トキワ荘マンガミュージアム | こうのの日々

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漫画家こうの史代です。
夫とキエリボウシインコのTさんと、福知山市で暮らしています。

こんにちは! こうの史代です。

 

おでかけの話ばかりですみません。

でも、これだけは!

記憶の新しいうちに書いておかねば!

というわけで、もうちょっとだけおつき合いくださいね。

 

12月下旬、ちょうどひと月前のことです。

わたしは東京に行きました。

そう。

5月に開かれるG7広島サミットのロゴマークの表彰式に参加するためです。

このロゴマークは公募になっており、わたしはその審査員のひとりでした。

 

 

我々は応募者の名前や素性は全く伏せられたまま選考を重ねて、この日初めてどんな方が受賞されたのかを知ったのですが、結局、最終選考の5作品は、年齢もお住まいも男女比も程よくバラけていました。

コロナ禍でもあり、30分足らずの短い表彰式でした。

 

首相官邸を出て、丸ノ内線に乗り、池袋駅に向かいました。

池袋駅からは西武池袋線に乗って、椎名町しいなまちで降りました。

なんとなく、駅前のお寺「金剛院こんごういんが目に入ったのでお参りしてゆくことにしました。

え!?

何ですかこれ!?

マンガ地蔵さんですってよ!
錫杖はGペン、しかもコマ割のある衣を着ています。
手に乗せている宝珠は「チエの実クン」だそうです。
撫でるとひらめきが降りてくる…んだったかな?
ナデナデさせていただきました。

そして、てくてく歩いて、こちらにやって来ましたよ。
16:30頃ですが、冬至の頃なのでもうこんなに暗くなっています。
はい。
夕暮れのトキワ荘です!!
正確には、豊島区立トキワ荘マンガミュージアムです。

現在は予約者優先ですが、空きがあれば当日でも入館できます。
ここに来るのは2度目です。
前は、手塚治虫の「ジャングル大帝」展の時でした。
今回は、藤子不二雄Aの「まんが道」展を開催中です。
 
トキワ荘は、1952~1982年に実在したアパートです。
手塚治虫をはじめとする巨匠たちが、漫画に明け暮れる青春の日々を過ごしたことで知られています。
3年前、その跡地のすぐそばに、こうしてそのアパートを復元したのがこの「トキワ荘マンガミュージアム」なのです。
 
昭和中期の集合住宅の貴重な資料でもありますね。
2階に上がる階段は、ギシギシ鳴る音までも完全に復元されているそうです。
上がったところに共同トイレ。汲み取り式だったそうです。
外から見ると、ちゃんと地面までパイプがつながっています。
 共同炊事場です。
藤子不二雄さん達が!
窓の外は絵です。
ほとんどの部屋は入れます。
わたしも上京してから10年間は似たようなアパートに住んでいたので懐かしいです。
でも、共同トイレは水洗だったし、引き戸ではなく扉だったし、流し台は部屋にあったから、もう少し近代的だったな。
引き戸の上側はガラス貼りじゃないほうがいいなあ…。
藤子Aさんは、詳細な日記と小遣い帳をつけていました。
そのおかげで詳細な物価も分かります。
 
1階は、アパートの復元ではなく展示室です。
企画展「藤子不二雄Aのまんが道展」は、入館料は大人は500円(缶バッジ付き)。3月26日までです。

 

ムック本と、
絵はがきを買いました。

 

この日は東京に泊まりました。

「なにかにつかれたように描きつづけ」る満賀と才野の背中の絵はがきを目の前に置いて、翌日の打ち合わせのためのコンテを切りました。

漫画を描き始めた中学時代、わたしは藤子不二雄と手塚治虫に本当に憧れていました。

あの頃のワクワク感がよみがえって、寝る間も惜しんで(まあ打ち合わせ終えたら新幹線で寝られるからね)描きました。

 

この絵はがきは、今も仕事机の目の前に飾っております。

ああー! 

色あせた時のために、もう何枚か買っとけばよかったあ!

いや落ち着け。単行本持ってんだからこのコマをコピーして飾ればいいんだぞ。

 

漫画を描いているあなた!

いや、描いてなくても漫画が大好きなあなた!

あなたもここに、一生に一度は行きなされ。

 

ではまたね!

そういえば前に「まんが道」のことを書きましたね。