ホリック xxxHOLiC | p・rhyth・m~映画を語る~

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監督:蜷川実花
キャスト:神木隆之介/柴咲コウ/松村北斗
配給:松竹/アスミック・エース
公開:2022年4月
時間:110分




大川七瀬,いがらし寒月,猫井椿,もこな の4人からなる女性漫画家集団“CLAMP”。ヒット作を手掛ける現在もアシスタントはおらず,ストーリー担当の大川七瀬を除いた3人ですべてを描いているという。そんなCLAMPの大ヒット・コミックスを『Diner ダイナー』『人間失格/太宰治と3人の女たち』の蜷川実花監督が実写映画化したダーク・ファンタジー・アドベンチャー『ホリック xxxHOLiC』を今夜は紹介。

人の心の闇に寄り憑く“アヤカシ“が視えてしまう孤独な高校生・四月一日(わたぬき)(神木隆之介)。“アヤカシ”が視えることで辛い日々を送る彼は,ある日,1羽の蝶に導かれ,不思議な【ミセ】にたどり着く。妖しく美しい女主人・侑子(柴咲コウ)は,普通の生活を送りたいと願う四月一日に,対価として“いちばん大切なもの”を差し出すよう囁く。

半ば強制的に【ミセ】で家事手伝いのバイトをしながら,同級生の百目鬼(どうめき)(松村北斗)やひまわり(玉城ティナ)と日々を過ごす中で,大切なものを探す四月一日。しかし,そんな四月一日に,“アヤカシ”を操る女郎蜘蛛(吉岡里帆)やアカグモ(磯村勇斗)らの魔の手が伸びる。世界を闇に堕とそうとする彼らとの戦いに,侑子や仲間たちと共に挑んでゆく四月一日だったが…。

「この世に偶然なんてない。あるのは必然だけ。全ての出来事には意味がある」
セリフとしても登場する,この物語の“世界観”とも言える哲学に惚れ込んだ蜷川監督が,約10年をかけて構想を膨らませて完成させた映像世界は,お得意の極彩色が,この“現実”と“超現実”と“記憶”の3つの世界に溶け合いながら繋いでいく。見る者は視覚に惑わされ,物語に翻弄され,キャラたちに感情移入していく。

他の監督には真似のできない映像表現が,そのまま“蜷川ワールド”として,映画ファンの認知と評価を一段と高める1本と言えるだろう。


映画クタ評:★★★★


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