数学解説ブログ(つくば市の「数学・算数・物理に強い」プロ家庭教師 長通幸大・発信) -23ページ目

数学解説ブログ(つくば市の「数学・算数・物理に強い」プロ家庭教師 長通幸大・発信)

中学高校の定期試験問題・大学入試問題・Twitterの数学特化系アカウントで出題された問題・閲覧した方からのご質問まで、幅広く取り扱う方針ですので、
日々の学習や数学的発想・思考力の向上にお役立ていただければ幸いな限りです。

履修学年:高校2年

「等差数列の一般項と和」の続きです。

「公比が定められている等比数列に存在する項は、公比の値をかけることで次の項に繰り上がる。」
等比数列には、このような性質があるのが大きなポイントです!!





実は中学3年で履修する「循環小数を分数に変換する方法」も、この考え方を使っているのです!!
例えば、0.01010101010101…を考えてみましょう。
この値は、0.01+0.0001+0.000001+…と解釈することで、
「初項0.01、公比0.01の等比数列の和」と解釈できますね!?そうなのです!!
循環小数も、等比数列の和なのです!!

もっと具体的なご説明は、高校3年の理系課程で履修する「無限級数の和」を交えて説明する必要がございますので、こちらにつきまして、追って解説をアップロード致します。
履修学年:高校1年もしくは高校2年

当ブログでは初めて、高校物理に触れさせていただきます!!
旅人算の派生分野です。

数学などで採り入れられる「速さ」というものは、物理用語では「絶対速度」といい、観測者が静止している前提で出される数値なのです。
それに対して、本題でご紹介致します「相対速度」は、観測者が移動していることにより、静止しながら観測する場合と違う運動をしているように見える様子を、表現したものなのです!!





旅人算では、直線上(決まった道のり)を移動する場合に限定して出題されるのに対し、
相対速度では、同じ直線状を動くとは限りません。

それだと、そもそも旅人算の考え方が利用できないのでは…。

そうお思いでしょうか??

大丈夫なのです!!

2つの物体の運動が一直線になっていない場合は「速さも力と同じように、垂直な2方向の成分に分解できる」
この性質を使うことで、「水平成分」と「鉛直成分」に分けて、各々の相対速度を旅人算の要領で求められるのです!!

この分けて求めた相対速度の、鉛直・水平の各成分を改めて合成すればいいのですね。

もう一つ、問題分の解釈には気をつけてください!!
「物体Aから観た物体Bの相対速度」とは、移動する物体Aを基準にして観ると、
物体Bがどのように動いて観えるか?ということです。

観測点の基準を取り違えないようにしてくださいね!!

各成分の合成にあたっては三平方の定理、場合によっては三角比の知識も必要になってきます。
三平方の定理につきましては、追って解説をアップロード致しますが、
三角比につきましては、「三角比・三角関数の基本的定義」でご確認ください!!
尚、上で「速度の分解は力の分解と要領は同じ」と述べましたが、
そもそも力の分解も今ひとつ…という方もいそうですね。
リクエストがございましたら、こちらにつきましても追って解説をアップロード致します。
履修学年:なし
(中学受験に特化した塾では小学校5年の前半に履修します。)

中学受験でも著しく出題傾向が高い分野が、本題でご紹介の「旅人算」です。
大まかにご説明いたしますと「旅人2人の歩く速さの違いにより、2人の道のりの差が計算できる。」
具体的には…。

1・旅人2人が同じ位置から同じ方向に違う速さで歩くとき、2人の分速の差が、1分あたりに生じる道のりの差である。
2・旅人2人が違う位置から同じ方向に違う速さ(後ろにいる方が速い)で歩くとき、2人の分速の差が、1分あたりに縮まる道のりの差である。
3・旅人2人が同じ位置から正反対の方向に歩くとき、2人の分速の和が、1分あたりに生じる道のりの差である。
4・旅人2人が違う位置から正反対の方向に互いにすれ違うように歩くとき、2人の分速の和が、1分あたり縮まる道のりの差である。

高校の物理で履修する「相対速度」と非常に性質が似ていますね。
相対速度は直線の運動に限らず、平面の運動や空間の運動にも着眼していますが、ここは算数。
一直線上の移動だけを見ていればしっかり解けるのですよ!!





以上、小学生の保護者様からのご質問でした!!