ONE PIECE FILM RED | p・rhyth・m~映画を語る~

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監督:谷口悟朗
キャスト:田中真弓/中井和哉/岡村明美
配給:東映
公開:2022年8月
時間:115分




10夜に渡ってお届けしてきた“夏のワンピ特集”もいよいよ最終日。ラストはお待たせの劇場版第15弾『RED』。4週連続で週末興行1位,累計動員820万人,興収114億5400万円という,今年の邦画1位のメガヒットとなっている。原作者の尾田栄一郎が“総合プロデューサー”として制作に参加する“FILMシリーズ”としては『STRONG WORLD』(製作総指揮)『Z』『GOLD』に続き4作目。原作連載25周年記念作品という節目での映画は,尾田栄一郎の希望で“ルフィとシャンクス”が描かれることになり,その企画の元で生まれたのがウタ。

原作的にはちょうど尾田栄一郎による“最終章突入宣言”がされ,コミック103巻が発売されるという,まさに節目となるタイミングで公開された作品だ。監督は『コードギアス』シリーズの谷口悟朗。主題歌は言うまでもなくヒットチャートを席巻することになったAdo。

「別次元」と評されるほどの歌声で世界中を魅了する歌姫・ウタ(声:名塚佳織/歌:Ado)。これまで素性を隠したまま活動してきた彼女がついに公に姿を見せるライブが,音楽の島“エレジア”で開催されることになった。世界中から詰めかけた大勢のファンで賑わう会場には,ルフィ(田中真弓)たち“麦わらの一味”の姿も。

ついにウタがステージに現れ,『新時代』とともにライブが開幕。そこに突然乱入した“クラゲ海賊団”がウタを誘拐しようとする。直後にステージに降り,ウタに駆け寄ると親しげに声をかけ再会を喜ぶルフィ。ルフィとウタは,幼少期にフーシャ村で共に過ごした幼馴染みだったのだ。さらにルフィが,ウタがシャンクス(池田秀一)の娘だと口にしたことで会場は騒然となる。ウタは不思議な能力を操り,“クラゲ海賊団”を拘束すると,“麦わらの一味”を歓迎し,もてなす。

この時すでに,世界中の人を幸せにするためのウタの大きな“計画”が始まっていた。そして同じ頃,世界政府や海軍はウタの能力を危険視し,彼女の討伐に動き始めていたのだったが…。

冒頭からウタの
新時代はこの未来だ
世界中全部変えてしまえば〜♪

という歌声に,いきなり涙腺も感情も持っていかれる。予告でも聴いたことのある歌なのに,劇場で聴くこの歌の持つカリスマ性はハンパない。これまでの『ONE PIECE』作品との違いに多少戸惑いながらも,前半はもう“UTAライブ”。画面全体,劇場全体はライブ会場と化していく。

同時進行するストーリーは“ワンピらしい”展開。しかしその間も,ウタの超人系悪魔の実“ウタウタの実”の能力は,劇場で作品を観る観客までも虜にする。そのままクライマックスのアクションシーンで“快楽のカオス”へと誘われ,一瞬だが“ギア5”もアニメ初登場。そしてシメにシャンクス。と,『ワンピ』ファンもAdoファンも,何か判らず観ちゃった人も,みんなまとめてトリップさせてくれる秀作だ。

連載の再開した原作の最終章は,「こんなに面白いことがあっていいの?」って位の,今までマンガで感じたことない興奮が準備されているとか。新旧ファンみんな一緒に,ルフィの姿を追ってみようよ♪…と,熱く語ったところで5つ星★。


映画クタ評:★★★★★


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