからです。

3-2. AAS 

AASは、3年目に事例Ⅳを徹底的に強化するために、AAS東京の「事例Ⅳイケカコノート特訓」のオプション講座を受講しました。4年目は事例Ⅰ強化の目的で「事例Ⅰ・これだけやればA判定」のオプション講座を受講するとともに、年間を通じて、AAS名古屋の「読み書きトレーニング(春秋要約)」、AAS関西の「中小企業白書Web特訓」を受講しています。

「読み書きトレーニング(春秋要約)」は、自分の一番の弱点だった文脈を読んで全体を俯瞰する非常によい訓練になりました。添削は週次ですが、春秋要約は毎日行いましたので、「読む/考える/書く」という訓練のサイクルを回すことができたのも良かったと思います。「中小企業白書Web特訓」は、事例を解く前提で必要な中小企業白書の知識を蓄積するのに有効でした。最後に解答の方向性を決める際に、国の考えている方針を意識することができました。AASの教材は、解答の書き方(e.g. 主語を明記することで採点者が採点ポイントを把握しやすいなど)という点でも、改めてスキルを強化する教材になりました。

3-3. MMC, LEC 

1日4事例をこなす感覚を身体に染み込ますことを目的に、4年目は、MMC 4回、LEC 2回の模擬試験も受験しました。TAC 2回、AAS名古屋 2回も受験していますので、過去問等を使ったセルフ模試も含め10回以上、本番と同じ時間帯で4事例を解いたことになります。

解説の査読と振り返りから、それぞれの予備校の考え方で自分が納得できることは貪欲に取り込んでいきました。ただし、前述したように、全ての予備校の考え方を混ぜてしまうと、軸のない状態になってしまうので、自分の場合は、あくまでTACメソッドを中心に、AASの教材で弱点を補強し、MMCとLECはこんな考え方もある、ということを知る意味合いが大きかったと思います。(これは、どの予備校が良い・悪いということではなく、自分の学習経路を踏まえて、そういう使い方をするようにコントロールした、ということです。)

(続く) 
2-3. 2次口述試験 

口述試験は、落とす試験ではないとは言え、最後の関門を恥ずかしくない形でクリアしようと考えました。不合格を確信していた年も、口述セミナーには毎回出席しており、何をすべきかは認識していましたので、筆記試験が終わってからすぐに口述対策の準備に入りました。

口述の模擬面接を4回受けましたが、1回目に、筆記と口述の大きな違いを感じました。2次の筆記試験では、「出された問題のどの問題から解くかとその時間配分」および「決められた文字数の中にどう解答要素を組み立てて入れていくか」が重要ですが、口述試験では、解く順番を自分では決められませんし、一度口に出したことを、もう一度消しゴムで消してなかったことにはできません。筆記試験とはまた違った「話す」という経験を、模擬面接を何度か受けてみて(無料でやってくれている先輩診断士の研究会がいろいろあります)、答え方に慣れることと度胸をつけておくことが、当日、予想外の事象に対して、落ち着いて対応できる一番の対策ではないかと思います。

技術的な対策としては、事例の内容を頭に叩き込む必要がありますが、①筆記試験の合格発表までの間に、各予備校の解答を集めて何を解答するべきだったのかを検討しながらでいろいろな考え方をインプットしておいたこと、②自分で読み上げて録音した事例を繰り返し聞いたこと、③模擬面接や口述対策セミナーでもらえる想定問題集を使って想定解答を考えたこと、④模擬面接を通じて何を話せば2分程度の時間になるかの感覚を持っておいたこと、など、あらかじめ準備を進めておいたことが有効だったと思います。そのため、合格発表後の1週間に、焦ることなく対策を進めることができました。

(続く)