マスク | p・rhyth・m~映画を語る~

p・rhyth・m~映画を語る~

メインブログ【くた★むび】



原題:The Mask
監督:チャールズ・ラッセル
キャスト:ジム・キャリー/キャメロン・ディアス/ピーター・リーガート
配給:ニュー・ライン・シネマ/ギャガ
公開:1995年2月
時間:101分




2夜連続で『マスク』シリーズを紹介。まずは,今から23年前に公開された第1作目。ここでいうマスクは,風邪をひいた時に着けるやつじゃなく,日本語では「仮面」と呼ばれるもの。

顔を覆って隠すことにはさまざまな意味合いがある。他人からはわからないということだけでなく,装着するマスクが宿している神・精霊・動物などに人格が変化するとも信じられ,古くから宗教的儀式・儀礼や,そこでの舞踏・演劇などに用いられてきた。そんな背景もちょっとだけ考えながら見るとさらに面白い。

原作は,マーベル・コミックやDCコミックスに次いでアメリカ第3位のダークホースコミックスの漫画。この物語に登場するマスクは,北欧神話の最高神オーディンの末っ子で“災いの神”と言われるロキのもの。そう『マイティ・ソー』にも登場するソーの弟のロキだ。北欧のヴァイキングがコロンブスよりも先にアメリカ大陸を発見していて,まだ未開のアメリカ大陸にこのマスクを封印するシーンが,ソフトの特典映像には収録されている。本編では,海底に眠っていた封印の箱が,事故によって開いてしまうところから始まる。

冴えない銀行マンのスタンリー(ジム・キャリー)は,気は優しいが小心者。楽しみといえば『バックス・バニー』など往年のアニメをビデオで観ること。ある日,彼は銀行で,ナイトクラブ“ココ・ボンゴ”のセクシーな歌姫ティナ(キャメロン・ディアス)と出会い,ひと目で恋に落ちる。その後せっかく再会したティナの前で醜態をさらしてしまい,揚句ゴミの塊を水難者だと思い救助のため川に飛び込むが,変わった木製の仮面を拾い持ち帰る。しかし,その仮面をつけた途端,猛烈な緑の竜巻とともに超型破りな怪人“スタンリー・ザ・マスク”に変身してしまったのだ。

思ったことは何でもなし遂げられる不思議な能力を身につけたスタンリーは,口うるさい大家のピーンマン夫人(ナンシー・フィッシュ)や街の不良どもをギャフンと言わせ,詐欺まがいの手口でだました修理工場をメチャクチャにし,ドリアン(ピーター・グリーン)の一味が強盗しようとしていた銀行から大金を奪うと,“ココ・ボンゴ”でティナを相手に華麗なダンスを披露。彼女の心を虜にするのだったが…。

主演のジム・キャリーを一躍スターにのしあげた作品だが,ティナ役のキャメロン・ディアス(当時22歳)も演技経験ゼロの新人にもかかわらず,ヒロインに大抜擢。デビュー作にしてトップスターの仲間入りを果たした。目玉や心臓が飛び出すなど漫画的なオーバーアクションを実写で表現したスラップスティック・コメディ映画。VFXはSTAR WARSシリーズや『ジュラシック・パーク』なども手掛けたILM(Industrial Light & Magic)。ジョージ・ルーカスの開設したVFX制作会社だ。

話のテンポもスゴく良く,笑いのセンスにも偏りがなく,キレッキレのジム・キャリーと,キャメロン・ディアスの美しさに見とれる,まさに老若男女が楽しめる1本。


映画クタ評:★★★★




◆シリーズ一覧◆

マスク2』(2005年)


カチンコもっとカチンコ
『マスク』
▼お友達ブログ▼