よく晴れた秋空広がるトスカーナ地方。
ゆ・・・雄大だ。
これを雄大と言わずしてなんという!!!
 
やってきたのは小高い丘の上に佇む「ラディコファーニの要塞」。
なんでもここは、世界遺産・オルチャ渓谷を一望できるビュースポットとして知られている。
 
どっから見渡してもこの絶景よ。
すごい!すごいぞトスカーナ!!
規模感が違いすぎる。
 
これをどうだった?って感想聞かれたら、
「はい、えっと、すごかったです。」
って答えてしまうやつや。
 
くぅぅ〜!雲の感じが絶妙やんけ
要塞の一番高いてっぺんからオルチャをのぞむ。
 
ここで一点だけ残念なお知らせをしておこう。
 
この要塞の塔のてっぺんには、異常繁殖したハネ蟻たちが大量にいて、そいつらが足元で黒く蠢く姿が見られる他、羽があるので視界をブンブン横切り、そんなことはつゆ知らず訪れた我々の髪や服にひっつく大変な事態であったことを。
 
ここにはやつらの天敵がいないのか??なんせこの無敵の数である。
キモイ・・・キモイぞ!!!
 
話を戻して、、、
渓谷と名がつくほどなので、日本のような険しいものを想像していたのだが、世の中にはこういう、えらいのんびりした渓谷もあるもんだな。
 
 
 
そしてオルチャ渓谷と言えば、糸杉のある光景を思い浮かべる方もいるだろう。
そう、こんな具合に。
 
まるで絵葉書のような一枚。
 
ここなんかもカレンダーとかポスターでよく使われる有名スポットだよね。
糸杉のワインディングロード。
これぞ世界遺産・オルチャ渓谷らしい一枚である。
 
 
お腹もすいてきたところで(本当は予約なしで行くのはアカンと思うが)、日曜も営業しているワイナリー、PARADISO DI CACUCI - Paradiso di Montalcino Srl Società Agricola(←長っ)に突撃した。
広大な斜面に整然と植えられたぶどうの木、一本一本にみずみずしい果実がたわわに実をつけていた。
 
とれたての実を積んだトラクターが畑と工場とを忙しく行き来している姿が見える。
まさに収穫期、真っ只中である。
 
とここで、オーナーの「一口食べてみて」の嬉しい言葉が。
人生初のワイン用に栽培されたブドウを一粒、口に運んでみた。

もうこの時点から、赤ワインのあの芳醇な味わいに至りそうな味がしている!
見える!見えるぞ!!
 
こうやってどんどん生搾りオレンジならぬ、生搾りぶどうができていく過程を見せてくれた。
 
サービス精神が旺盛なワイナリーのおっちゃん。
私がアルコールが無理なので、メニュー外ではあったが、先ほど見た搾りたてのぶどうジュースをグラスに注いでくれた。
 
なんと糖度の高いブドウだろうか。
先ほど一粒食べた実の状態よりもさらに甘みが凝縮され、同時に上品な酸味をも感じさせる一杯である。
 
その美しい深紅の液体は、するりと私の喉を流れ落ちていった。
 
本当は数日前に収穫してしまう予定だったのだが、雨が降ったためこの日まで収穫が延期になったとかで、本来のスケジュールならばこのぶどうジュースにはお目にかかれなかったようだ。
なんてラッキーなタイミングなんだ。
 
それからオーナーはさらに、直径2mはあろうかという巨大なワイン樽の置かれた蔵も案内してくれた。
この樽の中には、なんと20年もののワインが詰まっており、試飲もさせてくれた。
最低でも5年は寝かすのだそうだ。
 
樽の風味や香りを受け継ぐフランスワインとは違い、イタリアのワインというのは、それ自体が豊かな香りを放つと言っていた。
 
一通りワイナリーの説明が終わったら、ワインとともに美味しいお食事を。
 
ここでは、前菜盛り合わせ・ブルスケッタ・この地に伝わる「ピッチ」と呼ばれるシェフ手作りのねじりパスタの3品をいただいた。
ワイン代も込みで一人€35のプライスにご満悦のメンバーたち。
 
この日は天気も最高で、テラス席でいただく一杯は最高に贅沢な時間であった。
 
突然の訪問にも関わらず、また収穫期の忙しい頃合いにも関わらず、暖かく迎え入れてくださったワイナリーの方々に感謝して。
まだまだ旅を続けます。
 
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