マイティ・ソー | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Thor
監督:ケネス・ブラナー
キャスト:クリス・ヘムズワース/ナタリー・ポートマン/アンソニー・ホプキンス
配給:パラマウント映画
公開:2011年7月
時間:114分




11日から公開される『スパイダーマン/ホームカミング』に引き続き11月3日からの公開が決まった『マイティ・ソー/バトルロイヤル』と,今年もMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の勢いが止まらない。個人的に好きなキャラなので,少し早いが,2夜連続で『マイティ・ソー』シリーズの復習をしておこうと思う。

MCUとしての時系列は『アイアンマン2』の後。『アイアンマン2』のエンディングで,ニューメキシコに派遣されたS.H.I.E.L.D.のフィル(クラーク・グレッグ)の視線の先にあったのがソーの“ムジョルニア”。ソーとこの“ムジョルニア”がなぜ地球に降ってきたのか? が,後日談とともに語られてゆく。

神の国アスガルドで最強の戦士ソー(クリス・ヘムズワース)。彼の王位継承の儀式の最中に,ヨトゥンヘイムのフロスト・ジャイアントが宝物庫に侵入する。儀式を台無しにされたソーは父オーディン(アンソニー・ホプキンス)の制止を無視し,弟のロキ(トム・ヒドルストン),幼馴染のシフ(ジェイミー・アレクサンダー),“ウォーリアーズ・スリー”のヴォルスタッグ(レイ・スティーヴンソン),ホーガン(浅野忠信),ファンドラル(ジョシュア・ダラス)を引き連れ,休戦中のヨトゥンヘイムに攻め込んだ。これによりアスガルドとヨトゥンヘイムが開戦の危機を迎えたことに怒ったオーディンは,罰としてソーのパワーを奪い,最強の武器“ムジョルニア”と共に地球に追放した。

ソーはニューメキシコ州へと落下し,天文物理学者のジェーン・フォスター(ナタリー・ポートマン),そのアシスタントのダーシー(カット・デニングス),指導者のエリック・セルヴィグ博士(ステラン・スカルスガルド)に発見される。彼女たちと触れ合う中で,傲慢だった自身を反省し,少しずつ分別と他者への思いやりを身につけていくソー。

一方アスガルドでは,ソーの弟ロキによって恐るべき陰謀が企てられ,父オーディンの身に危機が迫る。ビフレストの番人であるヘイムダル(イドリス・エルバ)を説得し“ウォーリアーズ・スリー”たちが地球に向かったことを知ったロキは,ソー抹殺のためにデストロイヤーを送り込むのだった…。

地球人からするとアスガルドは“神の国”。つまりソーは神の末裔。自分の正しさに疑問はなく,高貴な身分と責任を尊び,体格はプロレスラーでケンカに強く,何より仲間を大事にする。シェイクスピア劇の映画化に定評のあるケネス・ブラナー監督が,この“古典的ヒーロー”と現代を見事に融合させてみせる。北欧神話と現代を結びつける世界観,ギリシャ悲劇の父子ドラマを思わせる神話的重厚感,そしてアクションのスピード感。ただの“宇宙モノ”とは言わせない気品と重厚さが溢れる。

駆け出し俳優だったクリス・ヘムズワースとトム・ヒドルストンを,一躍スターにした作品。浅野忠信のハリウッド・デビュー作でもある。ホークアイ(ジェレミー・レナー)とニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)もカメオ出演している。


映画クタ評:★★★★


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◆シリーズ一覧◆

マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2014年)

マイティ・ソー/バトルロイヤル』(2017年)

ソー/ラブ&サンダー』(2022年)