先週木曜から今週月曜にかけて、フィレンツェ・ピサの斜塔・オルチャ渓谷・サトゥルニア温泉・チヴィタデヴァニョレージョの世界遺産をレンタカーで巡る壮大な旅に出ていました。
は?フィレンツェはいいとして、さるトゥ・・?ゔぁにょれーじょ??
まあ要は、トスカーナ地方と呼ばれる一帯を満喫しに行ったわけです。
なんせこの一帯は、世界遺産の数がハンパじゃありませんから(その地域まるごと世界遺産とかザラだからね)。
いいねえ、夏の気配がまだ残る紅葉前の10月初旬のトスカーナは。
今回の旅は行った場所全てが大当たりで、どれも印象に残るものばかりだったので、一体全体、どこから筆を走らせればいいのかわかりませんが、しばしおつきあいくださいませ(ぺこり
まずは、一番楽しかったサトゥルニア温泉!!!!
ババーン!!
これ、天然の温泉ね。
本当にこんなのがあるのよフィレンツェとローマの間の山間部ぐらいに。
こちらは誰の管理下にもない無料の、1年365日24時間営業、まさに源泉掛け流しの硫黄温泉となっております。
最近になって日本のガイドブックにも載るようになってきたらしいが、行ってみたら日本人の姿はおろか、世界中どこにでもいる中国人ですらいなかった。
東アジア人にとって、ここはまさに秘境とも言うべき場所なのである。
ちなみに、源泉はここから700m上流にあるそうです。
ほほ〜、なんて素晴らしい豊富な湯量。
毎分800リットルも吹き出す豪快な滝から飛び出したお湯が、棚田のようになっている石灰棚を滑るように一斉に下流へと向けて流れていく様子は圧巻ですな。
これだけ常に流れてるもんだから水質は結構綺麗だよね。
変な虫とかもいないし。
湯は、白濁したいかにも健康に良さそうな色。
半身浴にはもってこいの、水深50cmほどで少しぬるめの30度〜35度ぐらいの湯温に保たれている。
大自然よ。私の腰痛を癒してくれ。
上流はやはり少し暖かい湯温で、下流にいくほど冷たくなる。
こちらは先ほど写真でご紹介した幾重にも連なる石灰棚から下流を眺めた景色。
夕暮れ時の温泉もなかなかオツなものだ。
辺り一帯はかなりの硫黄の臭気を帯びており、家に帰って3回ほど洗濯しても水着についた硫黄臭が取れる気配がない。
ここには駐車場があるけど、これでレンタカーに乗り込まなくてよかった。
徒歩で行ける近くの宿を取ったのは正解だ。
なんせ硫黄の臭いが充填されたレンタカーを返却したら、一体いくら請求されるかはわからないからな。
それにしても・・・
ここは素晴らしいっ!!!
というかおもしろいっ!!!!!
最高に楽しいぞおおおお!!!!!!!
この日は一緒に行ったメンバーの誰もが童心に返り、無邪気に日が暮れるまで川遊びに身を投じていました。
こちらは上流の写真。
水の色を見ればわかるように、先ほどの下流とは違って深いところで160cmもの水深がある。
途中、ある区間が天然のウィータースライダーのようになっていることに気づいた我々は、何回も自主的に流れたよね。
もうこれが楽しいのなんのって。
それぐらい、流れに身を任せていたら一気に下流へと運ばれるほどの水の勢いである。
※マジですんごい勢いだから、小さい子は絶対一人で入らないでね。
コインロッカーなんてないので、荷物は常に自分たちの目の届くところに置きつつ、
スマホ池ぽちゃしたら終わりやなとか思いつつカメラを構え、
温泉成分のぬるぬるで足元滑らして大怪我負わないかハラハラしつつ過ごしたあっという間の1時間半でした。
そして温泉から出たら案の定、寒い!寒いぞ!!(気温20度)
他の外人がやってるみたいにバスローブにくるまりたい。。。
ってな感じで温泉の流れのごとく、怒涛の勢いでご紹介した「サトゥルニア温泉」ですが、絶対気になったと思うのでここの概要を載せときます!(2019年10月現在)
■所在地
Via della Follonata, 58014 Saturnia GR, イタリア
■アクセス
フィレンツェ・ペレトラ空港から車で約2時間40分
■設備
近くに売店があり、トイレや更衣室の提供、荷物を預かってくれたりするらしいが、基本はないと思っておいたほうがいい
■駐車場
近くに無料のがあり
■備考
レンタカーのナビの目的地には、「Cascate del mulino」と入れること。近くに「テルメドゥサトゥルニア」といういかにも紛らわしい場所があるが、これは間違いです。
■周辺施設
温泉からの徒歩圏内には3つほどの宿があるが、なんせ数が少ないので特に7月や8月のピークシーズンは早めに確保すること(徒歩圏外でもいいなら割とある)。
温泉から車で5分ほどのところにサトゥルニアの中心街があり、日曜日でもレストランは営業している。
ちなみに、温泉周辺は街灯もないド田舎なので、昼間はこんなんでも
夜はこんなんになる
何も見えまへん(なんでこんな暗さになるまで温泉つかっとったんや私ら)
宿でシャワーを浴びてさっぱりしたあとは、美味しいトスカーナ料理を食べにサトゥルニアの街の中にある、Ristorante Pizzeria il Cantuccio di Anastasia Saturniaへ。
このひたすら平べったいパスタは、トスカーナの郷土パスタ、パッパルデッレ(Pappardelle)。
ミートソースとの相性が抜群の一品。
そして確かこれもトスカーナ地方の郷土料理だったはず。
牛肉のシチュー(Peposo alla Fornacina)。
長時間じっくり煮込まれたお肉はほろほろで柔らかく、パンにソースをたっぷりと乗っけて食べるとうまいんだなこれが。
奥は、シーフードのミックスフライね。
これもトスカーナの家庭料理、リボリータ(ribllita)。
こう見えて実は野菜スープの仲間なんです。
汁気がなくなっちゃってるのは、底に敷いたパンが全部美味しい野菜のエキスが染み出したお汁を吸ってしまってるから(わーい温玉が乗ってる!!いつぶり?)
最後にご紹介するのは、パーネ・トスカーノ。
これね、パンに必要不可欠な塩気が全くないの。
昔は塩が大変貴重で高額だったから、入れられなかったんだとよ。
まさに「無味乾燥」って言葉がぴったりくるような、よく言えば素朴な味で、ここ、トスカーナで食べられている伝統的なパンの一種です。
いいね。サトゥルニア。
ここを教えてくれたオランダ在住のYさんには改めてお礼を言いたい。
本当は一緒に行くはずだったのだが、急用ができ行けなくなってしまったのだ。
またいつか一緒に来れる日が来ますように。
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