カリフォルニア・ダウン | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:San Andreas
監督:ブラッド・ペイトン
キャスト:ドウェイン・ジョンソン/カーラ・グギノ/アレクサンドラ・ダダリオ
配給:ワーナー・ブラザース
公開:2015年9月
時間:114分




ホブス役で『ワイルド・スピード』シリーズのレギュラーとしてすっかり人気俳優となった“肉体派”ドウェイン・ジョンソン。実は“ザ・ロック”のリングネームで1990年代末~2000年代初頭に人気・実力を誇ったプロレスラーだった。現在も正式にはプロレスラーを引退したわけではないが,俳優活動が中心となったため,怪我で撮影に迷惑をかけないようにと,ほとんど試合には出場せず,車の運転さえ自分ではしないという。

今夜紹介するのは,そんな彼の3年前の作品。救難ヘリのパイロットが,巨大地震に見舞われたカリフォルニアで人命救助に奔走するディザスター・ムービー。“災害モノ”を記事にすると,途端に色々とご批判いただいたりもするので,一応タイミングは計ってるのだが,どの作品もやみくもに災害の恐怖を煽っているわけではなく,学ぶべき事柄も多いことを理解してほしいと思う。

監督は,春に公開された『ランペイジ/巨獣大乱闘』(ワーナー)でもD・ジョンソンとタッグを組んだブラッド・ペイトン。原題の『San Andreas』は,カリフォルニア州ほぼ全域を南北に縦走するサンアンドレアス断層のこと。約1,300kmにわたって続く巨大な断層の活動によって,周辺地域は地震の多発地帯となっている。

ロサンジェルスの消防局で救難ヘリのパイロットとして活躍するレイ・ゲインズ(ドウェイン・ジョンソン)。仕事に追われるあまり家族を顧みず,いまや妻エマ(カーラ・グギノ)との関係はすっかり冷え切っていた。娘のブレイク(アレクサンドラ・ダダリオ)は,エマの現在の恋人リディック(ヨアン・グリフィズ)の経営する大手建設会社のロビーで,面接に来ていたベン(ヒューゴ・ジョンストーン=バート)と,その弟オリー(アート・パーキンソン)と知り合う。

その頃,ネバダ州でフーバーダムが崩壊するほどの大地震が発生し,レイも救助活動へと向かう。しかし,地震予知を研究するカリフォルニア工科大学のヘイズ教授(ポール・ジアマッティ)が,さらなる大地震の発生を警告した通りに,今度は,カリフォルニア州を縦断するサンアンドレアス断層が動き,巨大地震が一帯を襲う。ちょうどロサンゼルス上空にいたレイは,高層ビルに取り残されたエマを電話で屋上へと誘導し,間一髪で助け出す。さらに,最愛の娘ブレイクを救出するため,サンフランシスコへと急行するのだったが…。

突然の大地震がロサンゼルス,サンフランシスコ,ラスベガスを容赦なく破壊。全米屈指の超高層ビル群やゴールデンゲートブリッジ,ビバリーヒルズが崩壊し,地面には深い亀裂が広がり,大津波が襲いかかる。都市文明が壊滅していく危機を目の当たりにさせるVFXは圧巻。“恐怖”と同時に,地球という自然の上に間借りしている人類に“覚悟”をもたらす。

ヘイズ教授やブレイクが,それぞれ知識と経験を活かして人々を救おうとするエピソードもバランス良く配置され,ベタではあるが,まとまったストーリー展開。理不尽で圧倒的な力に相対した時,いかに立ち向かい,どう乗り越えるのか。困難な時代を生きる現代人にとって示唆に富む1本と言えるだろう。

ちなみに,ブレイク役のアレクサンドラ・ダダリオは『パーシー・ジャクソン』シリーズのアナベス。最近あまり見かけないのが寂しい。


映画クタ評:★★★★


右矢印ドウェイン・ジョンソン作品まとめ


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『カリフォルニア・ダウン』
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